どこだ?

それからまもなくして果林と誠は凛の家に来ていた。果林は凛の家に来るのは初めてだったが誠は幼馴染みなので何回も来たことがあったので迷わずインターホンを鳴らした。

凛の家では親は共働きなので下の弟が出た。

「はい。どちら様ですか?」

「誠だけど・・・」

誠が“凛呼んでくれる”と言おうとしたのに途中で話を切られた。

するとドタドタと階段を駆け下りドアを開ける音が響いたと同時に誠に飛びつく人が1人・・・

「久しぶり!誠兄ちゃん」

そう。凛の一つ下の弟“晴”だった。

「おう!元気にしてたか?」

誠も嬉しそうにしていた。なんせ久しぶりに会ったのだから。

「うん。元気だよ!それよりそっちの姉ちゃんは誠兄ちゃんの彼女?」

その言葉に果林と誠は顔を見合わせ笑い出してしまった。晴は頭に“?”を浮かべていた。

「自己紹介が遅れたね。私は凛ちゃんと同じクラスの西谷果林って言うのよろしくね。それでね今日は凛ちゃんに用事があるんだけど呼んでもらえないかな?後ね誠君は彼氏じゃないよ」

果林の言葉に晴はキョトンとしていた。

なんせ最近凛は誠と帰っている事を知っていた晴はわからなかった。

なんで凛姉ちゃんが居ないのか。

「よろしく果林お姉ちゃん。凛姉ちゃんと一緒じゃないの?まだ帰ってきてないからてっきり誠兄ちゃんと一緒だと思ってた。」

それを聞いて2人は慌てていた。

凛の身にまた何か不幸な事が起こらないとも言えないからだ。

「そっか。ありがと俺ら探してみるよ。もし凛が帰ってきたら俺に連絡入れてくれるか」

誠の言葉に晴は頷いた。

そうして二手に別れて凛の捜索が始まった。

それからしばらくしても凛は見つからなかった。一旦合流した2人は考えていた。

他に凛の行きそうな場所・・・・・・

そう考えていた時誠があっ!と声を出した。

「もしかしたら・・・」

そう言って誠は走り出した。果林も理由は分からなかったがそれを追いかけた。

しばらくして誠が歩きに変わった時果林が、

「ねぇこれってどこに向かってるの?」

果林はこの辺りは来たことが無かったので全くと言ってもいいほどわからなかった。

「あぁ、昔さ凛がなんかあった時に行ってた場所があるんだ。誰かと喧嘩したり嫌な事があったら必ずそこにいる。これは幼馴染みの感ってやつなんだけどさ」

なんて誠は笑いながら話している。

(凛ちゃんのよく知ってるんだな〜この2人なら何とかなるかもしれない)果林はそう思っていた。

誠と果林は話しながら歩いていると目的地に着いた。そこは滑り台とブランコ、ベンチのあるだけの公園だった。そしてそのベンチに1人の女の子が座っていた。凛だ。

「ね、俺の言った通りでしょ?」

誠は自慢げに果林に話した。

「そうだね。ちゃんと凛ちゃんには理由を聞かないと!!」

そうして誠と果林は凛の元へ行ったのです。

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