第199話 新学期

夏イベントはその後、1人でやることはなかった。


やる気がなかったのではなく、明日、8月24日から新学期が始まるため、やる時間が取れなくなるというのが本当のところだ。


夏イベントが始まってからリアルで1週間あったわけだが、僕はやっていない。それは忙しかったというのもあるが、意外と水中というのが疲れてしまったというのもある。


夏イベントをやった後、体の疲れが取れず集中できなくなっていた。そのため、体力が回復するまでポーションの複製をしようと決めてやっていた。


気づけば、もうすぐ新学期が始まる頃になっていたというわけだ。決して面倒になってやらなかったわけではない。


理由はそれだけではなく、結と誠に原因がある。というもの、もう夏休みが終わるというのに案の定、課題が全て終わってなかったのだ。


期限が8月いっぱいとはいえ、新学期が始まってしまうと課題をやる時間も取りづらくなってしまう。そのため、夏休み中に終わらせた方が良いわけだ。そのため、20日ぐらいから2人を呼び出し、課題を進めていたのだ。


そのせいでゲームができないと特に誠が文句を言っていたが、やってなかった自分の責任と言い、取り合わなかった。


でも、そのおかげでなんとか夏休みが終わる前に課題は終わらせることができた。それになんだかんだ言って、手伝ってしまう僕はお人好しなのかなと思う。


それで今日は夏休みが終わるということで、これからはあまり時間も取れないと思うので、楽しんでおこうとログインした。


ログインしてもやること言えば、ポーションを複製して、ギルドに売りに行ったり、店で売ったりしかすることはない。それに、自分で店番をする必要がないため、更にやることがなくなっていた。


この時初めてあすかさんやあずさを雇わなければと思ったが、雇わなければ、かなり忙しくなっていたことは容易に想像できるので、仕方ないと割り切ることにした。




夏休み最終日もいつも通りのことしかやらず、ポーションを複製して、ギルドに売りに行った。


明日からのログインがし辛くなることも考え、ポーションの予備は多くあった方が良いと思い、余っていた時間はずっとポーションを複製していた。


十分複製したところでログアウトし、明日に備えた。


結と誠の課題の心配をしなくて良くなったからか、ここ数日間で1番熟睡することができた。

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