第125話 特訓 3
ヒールストーンスライムの問題が解決したことで、外出するときは、閉じ込めておけるとわかった。とりあえず、ヒールストーンスライムが外に出ないようにして出かけた。
まだ勧誘されることが多いので、店を開くことはできないので、店のことに関してはしばらく考えないことにした。もしかしたら、普通に生活をしてる間に良いアイデアが浮かぶかもしれないからだ。
だから、今日もまずギルドに向かい、その後特訓をしてる森までテレポートを使い、行った。それに体に穴が空く決意を固めた日から少し経っていたため、少し怖いと感じている。
そんなわけで森に来たが、すぐに特訓を始めるのではなく、まずどんな特訓をするのかを考えた。今までと同じようなことをしていても何の進歩もないと思ったからだ。それに非効率とも思った。
それから、いろんな方法を考えたが結局、体に穴が空くことを覚悟しないとできそうにないという結論になった。出たアイデアは、体に触れていればいいわけだから、ギリギリのところにテレポートさせるというものや、服にテレポートさせるというものだった。
1つ目のアイデアは、そんな神経を使いそうなことを何回も繰り返してできないという結論になった。2つ目のアイデアは、服が体と同じようにボロボロになる、つまり服をたくさん買わなければならないということに気づき、そんなことになるくらいなら、体をボロボロにした方が良いと思った。体の方はすぐに元に戻るわけですから。
そのことから、いらない布を持っていき、それにテレポートさせるというアイデアも後から出たが、そもそもなんでこんな面倒なことをやっているかについて思い出し、このアイデアも無くなった。
そもそも、僕は、他の人にこのテレポートについて悟られないためや結や誠に悟られないように新しい攻撃方法を考えていたはずなのだ。それなのに、布とかにテレポートさせる方法の場合、絶対に怪しまれるわけで、そんなことはできないということになった。
まあ、激しい攻防の末とかって言えば、服がボロボロになるのはなんとかなるかもしれないが、確実とは言えないのでやめた。
と、結局体に穴が空く方法が一番良いということになり、僕は今度こそ腹を括り、特訓を始めた。
でもここからが、本当に大変だった。
まず、体に穴が空くのはいいのだが、ゆっくりこの方法をやった場合、1度しかテレポートができなかったのだ。それは1度テレポートしてしまうと、手がそれ以上動かせないということだ。
ロングソードを持ち、ゆっくり木に近づけ、木に触れたら、木にくい込むようにテレポートさせるのはいいのだが、そうした場合、ロングソードを握り直すことができないのだ。そのため、テレポートを繰り返し行うと、ロングソードだけが先進んでしまい、ある程度進むと完全に手から離れてしまうのだ。
でも、勢いがあれば、そういったことはなかった。勢いをつけ木に触れた瞬間少し先にテレポートさせることを繰り返し行ったら、先程と同じ位置までテレポートさせた結果、今度は手に突き刺さったままの状態になっていたため、勢いがあればできるということだけはわかった。その代わり、木の断面は先程のものと比べるとグチャグチャで、まっすぐ進まなかった。まあ、先程の断面もまっすぐとは言えないけど。今回のはそれよりもひどかった。
それから、何度かこの方法でやっていたが、全然上達することはなかった。
今日のところは、このあたりでやめにするが、次からは、木をまっすぐ切るための練習をしようと考えた。
そして、その場の切った木はアイテムボックスにしまい、店の方まで戻り、ログアウトをした。
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