久しぶりの

答え合わせを終えてからというか凛に全てを話させてから今日はもう遅いからと言った凛のお母さんにより誠と果林は凛の家に泊まることになった。ちなみに明日からちゃんと凛は学校に行くことになった。嘘を付いていたことをお母さんに誤った凛だったが、お母さんにはバレていた。それでもそっとしておいてくれるのはお母さんの優しさだと凛は思っていた。

「凛姉ちゃんさ無理しすぎちゃダメだよ」

さっきすれ違いに晴にそんな事を言われた凛。

何がだ?と頭にはてなを大量に置いていた。

それから3人はご飯を食べ、順番にお風呂に入った。そして一緒に寝ると凛が言い出しみんなで床に雑魚寝状態だった。

「ねえなんか修学旅行みたいで楽しいね!」

凛はノリノリだった。

もともとこういうお泊まり会的なのは凛は大好きだった。でも小学校の問題が起きた頃つまり4年生くらいからお泊まり会はもちろん友達と遊ぶ事も友達を作る事も辞めてしまった。

だから高校に入った時に凛が果林と仲良くしていて誠はホッとしていた。

そして最近誠と凛の間には幼馴染みという関係にプラスして恋人という関係が加わった。

「そうだね!」

果林も楽しんでいるようだ。

「実はね私こういうお泊まり会好きなんだ!

でも今まで友達まあんまりいなかったから出来なくって・・・憧れてたんだ!ありがと」

果林も果林で暗い過去を持っていたのだ。

自分だけだと思っていた凛の気持ちは少しは軽くなったのではないかな・・・

「だよね!!お泊まり会私も好きだよ!」

2人は意気投合していた。

別に誠がお泊まり会が嫌いなわけではない。

でも女2対男1って・・・・・・って思っていた。

それでも2人が楽しそうだからそっとしておいた。しておこうと思っていたのに・・・・・・

「ブッフォ」

いきなり凛に枕を投げられたのだ。

普通はなんだよって思うけど誠は凛の考えてることくらい手に取るように分かってしまうのでその答えの通りにやっておいた。

「やったな!それ!」

「わぁっ!!」

今度は誠が投げた枕が果林にクリンヒット!!

ここまで話せば何をしているかお分かりいただけただろうか?そう!!今3人がやってるのは

”枕投げ!”普通はもっと大人数でするものなのだと思うが3人でもそこそこ楽しかった。

そして疲れ果てて3人は寝てしまった。

次の日の朝1番に起きたのは誠だった。

2人を起こそうか迷っていたら下から凛のお母さんの声が聞こえた

「3人とも起きてー!朝ごはんよ。起きないと遅刻するわよー」

この声を聞いた誠は

「おい凛、果林起きろ遅刻するぞ!」

こう言ったら

「おはよぉ〜」

と言いながら果林が起きてきた。

やはりというか予想通りに凛は寝起きが最高に悪い。だけど・・・いつもはちゃんと起きてるんだから起きると思っていたのに・・・なかなか起きない。そろそろ我慢の限界というもので誠は、

「凛起きやがれ!」

なんて言いながら凛の被っていた布団を剥いでしまった。季節的にはまだ温かいのだがそれでも凛には効いたのかすぐに起きた

「おはよ!!」

朝からハイテンションだった。

「「「いっただっきまーす」」」

騒がしい朝のスタートだった。

それから制服に着替えた誠、果林そして凛は

「「「いってきまーす」」」

と言い凛の家を出ていった。

凛にとっても誠や果林にとっても久しぶりの学校だったため少し緊張していた。

それでも着いたら着いたで

「凛ちゃんおはよー」

「おー!お前ら久しぶりだな〜」

なんて言って歓迎してくれた。

なんせ前記憶が無かったので別室で授業を受けていた3人。凛が失踪してから1日だけ普通に教室で受けた2人。それでもまた学校を休んでいたのでクラスのみんなに会うのは久しぶりだった。それだけで凛にとっては幸せだった。

だったのに・・・・・・

それをぶち壊す存在が後5分したら出会う事をまだ3人は知らない・・・・・・

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