独り言

※ここは凛目線です。

これでよかったのかな?

ずっと嫌な事から逃げてるけど本当に間違ってないのかな?

誠は今まで喧嘩してもずっと一緒にいてくれた。どんな事があっても見放さないでくれていた。

果林は初めてできた親友だった。今までも友達はいた。でもどこか上辺だけな気がしていた。

私の過去を知っても同情なんてしなかった。そして私も今までと変わりなくいや、むしろ今までより信用するようになっていた。

それなのに私はこのままでいいのかな。

嫌な事から逃げてるというより誠と果林から逃げているように思える。

今私はある公園にいる。ここはいつも喧嘩した時等に来ている公園だ。ここは誠しか知らない。そして私は誠が来てくれるのではないかという淡い期待を抱いてベンチに座っていた。

自分から離れていったのに来てくれる訳なんてないのに。それでも待っている私がいた。

以前他の友達にこういう感情の事を話したら

“それは恋だよ”と言われた。

言われて気づくとかどんだけ私は鈍感なんだろ。そうか・・・私は誠の事が好きだったんだ。

だから今まで誠に近づく女の子が嫌だったんだ。だから中学の時“離れろ”って言われた時1回で離れる事が出来なかったんだ。

今更こんな気持ちに気づいてももう遅いのに。

誠は私の事なんか好きじゃないのに。

それなのに私はいつも我が儘を言って困らせて、今回は果林まで巻き込んで・・・最低だよね。

幼馴染みだったからいつもそばにいてくれるのは当たり前になっていた。だから誠のいてくれる有り難さなんて気づかなかったんだろう。

離れたくない。でも離れないと2人が傷つく。

そんな姿絶対に見たくない。でも離れる前に1回だけ私の思いを伝えてもいいかな?

もう我が儘言わないから。

離れるから・・・だからこれだけどうか神様許してください。

そう考えていた時私は泣いているのに気づかなかった。そして、2つの足音にも・・・・・・

しばらくすると“凛”“凛ちゃん”と聞こえたので顔を上げると思いを伝えたい相手と親友が私の元へ来ていた。嬉しかった。これまでは喧嘩しても相手から来てくれるのとなんてなかった。

今回もそうかと思っていたのだ。

だって自分から離れていったのだから。

それなのに2人は私のところへ来てくれた。

その事実だけですっごく嬉しくてまた涙が出てきていた。

何も言わず誠は私が泣き止むまで抱きしめて背中を摩ってくれていた。私が落ち込むと必ず誠はこうしてくれる。それがものすごく安心するからだ。それに甘えて誠の胸の中で私は泣いていた。

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