第13回

川野流「『ふと気づいた事』2010年代が残り3年しかない事。川野流の中波放送今夜もスタートです」



流「川野流の中波放送 この番組は水守プロダクションと和水プロダクション、黒さならどこにも負けないラーメン屋『黒一点』の提供でお送りいたします」




はじまりは苦労だらけだった 右も左もわからずに

頼りの綱などなかった 1人で挑んでいた


2度目の挑戦 助けがやって来た

気休め程度の 助けだったけど

気休め以上に 頼りになった


3度目の挑戦 嬉しいサプライズ

嬉しさで 真っ白になるほど

そのメールは 励みになった


喜怒哀楽 すべてが思い出

皆で喜んで

スタッフに怒って

時に哀しんで

だけど今この時間は楽しいよ


春夏秋冬 歩んできた

はじめは1人で

1人が2人になり

2人から3人へ

そして4人へ


これからも続いていく この挑戦

春夏秋冬 歩んでいく




流「改めましてこんばん波~パーソナリティーの川野流です。この番組も今回から2年目に突入です。これからも変わらず応援よろしくお願いします」


桜木美春「こんばん波~2月という事は、受験の時期ね。受験勉強のお供にラジオなんて今の受験生に通じるのか分からないけれど、もしこれを聴きながら受験勉強をしている受験生がいるのなら私からこの言葉を贈るわ『これを聴くくらいなら聞くだけで英語を覚えられる某CDを聴きなさい』某CDの宣伝をしたわけでも回し者でもないわよ。スプリングスの桜木美春です」


桜野美沙「こ~んば~ん波~ 今回は2本撮りの2本目なんだけど、さっきマネージャーに『毎回言っていることだけど美沙は2本目になると必ずテンション下がっていくから今日は気を付けてね』って言われたのでテンション上げて頑張りま~す。スプリングスの桜野美沙です。その後で美春ちゃんにも同じことを言われました~」


デスティニー田中「美沙さんも言っていた通り今回は2本撮りなんだけど、前回の収録と今回の収録の間で1本別のラジオの収録があったので出演者、スタッフ全員でこの番組のスポンサーである『黒一点』さんにラーメンを食べに行ったら人生で初めてサインを求められました。どうも、3人が英語でサインを書く中1人日本語で『デスティニー田中』と書いて来たデスティニー田中です」


美春「私と美沙は仕事上よくサインは書くけれど、流くんはよくサインを求められてすぐに私たちみたいなサインを書けたわね」


流「その説明は裏でしたじゃないですか」


田中「ごめん、俺は聞いてなかった」


美沙「わたしも聞いてなかった」


美春「私も聞いていなかったから教えてくれる?」


流「せめて裏でも同じ質問をして来た美春さんは聞いていてくださいよ。この話を何度もするのは恥ずかしいので一言で済ませると、美春さんや美沙さん、前にゲストで来てくれた烏居彩香さんのサインを参考にして練習していました」


美沙「その結果、さいちゃん風のサインになったんだ」


流「そうですね。一番真似しやすかったので」


田中「俺のサイン真似ても良かったんだぞ」


流「あれは、サインはサインでも署名だと思いますけど」


美春「あれはデスティニーくんっぽいサインだから私は評価するわよ」


田中「ほら、分かる人にはわかるんだよ」


流「美春さんに褒められただけで照れて隣に座っている僕だけを見つめないでください」


美沙「わたしを見ていいよ」


田中「じゃあ、遠慮なく」


美沙「ちょっとは遠慮してよ」


流「美沙さんが目の前に座っているからってガン見することないじゃないですか」


田中「折角目の前にいるからこの光景をしっかり目に焼き付けて帰ろうと思って」


流「水守プロダクションから共演NGが出ない範囲にしてくださいね」


美春「これくらいで共演NGにするくらいならこの番組のスタッフを事務所NGにしているはずだから」


流「という事で、川野流の中波放送は2年目も出演者とスタッフはギスギスした関係でお送りします」




流「川野流の中波放送」




流「『一問十答』」


美沙「このコーナーは一つのお題に対して十個の回答をそれぞれ出し合い、回答が被らなかったら一つにつき1ポイント。被ったら0ポイント。スタッフが事前にスペシャルワードとマイナスワードが用意されていて、スペシャルワードは他の人と被っていてもその回答を書いた人全員に3ポイント、マイナスワードを書いたらマイナス2ポイントです。そして、100ポイント溜まるごとに景品がもらえることになっています。前回までのポイントは流くんが『18ポイント』美春ちゃんが『22ポイント』わたしが『17ポイント』田中くんは『7ポイント』」


田中「まだ10ポイント以上離れているのか」


流「今回のテーマは『手料理といえば?』です」


美春「時期的にマイナスワードになりそうなあれは避けたわよ」


流「時期ですからね。という事で全員の回答を見てみましょう」


流『味噌汁、肉じゃが、カレーライス、唐揚げ、生姜焼き、きんぴらごぼう、かつ丼、玉子焼き、野菜炒め、ハンバーグ』


美春『味噌汁、カレーライス、クリームシチュー、トンカツ、オムライス、野菜炒め、グラタン、ケーキ、クッキー、ゼリー』


美沙『ハンバーグ、うどん、カレーライス、煮物、おでん、シチュー、餃子、お好み焼き、麻婆豆腐、チョコレート』


田中『ラーメン、うどん、パスタ、焼きそば、炒飯、オムライス、親子丼、マヨ丼、卵サラダ、チキンステーキ』


流「何故かさっきから目を逸らし続けている美沙さんの言い分を聞く前にマイナスワードとスペシャルワードの発表です。マイナスワードは美春さんがお察しの通り『チョコレート』スペシャルワールドは『味噌汁』でした」


田中「美沙さん、何か言いたいことがあればどうぞ」


美沙「今回が2月更新なの忘れてた」


美春「誰もチョコレートって書いていなかったら番組的につまらなかっただろうから、結果的に良かったじゃない」


田中「美沙さん、俺のためにわざわざマイナスワードを取ってくれてありがとうございます。流、早く集計結果を発表してくれ」


流「はい。集計結果ですが、僕が『9ポイント』美春さんが『8ポイント』美沙さんが『3ポイント』Dがスタッフ間で審議になったそうですが点差が離れているという理由で甘めの採点をして『8ポイント』です。合計ポイントは僕が『27ポイント』美春さんが『30ポイント』美沙さんが『20ポイント』Dが『15ポイント』で現在、美春さんがトップです」


美春「さり気なくデスティニーくんが美沙と5ポイント差まで来ているのね」


田中「来月は俺が3位に食い込んでやりますよ」


流「張り切っている所で申し訳ないのですが、次回はこのコーナーお休みです」


美春「それについてはエンディングで報告するわ」


流「という事で、以上『一問十答』でした。




美春「川野流の中波放送」




流「さて、エンディングです」


田中「さっき言っていた『一問十答』が休みってどういう事?」


美春「次回は『川野流の中波放送 春直前スペシャル』と称して私たちスプリングスがいつものスタジオを飛び出して公開収録をした模様をお届けするわ」


美沙「収録はこれからだけどね」


流「という事です」


田中「なんで流は納得しているんだよ」


流「次の収録は僕の都合が合わないので」


美春「という事で次回はスプリングスの2人でお送りします」


流「では、今回はこの辺でお時間です。お相手はついにメインパーソナリティーの座を奪われた川野流と」


美春「公開収録ぜひ遊びに来てください。と台本にあるから読んでみたスプリングスの桜木美春と」


美沙「もはや『スプリングスの中波放送』になるよね。2本撮り頑張ったスプリングスの桜野美沙と」


田中「じゃあ、何のための2本撮りだったのかと心の底から思っているデスティニー田中でした」


流「この後は、停波放送です」




さぁ、決めようか 最強のラーメン

賽は投げられた 激アツに大ゲキトツ



塩 塩

醬油


醤油 醤油


僕も

俺も


後には引かない



醤油の美味さは 塩には出せない

あっさりとした味を 醬油は出せますか?

良いだろう

そういう事ですね


交換


実食して

比較しよう

激アツに

大ゲキトツ


塩 塩

醬油


醤油 醤油


俺も

僕も


後には引かない


激アツに

大ゲキトツ


塩 塩

醬油


激アツに


醤油 醤油


大ゲキトツ


この勝負

この勝負


引き分け!




流「川野流の停波放送」


美沙「2本撮りお疲れ様でした!」


田中「収録の感じを見ると美沙さん以外はピンピンしているけど」


美春「収録前に十分休憩していたものね」


流「やっぱり『黒一点』さんのラーメンは美味しかったですね」


田中「おっ? 大ゲキトツするか?」


流「しないです。ラーメンで一つ提案したいことを思い出したので聞いてもらえますか?」


美春「提案?」


流「来月は僕とDはお休みなので、エンディングの『激アツラーメン大ゲキトツ』をスプリングスバージョンで歌ってもらえませんか?」


田中「それイイな。さっき美春さんは醬油ラーメン、美沙さんは塩ラーメンを食べていたから美春さんが俺のパートを、美沙さんは流のパートを担当してもらえるな」


美春「2人とも前回この曲を嫌がっていたのに私たちに押し付けるのね」


流「ただの提案なので実現するかどうかはわからないじゃないですか」


美沙「この番組のスタッフだったら絶対にやるよ」


美春「間違いないわね」


流「スタッフの皆さん、前向きに考えておいてください」


田中「お願いしま~す」


流「という事で、以上。川野流の停波放送でした」



流「川野流の中波放送 この番組は水守プロダクションと和水プロダクション、黒さならどこにも負けないラーメン屋『黒一点』の提供でお送りいたしました」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る