過去〜中学時代〜
それから果林の家に着いて話が始まった。
「私、中学の時虐めにあってたの」
凛の初めの言葉は衝撃的なもので、果林は固まってしまっていた。そんな事は気にせずに凛は
「初めは理由なんて分からなかった。でも最初の方は無視される程度だった。だからあんまり気にしてなかった。でも徐々に物を隠されたり教科書に落書きされてたりされてた」
「そしてある日呼び出されてこう言われた。
『どうして貴女が呼び出されてたかわかる?』
そんなのわかる理由ないのにさ・・・わからない。って言ったかさ、
『それはね貴女がいるから私が誠君に振られたのよ!』そんなの知らないじゃん!!って思ってた。でも続きを聞けば『貴女が大切だから駄目だって。そう言われた』ってねそれから虐めがヒートアップしていった。だから私は中学の後半はほとんど学校に行っていない」
「それでもね私は楽しかったの。でも当日一緒にいた友達が私のせいで虐めのターゲットにされてた。私が来ないから代わりだって。酷いよね全く・・・そしてその子も私から離れていった。唯一一緒に居てくれた女子の友達だったから結構辛かった。それでも誠だけはずっと隣に居てくれた。誠だってやられてたのにいつも笑顔で居てくれた。だから私は頑張ろうと思った。」
凛は話し終わって黙っていた。果林に何を言われるかに対してビクビクしていた。でも果林は凛を優しく抱きしめて、
「話してくれてありがとう。もう大丈夫だからね。何かあったら私が守るからそれで虐めていた子は誰なの?」
凛は泣いていた。果林が凄く優しかったから。今までこんな事言われた事が無かったから。
「涼葉と舞・・・」
凛の予想外の答えに果林はびっくりしていた。
だって2人とも同じクラスだから。
「だったら俺らで守ればいいじゃん。それにさ、別に俺がされてた事なんて凛に比べればどってことないから安心しなよ!」
誠はそう言い放った。実際誠には中学時代何度も助けられた。辛かった時隣に居てくれた。誠も辛いのにそんな顔1度もしなかった。
だから私は決心したんだ。もう振り向かないって・・・だから今誓うよ二人の前で。
「そうだよね。過去は過去だもんね。いつまでも落ち込んでられないよね」
この3人の仲は今日より一層深まったのです。
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