苺は野菜かフルーツか。

Orange

数週間後、手続きが終わる。

荷物は業者に頼むほど多くない。

友達第１号のリクがさっそく、

引っ越しを手伝ってくれると言う。

なのでお任せすることにした。

けれどおっちゃんがいるあの家。

リクが来るんはどうなんやろ。

「言うとくけど、酷いし……。」

どこやらで借りてきた軽トラが家の前に停まると、リクが窓から顔を出した。

「……もうわかったって。」

繰り返し伝えたおっちゃんの酷さ。

リクは苦笑しトラックから降りると、

世間から長く取り残されたような家を見上げた。

まだかろうじて桜の季節やと言うのに、

カビ臭い空気が鼻先にまとわりつく。

あれから帰って全部の窓を開け放ったところで、

説明出来ない何かがここにはある。

休学届けを出した私はただの人。

引っ越すまでおっちゃんから逃げる。

そのスペースはコンビニか本屋。

「……ただいま……。」

蚊を目で追うように視線を巡らした。

ドアから洩れる光に、

ハウスダストが微生物みたいに舞い、踊る。

「……まだ寝てるとか？」

「朝起きてた。」

私がそう言い終わらないうちにおっちゃんは目の前。

面喰らう。

「あ……あ……あーちゃ……、こちらどちらさん……？」

おちくぼんだうつろな目がリクを見る。

「……引っ越し手伝ってくれる友達。

昨日も言うたよね？私1人で暮らすって。」

リクは所在なさげに頭を下げ、

私は恥ずかしくなる。

この人とは血ぃ繋がってませんから。

おばちゃんのいない今、

それはどこにも向かえない否定。

「おばさんが帰ってきはるまでに、荷物運ばせてもらおうと思って。」

リクに言われたおっちゃんは、ホッとして頬が緩む。

「……そ、そーかそーか。

春子さん帰って来るまでにな。

わかるで、ドタバタするもんな。

春子さん、せわしないの嫌いやから。

ありがとうやで、兄ちゃん、気ぃつこてもろて。」

おっちゃんはこめつきバッタみたいに

頭を下げる。

そうしてたかと思うとそのまま台所に消えた。

「……幽霊みたい。」

ボソリと言うと、リクが嗜める。

「……そんなこと言いなや。ちゃんと生きてはるやん。」

ちょっと怒ったリクが部屋に上がり、

もうまとめてある段ボールの隙間に二人して立つ。

「……これだけ？楽勝やん。」

リクがさっさと何個も積み上げ、

「……ありがとう、言うときや。」

「……何に？」

「……この部屋とこの家と、それからあのおっちゃんに。」

「……リク、学校の先生みたい。

世話になったっけな。

おっちゃんに困らされた記憶しかありませんわ。」

「ええから言うとき。言いにくいんやったら心ん中で。」

「リクって詩人やな。」

茶化すと悪化するリクの怒り。

さっ きまでのはおっちゃんを幽霊呼ばわりしたから。

今のは今ので怒ってはる。

友達って、体の関係がない分やりにくい。

な訳で無言で運び出された段ボール。

軽トラの後ろに納めると、

「……お邪魔しましたっ……！」

玄関に響く不似合いなリクの声。

つけっぱなしのテレビの声。

反応しないおっちゃん。

只今、キッチンで食パン試食中。

これやったら怒られへん？

「…………行こ。」

リクに言うと外に出た。

トラックのエンジン音はハンパなくて、

それきりの無言が更にそれを大きくする。

「……これ全部部屋に運んだら俺帰るし。

後は自分でかたずけられるはずや。」

救いのようなリクの言葉は、救いではない。

「……この後用事あるとか？」

「……うん。まあ」

真っ直ぐ前を向き、ハンドルを握るその手は

いずみちゃんの為にある。

「よーじ、りょーかい。

けど残念、会うの久しぶり。」

俳句のように、言ってみる。

あの日からずっと、思えばリクに会ってなかった。

声とメール。友達って、難しいんやな。

「ごめん。」

サラリと流すその左頬には傷跡がある。

縦に、薄っすらと。

その傷のルーツを知りたいと思うのは、何ででしょ。

「……いずみんとは会ってる？」

まぬけ質問。

場繋ぎの、それだけの、それだけやない、

ちょっとよこしまでもある。

「……ゼミあるし、ほぼ毎日。」

そうでしょうな。

さりげなく視線を泳がせて、リクを観察。

どんなキスします、　あなた。

Hの時、何囁いたりする系ですか、あなた。

とか。

「公私ともにってやつか。ラブラブっすな。」

「…………うん。」

素直な人間ってしんどい。

借りたマンションに着く手前、リクが口を開く。

「あのおっちゃん、薬飲んでる？」

「うん、抗うつ剤。けど一向に、ですよ。

私がいてへんようなって 、悪させえへんことを祈る。」

「……悪さ？」

「……うん。例えば火事。例えば人を傷つける。

そう考えると自殺の方がマシかも。」

コンマ何秒かで、

「……ふうん」

とリクは言った。

「俺思うにあの人、頑張って生きてるけど。」

頑張って。

って、あれは頑張って？

「……質問」

「……はい、どーぞ。」

「それってつまり逆に私のことディスってる？」

「……は？

そう思うんならご勝手に。」

リクが答え私の中で怒りが生まれる。

どこにそんな力があんのか。リクからハンドルを奪う。けどそんな簡単な事やない。

結局それは呆気なく阻止され、車体は蛇行。

リクがハンドルを切らなければ、対向車とは完全にぶつかっていた。

対向車が鳴らした派手なクラクション。

立ちすくむ通行人。

脇道、死んだように停車した軽トラ。

すぐ目の前にあるマンションの赤レンガが、

はちみつ色の夕陽に染まる。

「……気ぃすんだ？」

サイドブレーキからようやく手を離すと、リクは私を見た。

「…………ごめん。」

友達ってなんやろな。

友達おったことないから、ようわからんねん。

「……俺も……ごめんな。」

リクから出たその言葉に、心拍数だけ上がる。

突き放さへんねんな、友達って。

「……気持ち、煽ったかも。」

って言ったかと思えば遠くを見て薄く笑う。

対向車のガラ悪いおっさん、死ぬほど怒ってたでって、黒目がちな瞳が潤んだような光を宿した。

荷物を運び終えたら、カーテンが無い窓の下には

ひっそり軽トラが停車。

「……俺思うけど、これ普通いっちゃん先ちゃう？」

リクの指は裸の窓枠をなぞる。

家具や電化製品はネットで頼んだ。

なのにカーテンだけはすっぽり抜けていて、

生活能力の無さを実感する。

「……３階やもん、大丈夫。」

「……でも見てみ、あかんやろ。」

リクの手がおいでの形をし、道路を挟んで正面にある、マンションの１室を指差した。

頑張ったら糸電話ぐらいの距離にその窓はある。

たぶんどこかの大学生は窓枠の中、

携帯で誰かとお話中。

「……あかん……かな。」

「……うん。男やし、あかん。カーテン買いに行こ。」

「……えっ、でも。」

用事があるのでは……？

相手は口ぶりからいずみんと推察。

「ここらへん、そう云う店ないよな」

携帯の中で地図を広げるリクの指。

物件は悪くない。でも都会ではない。

「……お、隣町にA〇〇N発見。ギリで間に合うっぽい。」

「……けど今日はええかも。用事行ってくださいな。」

「……でもカーテン気になる。」

自分のことのようにリクは言い、メールを誰かに。

多分それはいずみんで、返信を待たずしてリクは、

「……時間ないし、行こ。」

と促した。

罪悪感と言うものは、この世に、いや、

こんな私にも残っててんな。

リクがそこらへんのゴミ男たちとは

違うことも手伝って。

「……何してんの？ 行くで。」

「……ごめん。行く。」

電気を消し、まだ匂いの無いその部屋を出る。

夜の闇。絵の具の黒と紺。

その中を走りながら、このままどこかのガードレールにぶつかり、砕けてもええって思ってたんをリクは知らない。

「……ここは8時で閉まんねんな。」

白くそびえ立つ要塞みたいなスーパー到着。

日曜雑貨のコーナーへ行く。

閉店間際と言う事もあって人はまばら。

レインボーなカーテンコーナー。

でっぷり太ったおばさん従業員が、高いキーの、

「いらっしゃいまっせぇ。」

……で愛想笑い。

「思い出した。

部屋の窓、ふつーよりでかかった。アオん家に合うのん無いかもなぁ。」

ディープフォレストに迷い込んだように

リクの背中がカーテンの波に見え隠れする。

大きさも計ってこなかった私達は適当。

「それよりあんまり可愛く無いのが問題。」

テディベアがわざとらしい。

刻まれたContry stile。見りゃわかる。

「あのぉ、お伺いしますけど？」

早く帰りたそう。

なのでこのおばさんは、早く帰りたそうおばさんと命名。

お客様は、神様やで。

結局は足が疲れただけ。

……お気に入り？　ありませんでした。

新しい生活、別名人生の残りを過ごす場所。

やからどうでもええ事はない。むしろどうでもよくない。

「……どうする？隠せる布とか持ってる？」

そこだけ９時までは開いているフードコート。

この何とも言えないけだるい感じ。

「……あったかなぁ。

なかったらベットカバーか、最悪バスタオル。」

あながち冗談でもない。

「……じゃあ俺も戻って探すわ。」

って……リクさん。

「……それは、あかんくない？」

あなた彼女いるんだし。

人のもんは盗ったらダメ。盗られた事は、あったとして。

「…深読みし過ぎ。」

リクの白目はちょっとだけそれが青くて子供みたい。

「……そーですな。ハハ。」

おどける。そして話そらす。

「……家出少女？」

貸し切りみたいなフードコートには、

私達ともう1組。

少女たちの金色の髪は、少女たちと同じに疲れている。

抱えた大きなボストンも、足元にある薄汚れたキ〇ィちゃんのスリッパも。

「……さあ。出たくなる家なんかもな。」

リクはあっさりと、尚且ばっさり切り捨てた。

パスタの次はラーメン。

麺は続き、麺つながり。

湯気の向こうに2回目リク。

「……何がおかしいのじゃ。」

リクのナルトは、リクが説明なしでくれた。

「……2回とも麺なので、ちょっと笑いが。」

「……そう言えばそやな。

じゃあ次回は別の炭水化物って事で。」

真面目な顔でリクは言う。

突っ込めない。次っていつ？

うざい女は本体の中で息を潜めます。

「……リク、ナルト嫌い？」

くれたし。いらんのかなぁと。

「ナルトだけ無くなってるから好きなんかと。」

手付かずのラーメン、そう言えばナルトだけ食べてました。

「……おお、それはかたじけない。」

「と、思うなら少し食え。」

ああ、麺もね。

リクの目線の先には、化粧崩れしたラーメンブースのおばさん。

「作ってくれたあの人に悪いやろ。」

ごもっともでございます。

ちょっとは食べる。

胃のあたりが熱い。

飢餓の国にいる人にもごめんなさい。

「ごちそうさまでした。」

空っぽのラーメン鉢。結局リク様が2つとも平らげた。

おばさん嬉しそう。

リクの言うてること正解。

いたずらに夜は寒く、夜桜も縮む。

駐車場はゲームセットの後の

グラウンド。

半分健全、半分カオス。

「……リクは家出したことある？」

歩きながら何気なく。

金髪少女たち、どこ行ったんやろ。

「……無い。でもしたかった。」

言ったきりリクはしりきれとんぼ。

ひょっとして深いとこ探りました？

と思ってたらリクからre start 。

「父が、嫌いな訳でして。」

「……なるほど。」

「で、出ようとしたら、ねーちゃんに先越された訳ですよ。」

藤木先生、確か1人暮らし。

リクの指好きかも。鍵を握る角度も。

「……何かトラブルでも？」

「……特に別に。価値観の相違。」

「……のような事はどこにでもあるのでは？」

「……どこにでも、あったら恐い。

例え話、聞く？」

「例え話……なら。」

例え話は往々にして自分のこと。

「……じゃあ、はい。

あるところに開業医の父親がいました。

彼は家族で出掛けると必ずこう言いました。

『おまえたちは、ああはなるな』

指差したその先にいたのは、ホテルのトイレを掃除する腰の曲がったおじいさんでした。

このお話にはまだ続きがあります。……聞く？」

「……残り、あるなら。」

「ある。」

「……じゃ、お願いします。」

「……うん、手短に。

彼はこの世の中で医者と言う仕事が一番偉いのだと、娘や息子に言いました。

大頭領や大富豪だって病に倒れれば、

医者を頼るしかないからです。

娘は結局医者になりました。

でもあまり彼の事が好きではなかったので、

家を出たのです。

さて息子はどうしたか。

彼の妻は良い人です。

置いてくなんて出来ません。

なので彼は父親とは違う仕事を目指し、なんとかそれで呼吸をしているのです。」

「……終わり？」

「……うん。」

車のキーをリクが差し込むと、

それまで黙っていた彼の携帯が、ここぞとばかりに鳴り出しました。

５分ほどしてリクが電話を切る。

「……いずみん？」

「……うん。」

「……今日の用事ってやはり、いずみん？」

「……ですよ。でもまた今度になったので」

エンジンがようやくかかる。

のにまた携帯が鳴りまして。

……いずみん。どうしたの？あなた。

相槌ばかりリクはうつ。

いつまでも軽トラは動きません。

いつの間にかの雨粒。

フロントガラスにボタボタと。

小さな星を隠す雲。

電話の内容、聞こえません。

でも歌う訳にもいかんでしょ？

「……ごめん。やっぱり送ったらそのまま帰る。」

的中。

「……うん。どーぞ。」

いずみん、あなた多分泣いてましたね。

ワイパーはロボット音。

雨がスコールのように量増し。

車のスピードはやや落ちた。

「……さっきの例え話、訊いてよろしい？」

「質問……？」

「たぶん、違う。」

「じゃ、どーぞ。」

リクのスニーカーがアクセルを踏む。

その踏みかたも、好き。

怒らないで聞いてくれます？

「……あれは例え話として、

リクはお医者さんになるつもりは？」

「……これっぽっちも。言う たでしょ？カウンセラー志望。」

「まあ……聞きましたけど、しつこく、ね。」

カバンの中にアメを見つけた。

「……いる？」

言うと口を開けるリク。

かわいいな。

好き。

「……医者と言う職業、ご多忙に漏れずアオも好き？」

リクの口からオレンジの匂い。

私は、いちご。

「……特に。ただ、今隣で運転なさってるリクさんが先生とか、ええかなと。」

「……冗談。」

苦笑。怒、ではなく良かった。

「……俺が医者なら皆死にますな。

カウンセリング好き。治療最悪。」

「……それでもいいかも。望み薄な私には。」

リク、前見て。危ないし。

私の顔に何か付いてます？

はいはい。それでいいよ。

前見て。あなたの人生もね。

「ご希望だけ、承っときます。」

ワイパー5往復の後リクは言い、

いちごのあめは小さくなった。

家に着く頃雨は止んだ。

雨のやろーめ、やっと止んだか。

星たちはそう言い、ぽつぽつお空に出始めます。

「……またな」と、リク。

「はいはい」と、流す私。

トラックを、お見送り。角に消え、見えなくなるまで。

しょんぼり。

部屋の明かりをつけた。

カーテン、入手出来ず。となるとおのずと目に入りますな。

さっきの、糸電話くん。

グレーのパーカーで部屋をうろうろ。

壁に画鋲は、大家さんに怒られますよ。

……と、見てたらなぜか目が合う。

急いでしゃがむ。

もうええかもと顔を出すと、糸電話くん……？どこ行った？

トイレかお風呂。部屋、丸見えですね。

見ていても仕方ない。

ベッドカバーを無理くり装着。

な所でチャイムが鳴った。

……誰？作業は中断。

チェーンをかけてドアレンズを覗く。

…………わ…………

レンズの向こうにグレーパーカーの肩の部分。

「……は……い？」

今一度チェーンを確認。ドアはじわっと。

「……すいません。向かいのマンション……の者です。」

ドアの 隙間、そのtwilightゾーンに覗く瞳。

子犬ですか？

「………………何か？」

あれは覗いてたんやありません。

カーテンが無いんですよ。

説明するつもりもありませんが。

「……えっとぉ……そのこれ、なんですが……。」

ワサワサと押し入れられる布。

まさかとは思いますがこれは。

「…女の子やし、困ってません？」

ごめんなさいね。

今、ノーミソが解決できずにいますので。

「……これはどういう？」

どう見てもカーテンの布地。ピンク。

その色は怪しすぎます。

「迫田 潤（さこた　じゅん）と言います。

大学2年です。１週間前あそこに引っ越してきました。

カーテン、そう……カーテンがね、

実家の母親が通販で勝手に頼んでた、これ。

色間違い？あ、番号間違いで。

面倒くさいから、暫くそれしといてって。

でも俺これはちょっと……なので。」

……なるほど。それは分かりました。……で？

「ここ今日、引っ越しが見えてですね、カーテン無いなと。

女の子は見えたらまずいし。

あっ、もし買ってるなら、余計なお世話ですが。」

怪しい、の「あ」は、とりあえず取る。

「やしい」は、まだですよ。

妙な格好でドアノブに手はかけたまま。

自分の部屋に向き直る。

ベッドカバー、落ちてますな。

「……つまり、くれる？」

「あ、はい」

「……ただで？」

「あ、勿論。」

「…うーんでも、買ったら返しますね。」

借りるのであって貰うんではない。

普通なら借りもしません。

塩やしょうゆなら、もしかして借りますが。

寂しいやつめ。

しょんぼりの隙間に入っちゃうカーテン。

悪徳商法や無い事を祈る。

「……え？返さなくていいです。

俺、そのうち買います。じゃあ、おやすみなさい。」

迫田 潤。

隙間の中だけで話し、隙間のままで戻る。

そうしてまた向かいの部屋に。

ふいに笑顔をもらい、カーテンを持ったまま

手を振ってしまった。

良くも悪くもこれが、迫田 潤との始まり。

ピンクのカーテンは、その後もずっと返却なしで。

手に持っていても役立たずなので、カーテン、付けさせてもらいます。

作業終わりにリクからメール。

【バスタオルかベッドカバーつけた？】

今ここです。とか、誰といます。とか、分からないから、メール。

【カーテンつけた】

深読み、してください。

【…………？ 意味わからん】

【わからなくて、当たり前】　送る。

メールは返って来ない。

ファール？フライ？とりあえずアウトか。

カーテン閉じすぎ。だから息苦しい。

隙間から、今度はほんとに覗く。

糸電話くんち真っ暗。

でも何か動く。……レンズ？

また気づかれた。

『星、きれいですよ』

空を指差し口パク。ああ、天体観測。

『オヤスミナサイ』口パクで返し、ローズピンクのカーテンを閉めた。