5月25日 戻ってこない

 どうしよう。


 わたしのせい。


 わたしが、ついカッとなって、今朝、「これ以上頭蓋骨をわたしのベッドの中に放り込む嫌がらせをするなら、部屋を代えてもらうから!」とかって、言っちゃったせい。

 

 もう夕方になるのに、ベルシーが戻ってこない。勤務中だって、一度も顔合わせなかったし。

 

 昨日、ベルシーは早番だった。なら、明日だって、ベルシーは早番のはず。だとしたら、もう部屋に戻ってきてもおかしくないのに。

 

 どこにいるんだろう。どうして声をかけてあげられなかったんだろう。一緒に夕食に行こう、の一言が、どうしてわたしには言えないの?

 

 これって、呪いのせい?わたしが臆病で、勇気がなくて、自分に自信がなくて、いろんなことを怖いって思うのは、何かに憑かれているから?

 

 そうなの?そんなことがある?こんなときだけ、目に見えないものを信じるの?

 

 だとしたらわたしは、同室の子にもしものことがあっても、ただ黙ってるだけなの?ただこうして、日記を書くだけ?

 

 それで、日記を読み返して、あとで後悔するつもりなの?

 

 考えて、コレット。よく考えて。お願いだから。

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