エピローグ
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キョンが時間遡行から戻ってきた後、私の体調はすこぶる良くなった。以前にも増して力が満ち溢れるように感じるね。
「戦いはまだまだこれから、対峙する時まで、お互いしっかり自分を磨こうってことなのかな……」
私は窓の外を見ながら、そんなことを呟いた。
私は今、SAS団の部室にいる。つい先ほど、ハルヒと秘密会談を行い、SAS団とSIS弾は共闘関係になるという協定を交わしたんだ。二つが共闘するときはSOS団という名前を使うことにした。
世界を 大いに盛り上げる 涼宮ハルヒと佐々木真実の団
そして、お互いの秘密を打ち明けたんだ。
SISとは、Someone In Somewhere 『何処かの誰かまで弾け飛んで行け』。
SASとは、Santa claus As a Supreme 『サンタクロースは最強』。
そしてSOSについても、秘密を隠しておこうと画策したんだけど、結局私達は何もしないことに決めた。このSOSというものはただの旗印で、その時のそれぞれが自分の好きな言葉を当てはめればいい、頭文字がS.O.Sじゃ無くたって構わない、と。
そして、私は今、窓の外を眺めている。
あまり考えない方が良いのだろうけど、時々どうしてもなぁ……。キョンが私にくれたプレゼント。そこから私は変われただろうか。あの時と比べて、少しでも良い何かになれただろうか……
いやいや、これはダメだって。うん。
答えはいつも私の胸に、だよね。
感じるまま、感じることだけをする。それが良い。
ワクワクしたいと願いながら過ごしてたよ、叶えてくれたのは誰なの?
私に出会ってくれたみんな。でも、半分は私自身だよね。
だから、ここで止めよう。
過去は自分のもの、当然、誰とも取り替えたくない。
これからは、どこかに忘れていた『君』を探そう。
うん? 『君』って誰だろう?
とにかく、ちょっと歩いて来よう。なんだか、堂々巡りだよ。
そういえば、また下駄箱に手紙が入っていたっけ。また素敵な事態への招待状かな。
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