創作を続ける全ての魂に捧げる鎮魂歌

4章全体の構成方法が新鮮で興味深く、どの章から読んでも全体の美しさを損なうことは無い不思議さ。文章完成度も高い。
著者の芸術・神秘・文化・人間への造詣の深さが余すところなく表現されている。目の前に生き生きと風景が現れ、登場人物たちの息遣いまで聞こえてくる。読み進むにつれ、その世界観の虜になりました。
彷徨える純粋な魂が神秘の扉を開く瞬間がたまらない。読後に高ぶった魂を鎮められるような感覚が長く残る。
従来の枠内に収まらない小説。できれば広く読まれる可く純文学に位置付けたい。Otake Y