第130話 特訓 8

翌日、朝起きてすぐにログインをした。


すぐログインしたのは、昨日やったことを忘れないためだ。


それとギルドでポーションを売るためだ。まあ、これはいつものことだから、これが理由ですぐにログインしたわけではないんだけどね。


そんなわけで、すぐギルドに行き、用事を済ませた後、僕はいつもの森へやって来ていた。


森に来て1つ思ったことがあった。


それは、割と森が禿げてきたな、ということだ。もうすでに森の木を5000本以上は切り倒している。


目立たないようにバラバラに切り倒すようにはしているが、考えながら切り倒していると、いつの間にか目立つくらい広い範囲の木を切り倒していたりする。


そのせいで、禿げが目立ってしまっている。これからは、切り倒すスピードが早くなっていくだろうからより気を付けて特訓をやらなければならない。


そのことを考え、僕は特訓を始めた。


特訓は、昨日よりもテレポート回数を多くすることができた。でもかなり集中しないといけないから疲れる。


最初の1本目を切り倒しただけなのに、疲れていることに僕は危機感を覚えた。


僕はこの方法で魔王を撃退するつもりでいるのだが、魔王を撃退するまでに何千回と殺す必要がある。つまり連続で殺し続けないといけないわけだ。それなのに、1回木を切り倒した程度でこんなに疲れているようでは、実戦では使えないと感じたからだ。


せめて、普通に斬るのと変わらないくらいには自然にできるようにならないといけないわけだ。おそらく今の段階で僕の切り方は不自然ではなくなってきているはずだ。しかし、まだ少し不自然なのは変わらない。それなのにこんなに疲れていては、これ以上テレポートの回数を増やしてできるか不安だ。


でも、今はこれしかできないから、とにかく回数をこなすしかない。


そう思い、僕はひたすらテレポートを繰り返し使い続けた。


この日は、1本切る間に80回まで増やすことができた。でも終わった頃にはかなり疲れていた。


このままではダメだと思い、ログアウトして、少し休憩した後、僕は再びログインした。




僕は日曜のほとんどをゲーム内で過ごした。そのおかげで木を1本切り倒すのに、200回までテレポートをすることができるようになった。それと同時に寝不足となってしまい、月曜からのテストに支障がでてしまった。そのことに気にせず僕はテスト期間中もゲームをやり続けた。そのため、テストの結果は期待できないが、テレポートに関しては、なんとか間に合いそうなところまでやることができた。






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