★せっしょん068 懸想文(けそうぶみ)

がーるずほりでぃ♡みりゅうす☆せっしょん

あたしが見届けた時空連続体のさざなみ


★せっしょん068 懸想文(けそうぶみ)


Girls Holiday ♡ Mie-Lyus ☆ session

The ripples of the space-time continuum that I saw


☆session 068 Love letter




✔ レポート




 20 分後、皆を見送る影が一人。 

 彼女はケバいライダージャケットの下の迷彩柄のタンクトップとホットパンツの下に、再び黒いナノマシン組織体スーツを着装していた。


 何故、ナノマシンスーツ着装の衝撃波で同じ服が吹き飛ばないのか?

 派手なライダージャケットの上着に『重ね着』処理がしてあるからである。

 布地の面積と量が少ない水着に、その処理は無理だ。



 「深空間探査機構外周警護局 006 課、暗在系探査小委員会嘱託ライホリオン・シャカスタス=ミーから定時レポート、第 11…」

 彼女の左手首には、小さなレビテーションモニターが展開されている。 それは最適な輝度を保って暗闇に水晶のような輝きを放っている。


 「みりゅうす・えれくとら・シーの処置後、一ヶ月報告:処置者の基底現実生活への対応心理状態は極めて良好で、交友関係にも健康的な力動状態を取り戻しつつある…が、」


 外周警護局員は、満足気な笑顔を浮かべていた。

 しかし、緊張は解いていない。


 「みりゅうす・えれくとら・シーの『791故韻文』に関わった経緯と意識が《主座標存在》の実体化が起きるようになった事に鑑みて、暫定的な特異点を誘導しているのは間違いないと思われる。」


 少し間を置く。


 「任意の時空畳み込み臨界座標に、何故、特異点飽和が起きたのか仔細は不明であるが《高次特異点制御感応力をもつ有機体の保護監視計画草案》に抵触する《主座標存在》の実体化が連続して起きた事は憂慮すべきである。」


 彼女は補助のレビテーションモニターに、さらにバーチャルキーボードを展開させて、右手でいくつかのデータを入力した。


 「《主座標存在》に対になる《対置存在》が、非実体化状態で特異点であるみりゅうすの周辺に現れる事態は、次なる段階の対処を想定するべきである。」

 「因果の撹乱が起きている。」

 「『ツォーフォア・レンミングォ行政体統治聖連邦』の前線部隊の関わりが確認された。高度情報戦カテゴリー 300-9@655100221…」


 今回の一件。

 ぶっちゃけ、数万年前の幽霊が、彼女のまわりに実体化して、しかも思う存分エネルギーを使える状態で現れた、という事。

 いわゆる『因果の撹乱』というヤツだ。

 銀河は広大で神秘に満ちあふれている。

 この報告を行っている彼女には慣れた事だった。

 彼女はさらに追加データを入力して、音声入力を続けた。


 「こちらでもこれより走査情報の解析を引き上げて引き続き支援にあたるが《主座標存在》の次元多様体近接力場変動指数の安定ぶりからみると、以後の出現頻度は減少するものと思われる…」


 《主座標存在》…あの赤子を抱いた女戦士は、彼女_みりゅうすとの出会いに喜びを感じていた。

 無表情なツンデレ娘は、確信的にそのように感じていた。


 『次元多様体近接力場変動指数』


 量子超空間物理学上の専門的な数字だが、要は彼女の確信を裏付けるものだった。

 これは面白いアルバイトになりそうだ、という予感が少ししていた。




✔ 彼女とお友達になれるよう努めてみたら?




 彼女は内なる意識の声に切り替えた。

 “メリホリオン、‘あの子’のこと、どう思う?”

 “うらやましいですね”

 “そう、生体電脳のあなたでもそう思う?”

 “そうですよ、量子特異点を失った単なる記憶情報の集合体でしかない私には、豊かな成長の可能性というものがありませんもの、だからあこがれを持つ事の利点が素直に理解出来ますよ。”

 “そうなのね”

 “甘えて、癒されてくるのも悪くないでしょうね、彼女のお友達になれたら、きっと楽しいわよ、”

 “うん”

 “《お別れの時》まで、彼女とお友達になれるよう、努めてみたら?…《禁書の封》を解ける知的有機体として、うるさい連中に目をつけられてるあなただからね…”

 “そうか…そうしてみる!」

 ツンデレ美少女は、お腹の中から納得したような笑顔を見せた。

 内なる言葉の問いかけに、彼女は声に出して応えた。

 メリホリオン・シャカスタス=ザイは、彼女の母親だった。

 その時間経過についての記録は、また別の機会に語られる。

 縁(えにし)の不思議を記す言葉。

 それは、時を超えてその価値を光らせるもの。

 暗在系探査小委員会嘱託ライホリオン・シャカスタス=ミーは、職業的口調に戻って、まとめを入力した。


 「みりゅうす・えれくとら・シーの人的交流関係は良好」


 その言葉を言い終えて、彼女の表情には少し、気持ち穏やかなものが現れた。


 「暫定的な視点からも特異点の誘導に関して彼女自身が良好な安定中和要因となることが予測されるだろう…」


 深空間探査機構外周警護局所属ツンデレ美少女スタッフは、何かを思いついた!

 ウエストポーチから携帯を出してある所へかけた。

 「あのぉ、もしもし、」

 『お電話ありがとーございます、庄屋様天山南路支店(しょうやさま-てんしゃんなんろしてん)でございま~す』

 「そちらに劉然寺白州川・沙菜理以・31156(りゅうぜんじしらすがわ-さなりい-さんいちいちごろく)さん、っていらっしゃいます?」

 『おみえになっていらっしゃいますよ~、12 番テーブルでございま~す』

 「あ、わたしライホリオンと申しますが、すぐ合流するってお伝えください!」

 『かしこまりましたぁ、喜んで~~~~~~』



 やきとり!…ごくっ…

 あの雪の日の串焼きの味…




✔ 伝えたいこと




 みりゅうすのアパート

 TENQUE-COLMORIA(読み_てんく・こるもりあ

 小さく漢字で_天窮_恋瑠杜朝)ハイツ


 彼女の部屋_3F2号。


 中庭と駐輪場・駐機場を中に包み込むような形の円弧型4階の建物。

 基本、リビング8畳、ダイニング6畳、バス6畳。

 スインナグビー人、キュルリアック人用個室は、元々の生活圏がそうなので、室内プールになっている。

 ルームシェアをしている学生も含めて女子ばかり(もっともキュルリアック人は性差関係ないが)32 人が住んでいる。

 バス6畳は、二人でいっしょにお風呂に入るにはもってこいの広さだ。

 まだ女友達を泊めた事しかない。

 意識に上らせてはいないが、彼氏を泊めてもいいかな、という気持ちがあったのは事実だ。

 意識に上らせるには準備というものが必要である。

 女子しかいないアパートだ。

 彼氏に相当する男が来たら、出身文明圏問わず、大騒ぎになるのは目に見えている。


 彼女は、紙にシャープペンを走らせて手紙を書いている。

 この大学のある星に古来より伝わる豊かな表現力をもつ表意文字。

 習ってまだ公転周期年代で半年。

 彼女は習った事はなんでもすぐ試してみたくなるタチだった。

 消しゴムで、文字を消しては書き直した。

 2、3度繰り返して手紙は完成したようだ。



 みりゅうすの思考支援パッドの量子記憶層内部_

 『それ』の割当記憶領域セクター



【『ヱキ・羅(ら)_スィントゥ・ラドイアンディ 791 故韻文(こいんもん)』における古代文明紛争様態の時系列視点における有機体発展的可能性についての考察】


 提出者氏名:みりゅうす・えれくとら・シー

 性   別:女性

 学部学科 :史学部 恒星間解析文明史学科3節季生

 学籍管理コード:ナルフェイタル-4155-ムーオン-β アイ//H034454//GFH-53//:+


 提 出 日:1 月 22 日

 担当教員 :イオ・タリムイッ 2154・マイリムインツァイ教授


 思考支援パッド演算素子の計算ログの軌跡


 それは 10 のマイナス 33 乗の大きさよりもさらに小さい極微の世界へ、まき散らされていく光の粉だ。

 それが微かな波紋を暗在系に放っていた。

 戦士は、赤子を抱きながらそれを微笑んで眺めていた。

 何かを呟いているようにも見える。


 『善く、生きて…』


 億に一つ、兆に一つでも彼女の視覚画像をキャプチャ出来る可能性がある、としたら、彼女の口の動きはそう言語化できただろう。

 “彼女の無意識のうちにある壮麗な寺院”の拝殿へ続く階段に戦士は赤子を抱いて微笑んでいた。




✔ 銀河の神々に感謝




 イオ教授の自宅。

 教授は学生のレポートデータに眼を通している。

 奥様がお茶を運んできた。

 「あなたの教え子、って面白い子が多いのねぇ。」

 「まぁな、不老不死とか歩く特異点とか。みんな勉強熱心だから私もやりがいがあるってもんだがね。」

 「でも、危なくないの?そういうのって?」

 「わははは、少しくらい危ない方が面白いだろ?」

 「ぅふふふ、そりゃそうか!」

 「監察官の有機体先進開発機構と戦略執行部門にも本格的に支援をしてくれる動きもある、おっと…これはまだ内密だけどね。」

 「じゃ、安心なんだ。」

 「そういうことだ。」

 教授は、ロジャオ・エンドラ風のきつめのハーブティーの香りを楽しんだ。ものすごく辛くて苦いらしいが、教授の好みの味である。

 熱意ある教え子への不本意な対応も、大局に沿ったまでの事、として了解してはいたが、素直な教え子の笑顔が損なわれているのは辛かった。

 それもまもなく復旧する。

 教授は静かに銀河の神々に感謝していた。





✔ 《今日のみりゅうす、スペシャル版》




 美人尼僧はこれから勤行堂に行く途中。

 宗教学部奥義実践研究科の中に点在する藁葺きの小さな庵の一つ。

 この大学名物の遠大なるジョギングコースを見晴らす高台にある。

 彼女は着信音に応えて携帯を取り出した。

 三つ折り形式で、タッチパネルも3つの変わった形式。

 シャメリオア・マイオロロン深帯聖森連合土侯国産のレアなブランド携帯で、彼女のお気に入り。

 ストラップにはお守りやマスコットがじゃらじゃらとついている。

 さすが、女子大生の携帯だ。

 しかるべき相手が出た。

 「導師さま?」

 『おう、朱(しゅ)・リアよ。』

 呼び出した相手は、年輩のロジャオ・エンドラ人の高位聖職者である。

 「みりゅうすの“ あれ ”いったい何ですか?」

 『銀河の神々の御業(みわざ)は、誠に深淵じゃのう、ぅほほほほほ…』

 「訳わかんない、もぉ…」

 『不死の娘、おるじゃろ』

 「あ、らいほりおんちゃん!」

 『お主が彼女の窓口になってやりなされ。』

 「え、ええ」

 『あの娘は、お主らの何十倍何百倍もの苦難と試練を抱え込んでおろう。』

 「そ、そうですよねぇ」

 『銀河の不思議を体現する特異点であろうともな、生と死の有様を三世にわたって祈りをこめたお主の優しい言葉は、必ず心に残るじゃろうて。』

 「そ、か…」


 親愛なるロジャオ・エンドラ人の美しい学友が、携帯で大事な会話をしていた癒やし系美人修行僧とすれ違った。

 大柄な彼女は、しっぽをふりふりさせながら日課のジョギングへ向かう途中。

 ロジャオ・エンドラ人は二人の大切な友人の重要な近況に触れる。

 「みりゅうす、まぁた食べすぎた、ってメール来たわよ~。」

 「ひゃははははは、今度はやけ食いかな、ぅふふ、」

 彼女は携帯の画面をスナップさせて、みりゅうすの受信フォルダー文面を見せてくれた。

 「それからほら、これ!さなりぃ女史のお仕事!」

 「え?何?」

 「ゲックラスの覗きストーカー闇サイト、摘発されて止まってるらしいから、引き継いだんだってさ」

 「へぇ」



 《今日のみりゅうす、更新スペシャル版》


 _たつきちゃんちの怪奇心霊事件顛末

 謎の怪死事件があった件の事件で、我らが姫、みりゅうすのコンタクティー能力が遺憾なく発揮!

 姫のもとに現れたプロトアクラ人の幽霊は、たつきちゃんを_《素敵な彼氏》_と断定した模様。姫談…』



 「みりゅうすに聞いたんだ…」

 美人尼僧はすごく愉快だった。






✔ 『シャメリオア・マイオロロン深帯聖森連合土侯国』


『シャメリオア・マイオロロン深帯聖森連合土侯国』

UNITED princely state of SHAMERIOA_MEIOLOULOUN Deep holy forest

 読み_シャメリオア・マイオロロンしんたいせいりんれんごうどこうこく


 ☆民族構成:シャメリオア人_99.7%。他在外駐留関係者。

 …最近受け入れが決まった。

 彼らの生体平均寿命は短い。

 だいたい平均恒星公転紀元で 30 年前後。

 あたしらの 1/8 くらい。

 だから、すごい勉強家が多いんだって。

 時間が無いからね、必死だよ。

 あたしらも見習わないとねぇ。

 彼らは大人でも身長が 30cm くらいしかない。

 身長と同じくらいの大きなしっぽがあり、三つ折りの携帯を持ち歩くの。

 貧しい星なので出稼ぎが多い。

 手工芸品や、携帯デバイスの外注、発酵食品の特産が多く殖産興業が急ピッチで進められている。


 居住恒星系:1

 首都:セントシャメリオア

 元首:女王(マイシャメリオア_レスミアⅢ世陛下) 

 人口:1 億 1200 万

 政体:立憲君主制 

 議会:上中下3院制、議席数1587

 構成種族数:1

 【 国旗(連合土侯国旗) 】

 留学生数は約 100 人。





✔ 懸想文(けそうぶみ)




 その日、たつきは、自分の家の郵便受けに入っていた紙の封筒を開けてみた。

 消印も何も押してない。

 おそらくこの封筒は、“差出人”がそのまま自分で持ってきて、たつきの郵便受けに自分の手で入れたものだ。

 今時、特別に仕入れなければ絶対に調達出来ない紙の封筒なんかを持っている、という大前提から、“差出人”が誰か、おおよそ見当はついていた。

 そもそも何度か前科(?)があったりする。

 彼は、その紙の便せんに、肉筆で書かれた女文字を、声に出さずに読んでみた。

 いや、実際に彼はその文字は読めない。

 それで、自分の携帯のビデオスキャナーに読み取らせて、この“犯人”にもらった翻訳スクリプトで、訳した文字を自分の携帯に表示させ、手書きの便せんと対比させながら読むのである。

 彼氏は、広げた便せんを植え込みに広げ、自分の携帯をかざす。

 携帯のモニターに、手書きの文字に赤いアンダーラインが引かれて自動的に訳されていくのが見える。

 紙が湾曲してるせいか、少し解析不可の□マークが並んだが、手で便せんをまっすぐに直してやり直したら、すぐに 100%解析翻訳終了に至った。



 翻訳された本文



 ごめんね、この間は最後までいけなくて。



   “いえいえ、こちらこそ、とんでもないっす”



 あたしは、あなたの笑顔でいつも癒されるの、

 これ嘘じゃないよ。

 だから、こちらへ勉強しに来てよかったと思っています。

 あたしが封印した『記憶喪失のファイル』そう遠くない日に、失われた思い出と出会える事を信じて、しばらく優しく見守る事にします。

 “あの人”への祈りを深めながら。

 ねぇ、たつきってさ、時々思いつめちゃう所、無い?

 “ま、いいか”  でいいんだと思うな、あたしは。



   “鋭いわ…”



 あなたが命をかけて取り組んでいることを、

 誰に認めさせたいかは、あなたが決めて。

 その判断があなたらしいとあたしは思う。

 そしてさ、またプールいって、アイスクリーム食べましょ。

 アイスのレシピだったらあたしに任せてね。

 あたしも、頑張って、いい作家になります。

 今度、いつ、あなたのお部屋掃除に行こうか?



   “明後日くらい来て欲しいな…”



 大切な友人のための近況報告 みりゅうす・えれくとら・シー


 雨上がりの気持ちいい晴れ間に書きましたもう体調は万全、

 まかして!


 (快調スタンプ動画画像、ここだけ紙に貼り付けた動画駆動素子内蔵シール)


 追伸 

 あの日、勝手に動き出したテキストエディターの文書ファイル、保存出来てるでしょ?   今度コピーください。  



   “了解”



 非常に重要な彼女の誠意のこもった詫び。

 彼氏は、紙の上に書かれた彼女の文字の上にしっかりと見いだしたようだ。

 “また、いいようにあしらわれちゃってるのかな…”という不安も感じなかったといえば嘘になる。



 昨日、ここでどんがらがっしゃん…と大騒ぎした一件で、愛しの彼女の裸身を堪能出来た事は、彼の内面的状況の大いなる『発展的更新』に役立ったのは間違いない。

 たつきは、最後までいけなくても“ ちくしょぉ~~このやろ~~ ”等と吠えたりしない紳士だ。

 よく考えてみれば、彼女がこんな手紙よこすの、俺だけだしな、たぶん…

 彼は、思い直して携帯メールを打ち始めた。



 SUBJECT:『お疲れさま、みりゅちゃん』


 本文:『今度工学部で手製の有人船制作イベントがあるんだけど、うちのチームのチアガール、やってくれないかな?_参考までに添付ファイルつけときます。よろしく!』


 添付資料


 【表題:工学部主催 80 万キロ激烈空間航法ラリー】


 【目的】

 手作りの宇宙機に搭乗し、月面の特定座標に設置されたマーカーポストを、いかに早く安全に確保するかを競う。


 【機体条件】

 手作りの液体燃料ロケットを主推進器とし、乗組員は3名。航続距離安全係数は100 万キロとする。

 重力制御システム及び力場展開システムは、居住区の緊急脱出用に 10 分だけ稼働するものを1機だけ搭載してよい。

 機体諸元は以上の前提条件を満たすものであれば、工学的に整合性、安全性、耐久性がとれているかどうかを総合審査対象とする。


 【救援体制】

 大学所属艦艇 5 隻で全行程を監視。


 【最終エントリーチーム】

01:《74‐5211‐9886クラブ》…なんでも留学生の連合チームなんだけど、政治的にちょっとヤバい連中がいるって噂も聞く。りゃすみん先生に相談しとこうか?


02:《有史年代マニューバクラフト開発研究同好会》…オレが副部長やってる所だ。部長は地上支援管制で、オレがチーフパイロットになっちまった。


03:エントリー情報不明


04:《古代帝国技術研究所》…さなりぃさん所の野郎どもで、ゲイ集団のメンバーで大型船開発技術者志望のやつらが参加するらしい。




『追伸 あの文書ファイル、準備しときます。今度いつ会える?』




 彼は、短い文面に的確に意志を込めて満足げに頷いた。

 送信_



   おしまい、次はどうなることやら…


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