第135話 雇用 2

家に帰ってから、とりあえずログインをした。


ログインしてから、僕はギルドに向かった。ギルドでクロエさんに話して、協力してもらうためだ。


ギルドでクロエさんを見つけ、声をかけた。クロエさんは最近、受け付けにいることが少なくなっているため、見つけるのが大変なのだ。


「クロエさん」


「はい。あ、零さんですか」


そんな会話をして、僕たちは場所を変えるため、移動した。売るにも、手渡しで受け取れる量ではないからだ。


僕は、その移動している間に、クロエさんに、人を雇うことを伝えるために話しかけた。


「クロエさん、1つ相談があるのですがいいですか?」


「ええ、大丈夫ですよ。相談っていうのは、何ですか?」


「人を雇おうと思うのですが、どうしたらいいですか?」


「え?人を雇うんですか?」


人を雇うと言ったら驚かれてしまった。僕は、驚いた理由が気になったが、話を進めた。


「はい、店を買ったのに、なかなか店を開くことができないのはもったいないと思いまして」


「それで、人を雇うことにしたのですね。どのような人を雇いたいのかはっきりしていれば、こちらで募集をかけることもできますし、私から声をかけることもできますよ」


「そうですか、それなら住み込みで働ける女性の方が良いです」


僕がそんなことを言ったら、クロエさんが僕から、少し距離を取ったように感じた。まあ、気のせいだとは思うけど。


「な、なぜ、そのような方が良いと決めたのですか?」


「住み込みなのは、僕がほとんど店を開けないからですし、やっぱり売り子と言えば、女性の方が良いと思ったからです」


「そういうことですか」


「はい。それに僕はほとんど店には居ないと思いますし」


「そうですか、わかりました。それから最後に、賃金はどれくらいにする予定ですか?」


「ああ、ええと、とりあえず、1日1万ゴールドで」


「い、1万ですか?!」


「え?安かったですか?それなら——」


「違います違います!高すぎるんです!普通は、店番をするだけなら、1日100ゴールドで充分です。それに、住み込みなら、住むところのことを考えなくて良いので、もう少し少なくても良いくらいですよ」


「ですけど、僕の店だとポーションが1個売れれば、払えちゃうので、それはなんか申し訳気がするんですけど。それに、ギルドにもほぼ毎日ポーションを1万個売っているので、お金もかなり余っているんですよ」


「それでもです。1万ゴールドは払い過ぎです」


「それなら、1000ゴールドでお願いします」


「ですから、それでは——」


「僕もこれ以上下げることはできません」


僕はそうきっぱりと告げた。


理由は、100ゴールドではさすがに少なすぎるから却下だ。でも1万ゴールドは多いという。なら、間を取って1000ゴールドにしたということだ。1000ゴールドでも僕としては、少ない気がするのだ。


クロエさんの僕がこれ以上は下げないとわかったのか、それで了承してくれた。


それからは、いつも通りポーション売ったりした。それで、帰る時、クロエさんが明日にでも紹介できると言い、店の方に行くから、居る時間を教えて欲しいと言われた。


なので僕は、明日の朝から昼までは居ると答えた。明日の昼だと、リアルで深夜の0時になる頃だ。その頃には寝たいからだ。


そう言い、僕は帰り、ログアウトした。


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