赤と黒の御旗

 ミーリの組織する軍、神を討つ軍シントロフォス。その中で最初に勧誘され、受けた魔神、ジャンヌ・ダルク。彼女は今、オルア・ファブニルとしてエディオンから離れた東の廃村に来ていた。

 神の討伐依頼。ここに来た理由はそれだ。

 随分とまえに滅んだこの村に住みついた神が、やってきた旅人や放浪者から物資を奪っているという情報を受けた。その被害総額が億を超えたので、討伐してほしいということだ。

 神の正体は不明、能力も不明。ただ被害に遭った人によれば、赤い旗を持った若い女だということだ。

 ジャンヌ——オルアと同じ戦に関する魔神の類か。それとも純粋なる戦いの神か。戦乙女ワルキューレなどの高位神祖でないことを、祈るばかりである。

 編成は、オルアに後輩の生徒が三組。これだけでは大変不安だ。時蒼燕ときそうえん荒野空虚あらやうつろら実力者に来てほしかったが、生憎とそれぞれ予定があって来てもらえなかった。

 非常に不安だ。自分はそこらの人間よりも強いつもりだが、それでも限界はある。その限界を軽々と凌駕してくる相手なら、引くしかない。

 故に今回は、現場偵察に限られている。相手が来るのなら応戦するが、基本は偵察だ。相手の力量を計るだけ。もし相手がブラドのような相手だったら、また他の学園とも連携しなければならない。

 そのための偵察だ。故に自分達の役割は、相手の力量を計ることと同時、生きて帰ってくること。それが、第一条件だ。

「君達は右、君は左から回って。僕は正面から対峙するから、合図したらでてきて」

 後輩達にわざと遠回りさせる。後輩達はまだ二年、最近になって神霊武装ティア・フォリマを召喚したばかりだ。そんな彼らに、特攻はさせられない。

 女子二人を右、男子一人を左に回らせる。そして自分は正面から、廃村へと入り込んだ。

 元は九〇〇人は暮らす大きな村だったと聞くが、今のところその面影はない。少し前に炎の神が暴れ、村を全滅させたのだそうだ。それを止め、村人の半数を救ったのが、そのときに聖なる槍を召喚したミーリだったと聞いている。

 だが当時は炎の神の火種がまだあちこちに村に残っており、そのまま住み続けることは叶わなかった。火種はもう残っていないが、未だ霊力が濃く空中を漂っている。人間が住むには、少し危険だ。

 だが神となれば話は別。神はおそらくその漂う霊力に引き寄せられてここを陣取っているのだろう。

 火の神の霊力に寄せられたとなれば、その神もまた、火に関係する神の可能性はある。少なくとも、火の霊術を使ってくるだろう。

 用心せねば。オルアも火の霊術を持っているが、決して火力の強い方ではない。あくまでこちらは守護の魔神。攻撃力では、相手の方が上だろう。こちらはそれを上回る防御力で、防ぎきってみせる。

 村の中心部に行くと、そこには教会があった。かなり焼けてしまっているが、それでも教会だとわかるくらいまで残っている。村の中では、一番残っているだろう。

 ミーリ・ウートガルドが聖槍、ロンゴミアントを召喚した場所だ。そんなことは知らず、オルアは教会の中へと入っていく。

 焼け残った長椅子の群れと、赤い絨毯じゅうたん。赤の上にはさらに真っ赤な陣が描かれている。神霊武装召喚の陣だと、すぐに気付いた。

 だがそんなことはどうでもいい。今目の前に、神がいる。彼女はすすだらけのパイプオルガンの前に座り、旗を抱いて眠っていた。

 見た目はオルア自身と同い年くらいの女性。長い銀髪の先は、クセなのか丸まり、その先だけ少し赤い。全身赤と黒で染め上げられた服は、まるで血の色だった。頭につけたカラスの羽飾りと頭蓋骨が、いかにも不気味である。

 彼女が情報にあった神だと、オルアは即座に察した。彼女が座っている椅子の下に、旅人や放浪者から奪い取ったのだろう金銭がばら撒かれていたからである。

 後輩達はまだ来ていない。が、その方が好都合だ。こちらは元より、後輩達を巻き込むつもりはない。旗を構え、翻す。

「問う。汝は神か。汝が神であるというのなら、無言でもって応えよ。問う、汝は神か」

 神はゆっくり目蓋を持ち上げ、起床する。今の問いも聞こえたはずだ。訊き返してこないのが、その証拠。

「対神学園・ラグナロク五年、オルア・ファブニル。この村に神がいると聞き、馳せ参じた次第。あなたが旅人や放浪者から強奪を続ける神だというのなら、即刻その行為を止め、ここから去れ。でなければ、こちらもそれなりの対応をさせていただきます」

 神は立ち上がる。髪を振るうと、一本だけ長く伸びた髪の束がピンと跳ね起き、彼女の頭で揺れ動いた。

「神……神と聞いたか。では問う、神とはなんぞ。神とは何者ぞ。神とは人々に救いを与える者か。それとも災いを与える者か。答えよ、神とはなんぞ」

「神が神を問うのですか。まさか気付かれていないはずはないでしょう。あなたもまた、神の存在に至ったものです。あなたのあり方そのものがすなわち、神ではないのですか」

「否、否。私は神ではないだろう。いやこの身は神に昇華されたとしても、我が心は神ではない。神とは、心なき者。大いなる慈悲を持ちながら、その慈悲を振るわない者。故に私は神ではない。故に神と呼ぶな、魔神の娘。そなたもまた神だと名乗るなら、心を失くせ。慈悲を持て。そして、簡単に振るうな」

 くすんだ青い瞳が、オルアを射抜く。その目をどこかで見たことがある気がしたが、他人の空似だろうと頭の中から払拭した。

 調度青い目の人間のことが好きなのだ、きっとそれだろう。

「ここから去りなさい、魔神。ここはあなたの場所じゃない」

「この世界に、元より魔神わたしたちの居場所など用意されていない。魔神はその世界に現れた異物質イレギュラー。故にこの現世に居場所など、ありはしない。魔神の娘、そういうのならおまえも理想郷へと帰るがいい。そこもまた、おまえの居場所ではない」

「そういう屁理屈は苦手なんだよね!」

 旗を突き立て、霊力を集中させる。そして燃え盛る炎の霊術を、詠唱した。

「我が踏み締める大地は絶え、我が握るその手は朽ちる。無慈悲不条理の死神の息吹きよ、これがあなたの見せたいものか! “死神挽歌モルト・デ・ラ・フラム”!!!」

 赤と黒の獄炎が、絨毯を這って魔神へとぶつかる。彼女は地獄の業火に焼かれるが、まるで効いていない顔をしていた。平気で耐えている。

 そして彼女は持っていた赤と黒の旗を翻し、オルアと同じく床に突き立てて詠唱した。

「閉ざせ、閉まれ、閉鎖せよ。三度の終わりから五度の始まりを紡ぐ。王の戴冠たいかんを死守せよ、神々の栄光を死守せよ。祖は偉大なる神にして炎。地獄をまとう獄炎なれど、その熱は氷を燃やす。聞け、“狂騒曲・使徒絶望モルト・ア・ラ・プロスぺリテ”」

 獄炎を振り払い、彼女の背後に立つのは黒い瘴気。その姿はまるで死神。手に持つ鎌は死神のそれ。瘴気がその鎌を振るうと同時、空間が歪む。

 とっさに体勢を低くして躱したオルアは、斬撃が通過したあとを見て絶句した。

 空間がねじ曲がり、焼かれている。その空間に舞う埃はなく、塵もない。すべてが微塵に焼かれ、消失している。こんなの喰らったら一たまりもない。確実に死ぬ。

「避けるな、魔神の娘。そなたもまた魔神ならば、ここが魔神の居場所でないと叫ぶなら、大人しく理想郷へと帰れ」

 というか今更思ったのだが、この魔神姿形と声がまるで合っていない。声はまるで変わっていない少女のようだ。その声ですごまれても、正直凄みを感じない。

「閉ざせ、閉まれ、閉鎖せよ。獄炎よ、その身が真に地獄の炎と称するならば、目の前の氷を焼き尽くせ」

 彼女の言葉で、鎌がまた振られる。とっさに結界を張って凌ぐが、攻撃力が尋常じゃない。詠唱破棄で放った即席の結界など、すぐに壊れる。

 ここは一度撤退だ。真名はわからないままだし、能力もわかりきっていないが、それがわかり次第退散しよう。それがいい。彼女は余りにも手に余る。

「ファブニル先輩!」

「来ちゃダメだ!」

「愚か、実に愚か。敵を目の前に背後を振りむくなど」

 結界をさらに広範囲に張る。だがこれもまた詠唱破棄。すぐにヒビが入り、崩れていく。

 そんな中で男子生徒が剣を持って肉薄し、魔神に斬りかかった。が、それは死神の鎌に止められる。そして魔神が取り出した刀に刺され、その場で力尽きた。

 後から加勢しに行こうとした女子生徒二人が、脚を止める。動かない。実力的には、男子生徒の方が上だったからだ。自分では敵わないと、自身に警告している。

「愚か……愚か。愚か愚か愚か愚か愚か! 魔神の娘、おまえに戦神は語れまい! 語るなら、かの聖女のように国を救ってみせろ! この地獄の業火すら、清水に変えてみせろ!」

 霊術の効果時間が切れたか、鎌を持った瘴気が消え去る。だが彼女は再び旗を翻し、言葉を並べた。更なる霊術の詠唱だ。

「閉ざせ、閉まれ、閉鎖せよ。三叉路は閉じ、四つの分かれ道には水が溜まる。虚空に裂く花弁を散らし、蹂躙せよ。蹴散らして進め。王よ、其方はまるで王鍵おうけんの輝き。その光にて、我らが聖女に栄光を。輝け、“狂騒曲・裁定審判デッセ・デ・ラ・プロスぺリテ”」

 再び沸きあがる黒い瘴気。握りしめるのは鍵の形をした聖剣。剣は熱のない炎を宿し、大きく振るう。その一撃は結界を粉砕し、オルアと女子生徒二人を教会の外へと吹き飛ばした。

 着地したオルアは旗を突き立て、詠唱する。

「届け! 届け届け! この歌を! 遠き彼方の流星ステラまで! 届かせんと神が歌う! 女神の聖列! ワルキューレの騎行! 空弾の反響に合わせて口を揃え、龍の咆哮と共に合唱せよ! 響け! “戦女神の騎士道精神トゥア・デ・ラ・デッセ”!!!」

 オルアの背後に現れるのは、全身を甲冑に身を包んだ女騎士。その胸部の膨らみと、なびく金色の長髪が、なんとも女性らしさを醸し出している。

 上半身だけ具現化された巨大な女騎士は剣と盾を現出すると、赤と黒の魔神目掛けて剣を振った。

 教会から出てきた直後に襲ってきた剣撃に、魔神は少し顔を歪める。しかし鍵の剣でその攻撃を受け止め、弾き飛ばした。

「愚か。戦乙女の顕現などと。本物の戦争を知らない証である。かの聖女ならば、このような愚行はするまいよ。確実に」

「ちなみに聞くけど神様、その聖女様の名前は?」

「聞くに値しないわ、魔神の娘。愚行に愚行を重ねるな。我が聖女の名を汚す異端め。私が滅ぼしてくれる!」

 女神の剣を弾き飛ばし、鍵の剣を引っ込める。そして槍のさばき方で旗を振るい、高く掲げた。赤と黒の御旗が、霊力の上昇による風を受けてたなびく。

「閉ざせ、閉まれ、閉鎖せよ。三度の警告に六度の御旗で応えて進め。見上げよ、王の威光を。見下せ、王の淫行を。善と悪の境界に審判を! 横暴なる制裁を! 聖女の涙を焼き尽くす業火を燃やす鉄槌よ、かの王に振り落とし、首を絶ち切れ!」

 青い瞳が、黒の混じった赤へと変わる。彼女の足元から瘴気が立ち込め、広がっていく。やがてそれは村全体を覆い尽し、やがて漆黒で包み込んだ。

 そこは、燃え盛る戦場。立ち上る硝煙と黒煙が入り混じり、鉄の臭いを漂わせる。そこに立っていたオルアは、周囲を見渡して理解した。彼女の創造する霊術の中に、閉じ込められたと。

 それは正解。オルアの霊術にも、同じ効力のものがある。だからわかった。次に現れるものがなんなのか。

 それは軍隊。しかしながら、オルアの聖騎士とは違う。それは瘴気をまとった屍の兵士。その武器もまた瘴気に包まれ、黒く燃え盛っていた。

「魔神の娘! 見るがいい! これぞ無双! これぞ兵力! そしてこれが戦争よ! 戦乙女の介入など許さない、人と人との戦争は、残酷無慈悲! その冷酷こそが戦争であり、戦火である! いざ仰げ! 敬服しろ! これが戦争よ! 進め我が軍隊! “億に及ぶ屍の瘴気騎士団ビリオン・デス・シュヴァリズ・モルツ”!!!」

 彼女の旗に反応し、瘴気をまとった軍団は咆哮もなく歩き出す。その足取りは重く、しかししっかりと、前に踏み出している。

 オルアは即座女騎士を動かし、剣を振らせる。剣撃は響き、屍の集団を一掃するが、相手は億を超える大軍隊。たとえ巨剣だろうと、その一撃で葬れる数は寂しかった。

 ならばとる手段は一つ。繰り返すようだが、こちらにもあるのだ。彼女とほぼ同じ効力を持つ、霊術が。旗を突き立て、女騎士に剣を掲げさせて歌詞を詠唱する。

「集え集え集え! 自らの運命さだめに抗い生きる者達よ! 天を貫き地を駆ける、聖なる神々の一撃をその手に握り、我らは神の声を伝え奉る! 業火の審判! 整列する断魔のミサ! 掲げる御旗のたもとには、魔の一切は栄えない!」

 オルアの世界が構築される。そこもまた、戦場。しかしその空は青く、戦火はない。いくつもの廃墟が寂しく並び、冷たい風に吹かれて塵を舞い上げる。

 そして来るのは有数の騎士団。かつてオルアがジャンヌ・ダルクとして引き連れた、勇猛果敢な一騎当千の戦士達。その数五万。前回よりも圧倒的に数を増やし、純白の御旗へと集結した。

「敵は億を超える、屍の大軍勢! しかし迷うな! 立ち止まるな! 勝利の女神は、我が御旗の袂にいる!」

 彼らが上げる、勝利への咆哮。全員が武器を掲げ、声を上げ、彼女に応える。そしてオルアが旗を下ろすと、全員突撃の構えを取った。

「いざ進め! “神々に導かれし聖騎士団サント・リス・シュバリズ”!!!」

 旗を持つオルアを筆頭に、戦士達が駆け抜ける。青空の戦場から曇天の戦場へと入るが、その勢いは止まらない。勝利を信じ、勝利の女神を信じて突き進む。

 そして魔神は、見入っていた。騎士団ではない。旗を持ち、軍の先頭を走るオルアをだ。

 その姿を、かつて見たことがある。戦場の中にあって、一輪だけ咲く花のような女性を。人間としてはまだ未熟の身でありながら、それでも前線に立ち続けた聖女のことを、魔神は知っている。

 当時は実名を言うわけにはいかなかったので知らなかったが、でも彼女が名乗った名を、憶えている。忘れるわけがない。その戦場に生きる聖女の名は——

「ジャンヌ……?」

 オルアの騎士団が、屍の騎士団を蹴散らしていく。数では下回るが、戦闘能力ではこちらが上だ。

 そしてオルアはひたすら進む。魔神目掛けて直進する。騎士団の弓矢によって屍の騎士が討たれ、できた道を駆け抜ける。その手には純白の刀身を持つナイフを持ち、大きく振りかぶった。

 魔神の意識は完全にない。ずっとオルアのことを見続けているが、頭の中はその場にいなかった。だからなんの抵抗もない。

 純白の刀身が魔神の腹を突き刺し、吐血させたのと同時、双方の霊術が解けた。元の世界へと帰ってくる。ナイフを刺された魔神は膝を付き、刺された腹を押さえた。

 が、引こうとしない。引かなければとどめの一撃を喰らうというのに、彼女は一歩たりとも引こうとしなかった。

 それどころか泣いている。旗を落とし、鼻水まで垂らして泣いていた。

「ジャンヌ! あなたはまさしく、聖女ジャンヌ・ダルクでは?!」

「え、え?!」

「私にございます! ジルダ・レィにございます!」

「ジルダ……レィ……? え、もしかして……ジ、ジル?!」

「憶えていただいているのでありますか! なんたる光栄……! お会いできてうれしゅうございます、我が聖処女よ!」

「処女言わない! え、ってか本当にジルなの? 女だし……ってか、ジルダ、レィ?」

「たしかに、生前はジル・ド・レと名乗らさせていただいており、男装しておりました。しかしこれが私の本当の名、本当の姿! この度戦の神として、この姿で転生した次第にございます」

「そ、そうなんだ……まぁたしかに、随分綺麗な男の人だなって思ってたんだけどさ……」

 本当に気付かなかった! ジルってこんなにスタイルよかったんだ!

「あぁ、ジャンヌ……あなたに付けられた傷なら、むしろ勲章! 一生の宝物にします故……」

「しなくていいから! もう……」

 でも変わっていない。ジルダは生前、ジャンヌ・ダルクと共に戦った歴戦の勇者だ。ジャンヌ・ダルクの旗の下、戦った戦士の一人。だからよく知っているのだが、女性の姿だし知っているのは大人のジルダ。気付くはずもない。

 そして向こうが気付かなかったのは、服装もそうだが、おそらくこの髪の色だろう。生前は何色だったか忘れたが、少なくとも赤ではなかった。だから、他人の空似だと思ったに違いない。

「でもジル……いや、ジルダ。ここで一体何をしていたんだい? こんな人けのない場所で……」

「先ほども言いました。魔神はこの世界にとって異端。故にいる場所など皆無。かといって、自害するというのも馬鹿らしい。聞けば現代、神と人が争う時代だというではありませんか。その戦いの生末を、この目で見届けたい。故に生き延びることを決めた次第にございます」

「そっか……そうだよね」

 魔神になって、行く場所などあるはずもない。それ相応の野望でもない限りは、神に転生したところでやることはないのだ。

 自分だって、あの森で死屍神ししがみに会わなければやることはなかったのだ。ジルダの言い分も一理ある。しかし、強奪は罪だ。まぁ、ジルダの生前の犯罪を見れば、この程度軽すぎるくらいだが。

 さて、どうしたものか。されているのはあくまで偵察。討伐依頼の前段階だ。後ろで後輩達は気を失っているし、ジルダの御し方は知っている。まったく、まるで用意されたようなシチュエーションだ。

「ねぇジルダ、一つ相談があるんだ」

「相談?」

「君、人と神の戦争を見届けたいって言ってたね。じゃあそのまえに、ちょっと私的な戦争に参加してみない? 僕と一緒にさ」

「と、申しますと?」

「僕の今の想い人が作る組織に、入ってほしい」

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