第7話:圧倒的強者
昔と若干変わっていようが10分もすれば悠人は目的の宿【鳥の羽休め】という宿が見えてくる。
そこは比較的大きく綺麗な外装と内装をしており木材や観葉植物などが多用してあることから悠人の好きな宿となっている。
料金も比較的安めで3人部屋(これが最大)と朝夕のご飯などがついて大銅貨5枚、日本円にして約5000円と優しい料金設定となっている。
「こんにちわ、女将さんいる?」
「あいよ〜....ん?ユートじゃないか!久しぶりだね」
「お久しぶりですカイラさん」
カイラ・マティアス
宿【鳥の羽休め】を女手1つで切り盛りしている女将である。
赤い毛を1つに纏め今年で齢30には見えないほどに若い容貌をしている美女であり俺の昔からの知り合い&エルサラン同様の協力者でもある。
ちなみに未婚であるため前の時は時折結婚を申し出る男たちが来ていた覚えがある。
とりあえずエルサランの時と同じような展開になったため省く。
「ということ、とりあえず空いてる部屋ある?」
「今の時期はちょっと厳しくてね、3人部屋が1つかな、それでいいなら割引するよ?」
やはり戦争が近づいているということで一旗揚げようとする冒険者や傭兵などが集まるそうだ
その中でも比較的安い料金設定で美人女将と美味しい料理ということで結構人気らしい
「じゃあとりあえずそこを1週間ほど、あ、そういやアリサはどうした?」
「わかった。アリサなら今水汲みに庭にいるよ、もうすぐでくると思う」
アリサとはカイラさんの娘....と言うわけではなく日本で言うところの養子のようなものだ
孤児だったアリサをカイラさんが拾い娘同然に育てている、といった具合で悠人もよく一緒に遊んでいた。
若干父親と見られがちなため視線が痛かった覚えがある....
「ただいまー!」
噂をすればなんとやら、カイラさんとは対照的な少し青みがかった髪を揺らしながら両手に水の入った桶をもって入ってきた。
「アリサ〜ユート来てるよ」
「え!?ちょ、ちょっと待ってて!」
カイラさんからそんな声がかかりアリサは驚いたような声を上げる、するとすぐに持ち前の運動能力をもって桶を置いてきたアリサがすっ飛んできた。
「ユート!」
「おう、久しぶりだなアリサ、ちゃんとやれてるか?」
見た目からは想像もできないほどの速度と膂力をもって抱きついてくるため、肉体の耐久力は一般と変わらない悠人の身体は悲鳴を上げるが顔と態度には一切出さない。
たぶん一般人なら悲鳴あげるレベル
「アリサ〜そろそろ離さないとユートが死ぬよ?」
「あ、ご、ごめんなさい!」
ハッと我に返ったようにアリサは俺から手を離しぺこぺこと頭を下げる。
とりあえず肋が数本逝ったかもしれないので密かに回復魔法をかけておいた。
なぜここまでの力がアリサにあるのか
結論から言えばそれはアリサが純血の人種ではないからだ。
アリサは母も父も不明だが、少なくとも父は人種、母は獣人種ということがわかっている。
厄介というのか幸いというのかアリサは容姿に人種が出ており獣人種の力などは身体能力に出ている、だがそれでもアリサは
「確か今年で10歳だっけ?」
「うん!」
そう言ってえへへと笑うアリサ
カイラさん曰く無邪気な笑顔が人気の看板娘として常連客からは人気なのだそうだ。
最初の頃は服装はボロく顔も身体も煤や埃にまみれ笑顔なんて絶対にしないような状態だった、そこからはまだ駆け出しだった悠人とカイラさんでの世話や教育が始まりここまできた。
その点、ある意味は2人の子供みたいな感じになっておりそれを話した悠人は十二将連中に盛大に嫉妬されたのは想像に難くない。
「そうか、じゃあしばらく世話になるからよろしくな」
「うん!いっぱいお世話するよ!」
その時悠人は心の中でホロリと涙を流した。
自分に子供ができるとおそらくこんな感じで成長し手伝いようになり、恋人ができ、父親を嫌い....家から出て行き....介護なんて....
(これ以上は俺の精神衛生上よくないのでやめよう)
「ありがとう、じゃあ俺はこれで」
まだ約束まで2時間以上もあるがとりあえず俺は記憶の中のアルンと現在のアルンとの齟齬を確認すべくカイラさんやアリサとの会話を早めに打ち切り再び街へと繰り出す。
□
とりあえず1時間も歩いたり飛んだりすれば大体の街の構造が見えてきた。
街の構造は記憶のアルンと大して変わらず所々の店が増えたり減ったりしているくらい
あとは多少入り口付近などに防御兵器等が増えたくらいだ
あいも変わらず複雑で細い路地が多く人も多い
だが昔と明らかに違うのはある一点
それは亜人種がほとんどいない事
亜人種と言ってもゴブリンやオーク等の魔物的亜人種ではなく獣人や鳥人等の種族の事だ。
というか魔物的亜人種なんて街には普通いない
適当に話を聞くとどうやら各種族が治める国との仲が怪しい事から亜人種はこの街から追い出されたりリンチされたりしていたらしい。
情報によるとその行為を行っているのが亜人差別主義団体『黒の刃』とかいう日本だと厨二病真っ盛りと思われる団体らしい。
活動方針は主に2つ、亜人種の排除、人種の保護であり『崇高なる人種のなり損ないで魔物と同様の下賎な亜人種共の掃討と我ら人種の保護育成』を掲げる今かなりの勢いがある団体だそうだ。
「うーん....アリアとシスルスなら大丈夫だろうが、なんかあったら組織ごと潰すか」
運の悪さに定評のある俺なのでとりあえず現在の状況を確認すべく4人を探す。
すると思ったより早く目つける事ができた、絡まれているところを、だが
「いい加減そこの亜人共を渡せ!」
そんな声が響いていたところにまさかと思い駆けつけたら案の定中央でいがみ合っているのはアリア達4人とハゲ&ガリ&デブの3人組だったのだ
敵さん方は個性がものすごく雑魚感が凄いというのが率直な意見だ。
「いいかげんうるさいな、早く退いてくれないと時間がなくなってしまうではないか」
「だったらそこの汚らわしい亜人共を置いていけとさっきから言っているんだ!」
「アリア殿、抑えてください、ここで騒ぎますとユート様にご迷惑がかかります、やるなら外に連れ出すか裏路地などで、私も協力いたします、いえさせてください」
アリアが今にも消し飛ばさんばかりに魔力を活性化させているのをシスルスが丁寧な口調で宥めているのだが、最後の方は本心が出過ぎだ
その挑発行為(?)のせいで3人組は更に声を荒げる。どうやら『黒の刃』に影響された連中らしくここらで演説的な事をしている最中にアリア達が通りかかりこうなったらしい
「こうなったら力尽くで....」
「はいストップ」
3人組のリーダー格っぽいハゲが腰の剣に手を当てたため短距離瞬歩を使用して間に割って入る。
さすがに街中で流血沙汰はまずいだろう
下手をしたらこの街にいれなくなる可能性すら出てくる。
「この者達はわたしの連れです、もし喧嘩をしたいと仰るのなら外に出ましょうか、それとも今消えるかです、どちらがお好みで?」
なので悠人はこいつらを外で殺る事に決めた。
「き、貴様は何者だ!亜人共を擁護するつもりか!」
「アリア、ここから西南方向に5km」
「了解した」
ガリの発した言葉は無視をして一言そう言うとアリアは活性化させた魔力を解放、元魔王であるアリアが持つ固有スキルの1つ『
すると何の前触れもなく街中から忽然と悠人達が消えた。
□
森の中にぽっかりと空いた空洞に現在、俺らとハゲデブガリはいる。
無論歩いてきたとかではなく、先ほどアリアが使った『
効果は言わずもがな、発動条件も少しあるのだが....今は放っておこう。
「さて、アリアどうする?」
「どうもこうも...ふむ、丁度いい機会だ、ハピア達にユートの強さを見せてやったらどうだ?」
「あー...そうだな、じゃあ悪いが全部もらうぞ」
何かごちゃごちゃとハゲガリデブが焦ってはいるが俺らは無視、アリアが微妙に名残惜しそうだったが自分で言ったことと納得したらしく全部俺が相手をすることになった。
観客はアリア、ハピア、クラーリと少ないが十分だろう。
「と、いうことだ、誰からでもいい、かかってこい」
軽く挑発するようにそう声をかける。
すると案の定、ハゲガリデブの内のガリがその挑発に影響され腰に差してある剣を抜いた。
「亜人に味方する悪め....ぶっ殺してやる!」
「よし、どこからでもこい」
悠人はシスルスを使わないどころか武器は何も持たずただ腕組みをしながら不敵に笑った。
その様はまるで粋がる新人に懐を貸す上官のようであり、今の一幕で格下と定められたハゲガリデブの闘争心というか怒りに火をつけるのは容易であった。
「な、舐めやがって....くらえぇぇ!」
剣の訓練はしていないであろうガリが不恰好に構えた剣を振り下ろす。
もちろん悠人は完全な丸腰、ハピアはその刃をこの身をもって止めるべく突っ込もうとするがアリアがいつのまにか張った魔力による障壁に阻まれる。
「ゆ、ユート様が!」
「まぁ、まて、見とればわかる」
悠人へと迫る刃、ハゲはニヤッと薄汚く笑う。
が、あと数cmという距離でその刃が止まった。
「あれ?どうなっt...ギャァァァァァァァァ!」
ハゲが何故か止まった刃を疑問に思い力を入れるとハゲの右腕が付け根から消えた。
ハゲが吹き出る血を止めようと傷口を抑えつつ絶叫している中、悠人はいたずらに成功した子供のようにニヤリと笑っていた。
「今のは....」
「ふむ、今のは結界とその応用だな」
結界を自分の前に出現、その後相手の右腕のつけねのところに強制的に結界を出現させ腕を吹っ飛ばした、というところだろうとアリアは推測する。
そしてこの結界、これは空間魔法の一種であり人体に対し強制的に結界を出現させるのは相当高位であるとハピアは認識することができた。
「つまりユート様は高度な空間魔法の使い手なのですか...?」
空間魔法と言えば使えるだけで未来が約束される伝説並みの魔法だ。
そのことと少し前の大金も相まってかハピアはユートのことを国に認められた高度な空間魔法使いだと"誤解"した。
そんなハピアの問いに対し、アリアはニヤッと口角を上げる。
「いいや、そうとも言えるしそうでないとも言えるな、これも見てればわかるが」
障壁外でそんな会話が繰り広げられてるとは知らず悠人はさらにスキルを発動させる。
本来スキルを使用しての戦闘は手の内がバレる危険性があるのだが悠人に限っては関係ないし現在、悠人と3人組を囲む障壁は任意の人物以外視認などが完全に不可能な類の障壁だ。
ちなみにこの障壁はアリアの"元"魔王としてのスキルの一端であり空間魔法とは少し違う。
そんなことを知っている悠人はちょっとだけ遊びに走った。
「こんなのはどうだ?こんな体験は滅多にできないぞ」
そう言うと悠人はスキルを使用して魔法を無詠唱で発動、すぐに悠人の周りには様々な竜が出現した。
燃え盛る炎の竜、流れる水の竜、荒れ狂う風の竜、全てを覆う土の竜、何物も吸い込まんばかりの闇の竜、何物も輝かせる光の竜の計6体
それらは全て濃密な魔力とそれぞれの属性を凝縮させ作り出した魔力の塊でありながら物質的で絶対的な破壊を含むものであった。
「あ、ありえません....通常魔法とは得意なものでも習熟まで相当な年月をかけます、なのにユート様は....」
ちなみに通常の四大属性、火水風土の魔法を1つ極めるのに平均半世紀ほどかかる。
無論生まれ持ってに性質やスキルにより若いうちに大成する者もいる少なからず存在する、が、悠人は全くの別格だ。
「ユートはな、努力に真正面から喧嘩を売る固有スキルを持っているんだ、それと同時に反則級のセンスもな」
「?...どういった...スキルなのですか?」
本来他人のスキルを聞くのも言うのも殺されても文句の言えないほどのマナー違反ではあるのだが今に限ってはそんなことハピアは気にならなかった。
というか悠人自身そういうのはスキルの特性上あまり気にすることはなく、仲間内には普通に説明していることからアリアも普通に説明しだした。
「悠人が持つ固有のスキルは【記憶】【理解】【習得】の3つ、3つ持ってる時点でイレギュラー確定なのだがそのスキルたちが揃いも揃って名前に似合わず反則級でな」
スキル名:【記憶】
目にしたものなど五感+αで感じたものを無制限に記憶する。
記憶の際には脳内でキーを決めることにより思い出すことができる。
スキル名:【理解】
記憶したもの、触れているものを完全に理解する。
スキル名:【習得】
概念的なものを除き完全に理解したスキル、手順がわかった魔法などを無限且つ完璧に習得し自身のものにする。
文字にしてしまえば些か弱そうな非戦闘系に見えるのだがそんなことは関係がない。
悠人はこれを使いあらゆるスキル、魔法を習得しまくっているのだから。
通常、スキルというのは習得に相当な時間と努力が必要であり固有スキルなんてものは生まれた時になければ一生ないというものである。
例えば、通常スキルである剣術スキルでも達人と呼ばれるレベルに極めるのには魔法と同じで平均半世紀以上の年月と類稀なセンスが必要であり、この世界において極めているのは片手で数えられるほどしかいない。
そんな悠人のように目にした瞬間完全習得するというものはまずいない。
そのため悠人のスキルを知る者達からは『努力の全否定』『努力に真正面から喧嘩を売る鬼畜』『全生命に謝るべき』なんてことを言われている。
当の悠人本人でさえこれらのスキルは『
まあ、悠人自身別にこのスキルのことを嫌いというわけではなく楽だから好きの部類らしいので反省もクソもないのだが....
そんなことを思い出しつつ説明していると大きな爆発音が響いた。
障壁内を見ると先程までいたはずの魔法により作り出した竜が全て霧散しており悠人が少し驚いたような表情をしていた。
「くくく....お前がどんな大魔導士でもな....カエンさんから貰ったこの水晶があれば関係ねえんだよ!」
そう言いながらいつのまにか持っていた剣を捨て、少し大きめの水晶を掲げていたハゲ。
水晶は通常の透明色ではなく紫色に妖しく輝いていた。悠人はそれを冷静に観察し瞬時に理解していた。ちなみにこれもスキルの力であり割と平凡で努力と経験次第で習得できるスキル【観察眼】の恩恵である(ただし悠人のように一目見ただけでわかるほど極められるのは少ない)。
「封印系の魔法かスキルが付与された水晶か....範囲内の魔力を無効化するやつだろうけど....よくわからないなら試せばいいか!」
悠人は荒木 翔からパクった固有スキル【変幻自在の剣製】を使用して瞬時に刃渡2mは優に超える長剣を生成しハゲ...ではなく先ほどからだんまりのデブを斬り殺す。
「なっ...ガルバ!す、水晶よ!」
仲間が殺されたが、自分だけはどうにかしようとハゲはすぐに封印の魔水晶(仮称)を発動、効果範囲に入った部分から剣が消えていった。
(ふむ...前の時には見なかったが、魔力を使えばスキルもダメか、今後のこともあるし実験に付き合ってもらおう)
「少し驚きはしたが....こんなのはどうだ?」
次に発動させたスキルは通常スキルである【錬金術】(これも極められるのは少ない)
これにより土から鉄分を抽出、瞬時に剣を生成する。
もちろんこれも魔力を使用して形成してはいるが、素材は魔力ではなく、あくまで魔力は接着剤などの役割しかなくそれも素材同士をくっつければ消えるものだ。
「す、水晶よ!」
今度は効果範囲に入った部分からサラサラと砂鉄へと戻っていった。
(....魔力を使ったらダメなのか、やっかいだな....魔法武具は大丈夫そうだが....)
魔法武具はその名の通り魔法を宿らせたりすることのできる武具でありその武具自体が魔力を持つ
特徴として魔力回路というものが刻まれておりそこに意味を持たせた魔力を流すことで意味をなす。
これは『
そして広義に言えば人間などの生物も同じものだ、つまりこれはそういったものには作用できないものらしい。
「だったらこれはどうかな」
次に発動させたのは通常スキルであり魔法の類である【召喚術】(習得したが何故か極められなかった)
悠人はあまり得意としていないため小さな猫しか呼べないが召喚獣自体は人と同じ生き物だ。
「水晶よ!消し去れぇぇ!」
先ほどからぶつけている殺気に気でも狂ったのか猫相手に突然叫び出すハゲ
一見したらただの変態だなこれ....
それでもハゲの命令通り水晶は妖しげに輝き魔力無効化の光を展開する。
だが、猫は消えなかった。
猫との魔力的なパスも健全であり契約自体も切れていない、つまり召喚獣には作用しないということだ。
だがおそらく召喚術の最中、つまり魔法陣に対しては作用するのだろう。
悠人はこの状況で不謹慎とは思いながらも知らない知識を得るというのは楽しいものだ、と自然に笑みを溢す。
そして同時に封印の魔水晶は砕け散った。
(む....使用制限かな、なんにせよ警戒は必要か)
とりあえず自身の警戒リストに封印の魔水晶と偽名だろうが先ほどハゲが言っていたカエンという人物を付け加え、剣を捨て丸腰となったハゲを消すべくとっておきを使おうとスキル使用の魔法を準備をする。
「まあ、せめてもの情けだ。ハゲ、名前は?」
「ラ、ラクロートだ、ラクロート・アルア」
ハゲは自身が助かるとでも思ったのか、それとも頼みの綱が消えて絶望でもしたのか涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながらも素直に自身の名を叫んだ。
それを聞いて悠人はふむ、と頷くとその膨大な魔力を一気に活性化させ1つの災厄にも等しい"それ"を発動させた。
「安心しろ痛みはない....死神の代行として汝、ラクロート・アルアに関する全てを刈り取る、名を奪い、記憶を消し、魂は我が糧とする、ここに死神の奏でる音を聞け....」
「え?あ––––––」
その瞬間、ハゲは完全に動きを止めた。
「ふぅ....さて、いいよアリア、これで終了。いろいろデータも取れたし、戻ろうか」
「了解した、が、まさか古代禁呪を使うとは....まあ、それでこそ私が仕える王に相応しいんだがな」
ハピアは今起こったことがよく理解できていないらしく目をパチクリさせているがアリアはその紅目に尊敬と忠誠の色を浮かばせている。
今、ハゲことラクロート・アルアに使ったのは禁呪中の禁呪、対象の真名を奪い生命活動を永遠に停止する原始の死をもたらすものであり所謂、即死魔法といったところだ。
魔法の固有名称は『
無論様々な制約などはあるが基本発動し死神の音を聞いてしまった時点でその者は終了、というチートすぎる意味不明なものだ、悠人も習得当初は恐ろしくて使うこともできなかった。
「そうか?そうならいいんだけど、お前らに慕われるのが一番だし、さてさて、帰るぞ」
「.....そういうとこズルイと思う....」
「ん?なんか言った?」
「うるさい!早く行くぞ」
何故アリアが怒っているのは悠人は理解できなかったがとりあえず残りのデブガリを完全に切り刻み火葬、証拠は残らないように地下深くまで埋めて戦闘は全て終了
一応喧嘩は向こうから売ってきたためこれは罪にはならないのだが一応だ。
そうして俺らは街に再び転移して戻り【鳥の羽休め】にてこの日を終えた。
実力を見せたかったハピアはともかくクラーリまでもが若干顔が引きつっており何か恐ろしものを見たような感じだった。
はて、なにかやらかしたかな?
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