第7話
目の前の光景に多くの人が歩いている。多くの男女が露出度の高い衣類を身につけカップルで歩く者もいれば男同士または女同士で歩いている集団もいる。
私は今露出度がそこそこある衣類を身につけているがその上にパーカーで見えないようにしている。それは自分のプロポーションに自信がないからである。
そんな光景の中に水しぶきが上がる様子が目に写る。
私、いや私たちはレジャー施設のプールに来ている。
なぜこんな状況になったのか少し回想してみよう。
「なあ、今日暑くね?」
メイド服で掃除している最中に早見君が突然そんなことを言ってきた。
「え?そんなの毎日のことじゃない。今更何言ってるのよ」
「いや、そうなんだけどさ。でも今日はいつもより格段に暑いよ」
「……まあ、確かにそうかもね」
天気予報では今日はいつにも増して猛暑日だと言っていたような……確か予想最高気温は38度を超えるようなことも言っていた気もする。
普段、私はあまり天気予報を真剣に聞かない。外れることがあり信憑性が高くないためだ。以前も、急に夕立が降りひどい目に遭ったし……いや、あれはある意味嬉しいことでもあるのか……?
それはさておき普段真面目に聞かない私としてはそんなことはどうでもよかった。が、
「……確かに暑いわね。これ」
体中が汗だくでせっかくのメイド服もぐちゃぐちやしてて不快に感じる。
「……ってごめん!早見君せっかく作ってくれたメイド服をこんな汗まみれに!」
「ああ。いや謝んなくていいのに。こんなの仕方ないことだろ?」
「あ、いやそれはそうなんだけど……」
「……あっそうだ」
何か閃いた早見君。
「とりあえずこのメイド服は洗濯しようか」
「え?じゃあメイド仕事はどうするの?私服でやるの?」
「は?そんなのただの家事代行サービスになっちゃうだろ。メイドだからいいのそれは」
ああそうなのね。多分、華があるとかないとかそういうことがいいたいのか。そりゃあ若い女の子がメイド服着て家事してた方が見栄え的に華やかだし。
「じゃあ洗濯したらどうするの?またゲームでもする?」
「なあ、俺たちって夏休みに入って夏っぽいことしたか?」
「花火大会に行った」
「ああ、そうだった」
「……で、何がいいたいの?」
「いや、夏休みださあプール行かね?
「え?プール?そういえば行ってないね。最近」
去年は中三で高校受験でプールとか海どころじゃなかったしなぁ。最後に行ったのって多分中二以来か。うん。たまにはいいかもね。プール。
「あ、でも水着どうしようか?」
「あ、そうか」
ちまたの女子達は毎年頑張って水着を選んで買うそうだけど……私は今年メイドがあるのでそんなことは考えもしなかった。多分美紀あたりは買っているんだろうなぁと頭の隅で考えてるいると早見君が意見ん出してくれた。
「じゃあ今から買いに行ってダイレクトで行こう」
「ええ?それ大丈夫?」
「まあ。なんとかなるっしょ」
「そうかなぁ」
それから急いで着替えてメイド服を洗濯して近くのデパートで各々水着を選んで買い、そのままこの辺りではちょっと話題になっていたレジャープールに向かった。
回想終了。
「……はあ、どうしよう。つい思いきってビキニ買っちゃったけどやっぱりこれは、恥ずかしいよぅ」
「ほーん。ビキニ買ったのかお前は」
「…………ねえ。何で急に現れて話しかけてくるの早見君。しかも、私の独り言も聞いてくるし……」
「え?だってしょうがねえじゃん。聞こえちゃうんだもん」
「……はあ。まあいいわ。ボーとしてた私にも非があるだろうし。じゃあ何しようか……ってな!?」
早見君は今水着を着ていた。その上にパーカーも着ていた。これに関してはこの場所ではなんら問題はない。しかし、早見君はチャックを開いたままでいた。つまり、パーカーの隙間から早見君の裸が見えるわけで……
ただ今まで裸は背中までしかみたことがなかった。だから、今上半身裸でいる好きな人が目の前にいるという状況は私にとってとても刺激的なものだった。
「ん? どうした。俺のことじろじろ見て」
「え!? い、いや、な、何でもないよ!?」
思わず目をそらす。
ど、どうしよう。 早見君今上半身裸じゃん。なんというか……その……目のやり場に困る。あ、でも見れてよかったかも。
「で、どうしようか」
「ああそうだなぁ。まずは—」
近くから空腹を示すサインである音が聞こえてきた。
なるほど。そういえばそろそろ午後になる時間帯だ。お腹が空いていても不思議ではないか。
「じゃあ昼飯にしようか」
「うん。ありがとう。実は朝飯食べてないかったから」
「え、何で?」
「寝坊した」
「…………」
そういえば家に来たとき、早見君。寝癖がひどかったな。あれはそういうわけだったのね。
昼ごはんも済ませ、いよいよプールで泳いだりなんなりとするのだがなぜか早見君の様子がおかしい。
「……どうしたの? もしかして食べ過ぎで体調が悪いとか?」
「いや、そんなことはないのだけど……今、とても重要なことを思い出した。そういえば俺、泳げないんだった」
「…………ふうん。そうなんだ。ぷっ」
「なんだよ。その反応。俺にだって苦手なものの一つや二つはあるぞ」
「いや、ごめん。意外だったからつい……で、どれくらい泳げないの?」
「……体が浮くぐらいしか」
「それでどうやって体育の授業やってたのよ」
「風邪ひいたとか色々仮病を使ったりして誤魔化してた」
「そうなんだ。……あ、そうだ。今日は早見君が泳げるように練習しようよ」
「ええー。面倒だなぁ」
「でも、それじゃあプールに入らないの? せっかく来たのに。しかも行こうとか行ったの早見君自信だけど?」
「うっ、そ、それはそうだが……はあ、どうせ将来役に立たないだろうけど泳げて損はないか。わかった今日はよろしくお願いします」
「うん。じゃあ向こうのプールにでも行こうか」
とりあえず、溺れない程度の深さで学校で使うような感じのプールを指差した。
「お、おう」
あまり乗り気じゃない早見君。でもそれは当然だ。苦手なものの克服を楽しんでやるような人なんてそうそういない。でも泳げるようになれば多分、少しは楽しんと感じるはずだ。だからその気持ちを早見君にも知ってもらいたい。
「あ、そうだ。これつけて」
早見君はパーカーのポケットからあるものをとり出した。
「……何でそんなもの持ってきてるの?」
それは私がいつもメイドするときにつけている頭飾りだった。
白いレースが入っているしいつも見るデザインだったので間違いなく私が使ってるものだろう。
「持ってきた。家から」
「うん。それはなんとなくわかる。もしかしてたけどこれを……」
「ああ。お前につけてもらおうと思って……言っておくけどこれ命令だから拒否権はないぞ」
「うつ、しょ、しょうがないわね。ほら貸して」
早見君は手を出した私の手の上に置かず、直接私の頭につけた。
……そこまでしなくてもいいのに……
「そういえばこれ何でいうの?」
自分の頭についてる飾りを指差す。
「ああ、それか。確か『ホワイトブリム』とかいうはずだ」
「ふうん、そうなのか。じゃあ行こうか」
プールに向かい、パーカーを脱いだ。
……私にとって重要なことを忘れていた。それは私がビキニを着ていたということだ。
「あっ」
しまった。うう、恥ずかしいなぁ。私の水着姿を見てるし。私には似合わないとか絶対思ってるよね。
「なんか、お前ってさ—」
言い切られる前にプールに入った。
「ほら。気持ちいいよ。早見君も早く入りなよ」
「お、おう」
危なかったあ。危うく、言われるところだった。そんなことされたら当分、立ち直れないよ。
早見君もプールに入る。しかもご丁寧にしゃがんで足をゆっくりと水に浸かり、その後に全身を水に浸かられていた。その様子はまるで、水に怯えているようにも見えた。泳げないというのも頷ける。
「じゃあとりあえず水に浮かぶところから始めようか」
「水に浮くってもしかしてだるま浮きか?」
「そう、それ。そのダルマ浮きをやってみて」
早見君はダルマ浮きをやった。普通に浮いているので浮けるというのは本当のようだ。
「じゃあ次は実際に泳いでみようか。やってみて」
「ああ。でも、泳げないぞ?」
「どのくらいかわからないからとりあえず確認のためだよ」
「……そう。じゃあやってみるよ」
バタ足で泳ぎ始めた。多分、これぐらいしかできないのだろう。となるとクロールもできないということになる。
数メートルぐらい進んだところで早見君は泳ぐのをやめた。息が続かなかったというべきか。
なるほど、早見君が泳げないのは単に息継ぎができなかっただけか。水泳が苦手な人によくあることだな。でも、それなら息継ぎさえできればクロールまではでき そうだな。平泳ぎとかは置いておくとして。
「……ってあれ?」
早見君がさっきから泳ぎの姿勢のまま硬直してる。もしかして溺れてる……?
それから数十秒経ってもそのままの姿勢でいる。しまいにはその付近から泡もかすかに見える。
「……って! やっぱり溺れてんじゃないかああ!」
急いで泳いで早見君を引き上げた。
「はあ、はあ、た、助かったあ。息継ぎできずそのままでいたらどうすればいいかわかんなくなって」
「いや、ごめんね。私もついて来ればよかった。でも、泳げない理由がわかったよ」
「はあ、はあ、息継ぎだろ? それは俺も自覚はあるよ」
だったら早く言ってくれてもよかったのにと思ったが私が仕切ってたからそんなことは言えなかった。
「じゃあとりあえず。息継ぎの練習しようか。それができれば多分、クロールあたりまでは泳げると思うから。大丈夫、やればきっとできるようになるって」
「……お前ってときどきたくましく見える時があるよな」
早見君は普通に泳ぎ、私はその手をとってゆっくりと後ろ向きにゆっくり歩いて練習した。
ときどき息継ぎで顔を上げる姿は必死そうでその姿をかっこいいと思った。
うっ、いや駄目駄目向こうだって真剣にやってるんだからこっちもちゃんと教えないと。
そのまま二十五メートル泳ぎ。折り返してまた二十五メートル。それを何回か繰り返した。繰り返していくうちに早見君も慣れてきたのか、息継ぎに余裕が見え始めた。これならなんとかなるのではないだろうか。
「じゃあ早見君、もう一回だけ一人で泳いでみて。安心して、今度は溺れかけてもすぐ助けられるようにスタンバイしておくから」
「ああ、わかった」
バタ足を始める。その動きはさっきよりもきれいになっていて息継ぎもちゃんと出来ていた。
「早見君、泳げたじゃん!よかったね」
「ああ、なんとかな。次はクロールを教えてくれ」
「うん。そうだね。じゃあやろうか」
クロールの練習を始めた。が、早見君はすぐにクロールもマスターしてしまった。どうやら要領がいいみたいだ。おそらく学年1位をとったというのもそれによるものだろう。
「……だいたいできるようになったね。本当は平泳ぎも教えたいところだけど、それだけじゃあ早見君も面白くないだろうし遊ぼうか」
「そうだな」
私たちはレジャープールに行けば必ずといっていいほどあるウォータースライダーに並んだ。
「……混んでるねぇ。やっぱりこれは人気があるんだ」
「そうみたいだな。この暑い中みんなよく並ぶよ」
「それ、私たちもだけどね」
「でも、泳げるようになってよかったよ。ありがとうね。速水さん」
笑顔でお礼を言う早見君。その不意に出てくる笑顔にドキッとさせられた。
毎度毎度のことだけど、不意なんてそれはずるいよ。
「……顔赤いけど大丈夫か? 風邪ひいたんじゃないのか?」
「あ、い、いや、風邪じゃないよ。多分」
「体調管理には気をつけろよ。夏風邪だからといって油断してると本当になるからな」
「わかっているよ。あ、そろそろ順番くるよ」
「お、そうみたいだな」
しばらくして順番が回ってき頭の飾りを外した。おそらく、三十分ぐらい待ったことだろう。しばらくは並びたくないものだ。
「どうぞ。二人組ですか?」
スタッフの人が応対する。
「はい。二人組です」
「そうですか。でしたらコースが二つあるのですが、どちらにしますか?」
二つコースがあるのかぁ。へえ、そんなになっているとは知らなかったな。プールの方も進ん出るんだね。
「ちなみにどれがどれなんですか?」
「一つは、一般の方で、一人ずつやっていくほうで。もう一つは二人組で行くやつですね」
後のことを考えると二人で一気にやったほうがいいよね。
早見君も同意のようで「じゃあ、二人のほうで」と言った。
「かしこまりました。では、こちらのほうへ」
スタッフの人に案内され、その二人組用のやつを乗ることになった。
「で、どうすればいいんですか?」
「えっと、二人で一列に並んでもらいまして、《片方の人がもう片方の人を抱きしめて》滑ってもらいます」
……そうだよね。普通に考えたらそういう風に滑らないとできないもんねえ
……って抱きしめるってそれはちょっと……つまりそれって私が早見君を抱きしめるか、早見君が私を抱きしめるかのどちらかってことでしょ?
あの雷の時のことがフラッシュバックされる。
でも、あれはそうなっちゃったってだけで故意ではなかった。でも、今回は故意にってことだ。
うう、どうすれば……
「速水さんどうする? 俺はどっちでも構わないけど……
どっちでもって、まあ早見君だしなあ。特に意識していないのだろう。
「うーん。じゃあ、早見君が前でお願い」
私が前だと、早見君に触られるってことだ。それは、まだ抵抗がある。そ、それにもし、ハプニングで変なところを触られでもしたら私、耐えられるかどうか。
「じゃあ、始めましょう。後ろの人も詰まってきてることなのでそろそろ」
「は、はい。今行きます。……じゃあ、先に座って」
言われるがままに早見君はスタート地点に座る。それに続いて私も後ろに座り、抱きしめる形になった。
「ああ。だめですよ。もうちょっと密着しませんと。流れてる間に離れたりしたら大変ですからあ」
「こ、こうですか?」
「もうちょっとです。こんな風に」
私を動かし、さらに密着させた。もう抱きしめるというより、ひとつになるって感じだ。
うわわ、こんなに近い。こんなの初めてだよう。でも、これぐらいじゃないと駄目みたいだし……ええいままよ!
そしてさらにくっつく。もうやけになって、願望に身をまかせた結果だ。
こうなったらとことんくっついてやるんだから。
「ね、ねえ速水さん。なんかくっつきすぎじゃあ……あ、あたってるんだけ━」
「はい、じゃあいきますねえ」
何か言いかけてたみたいだけど、そんなことに構わず下ろした。そして、私たちは滑っていった。
「うわわわああああ!」
思ったより急で速くてそのスピードに驚いた。
そして滑り終わり下のプールに全身から突っ込んだ。
「うう、思ったより速かったね」
「ああ。ひどい目にあった」
「でも、楽しくなかった?」
「ああ。楽しかった。でももう一回はいいかな。精神的にくるし……」
「ん? 精神的? そういえばさっきなんて言おうとしたのよ」
「今それ言おうとしてた。いや、さっき抱きしめられた時に速水さんのがあたってるって言おうとしたんだけど……」
私の何があたるっていうのだろう? そんなの私の胸ぐらいしか……あっ
「気づいた? そうだよ。あんなにくっついて……」
「ご、ご、ご、ごめんなさい。不快だったよね。それで精神的にって」
「いや、そうじゃなくてむしろ逆なんだけど……まあいいか」
つまり逆ってことは、不快の反対だから気持ちよかったってことかあ。
「ん? それって私のが? いやいやそれはないでしょ。スタイルもそんなによくないし……」
そこまで胸が大きいわけでもないし、くびれもかなり引っこんでるってわけでもない。そんな私の体で何が気持ちいいんだ。
「いや、お前結構スタイルいい方だぞ? さっきもお前の水着姿が似合ってたからお前何でも似合うんだな。っといいたかったのに……って俺何を言ってるんだよ一体」
え? それってつまり、私の体でドキドキして、さっきも似合わないと言おうとしたのではなくむしろ逆のことを言いたかったってこと? ん? ちょっと待てよ? さっきまでの会話を思いだしてみると……
「な、何言ってるのよ! セクハラだよ!?」
「今さらかよ!」
でも内心嬉しかったりする。スタイルがいいと言われて悪い気はしないだろう。これで思いっきり遊べそうだ。
「よし、じゃあ、次はあの流れるプールに行こうよ!」
あっという間に夕方になった。体が肌寒くなってきたのでプールをあがることにした。もうちょっと遊んでいたいけどこればかりはしょうがない。
「はあ、楽しかったね」
「そうだな。大分、泳げるようになったしこれで、心置きなくプールの授業を受けられるよ」
彼は、今日クロールだけでなく、平泳ぎまでマスターしてしまった。早見君の要領のよさと運動神経はすごかったということか……。
「とりあえず、これだけできれば授業はついていけるんじゃないのかな。まあ、早見君が楽しんでくれてこっちも嬉しいよ」
「ああ。ありがとうね。教えてくれて……ん? お前なんか顔が赤いけど本当に大丈夫か?」
「え、そう?」
おかしいなあ。今、特にドキドキしているわけでもないし……夕方だからそれが反射してるだけかな。多分そうだろう。
「いや、少し赤い。ちょっとみせてみろ」
「あ、ちょっ、やめっ……あっ」
抵抗をするも、男の早見君には勝てず、されるがままに顔を見せられた。その光景は男子が、女子のあごを、もってくいっとさせているように見える。これは、少女漫画で読んだことがある。これは、『あごくい』ってやつだ。壁ドンと同様、少女漫画とかでは人気のシチュエーションだ。これは、私も密かにあこがれていた。
故に、動悸が激しくなり、さらに顔が赤くなるということになるわけで早見君に誤解を招くことになる。
「ああ、やっぱ赤いな。早く帰ったほうがよさそうだぞ」
「大丈夫よ。多分夕陽の光のせいだから」
「でも、一応、早めに帰った方がいいな。家まで送るよ」
いや、そこまでしてもらうことはないんだよなあ。……でも、せっかくだし、甘えてもらおうかな。家に招くというわけでもないから変に緊張することもない。
「じゃあ、お願いしてもらおうかな。でも、いいの? 遠回りだよ?」
「歩いて二十分ぐらいだから平気だよ。ついでによるところもあるから」
「あ、そうなの? なんかごめんね」
「気にすんな。こんなのただのエゴだから」
早見君に送ってもらい、家に着く。体調のほうは特に異常はない。
やっぱり大丈夫じゃない。心配性だなあ。でも、裏を返せば私のことを心配してくれてると考えれば嬉しくないことはない。
「じゃあ、また明日ね。ありがとう」
「おう。気をつけろよ。あと念のため今日は早めに寝ろよ」
「うん。わかった」
早見君と別れて、自分の家に入る。時間が晩御飯をいつもつくる時間だったのでそのまま流れるように晩御飯を作り、晩御飯をすませ、そのあとに風呂にはいった。今日はプールに入ったから頭に塩素匂いがこびりついてるだろうからよくあたまを洗い、長めに湯船に浸かった。
そのころには午後八時半過ぎになり、なにしようかと考えていると一気に今日の疲れが襲いかかった。
早見君に言われた通り、今日は早めに寝よう。明日もあることだし。
パジャマに着替え、歯を磨き、ベッドに向かおうとした時。
「……はっくしょん!」
くしゃみをした。
どうしたんだろう。誰か私の噂でもしてるのかな? まあ、それはないか。さあ、寝よ寝よ。
「……はっくしょん!」
またもや、くしゃみがでた。プールに入ったからかな? 一応温かくして寝よう。
クローゼットから毛布を取り出し、こんどこそ私は眠りについた。
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