第119話 開業 9

それから、いろいろ考えたが考え過ぎということにして、あのまま開店することにした。


別に儲かりたいわけじゃないしね。


ただジジイの助言に従って開いたわけですし。


考えすぎて、自滅するよりはマシだと思ったからだ。


ということで、内装はおかしいが開店することにした。


内装はほとんどなく、商品を少しだけ並べてあるという状況だから、準備することも少ないため、さっそく営業を始めた。営業をしていることを示すため、看板をドアのところに掛けた。


店内で客を待っていた。



—約1時間後。



どれだけ待っても誰も来る気配はなかった。


こうなることは予想してたが、まさか誰1人として来ないとは思わなかった。たしかに何の宣伝もしてないから、営業を始めたことさえわからない人がほとんどだとは思うけど。


でも、大通りのはずだから通り掛かる人はいると思うのですよ。それなら、1人くらいは入ってきてもいいと思うのですが。


まあ、認知されなければ、人なんて来ませんから、仕方ないと言えば仕方ないのです。どんなに人が通り掛かったとしても、気付いた人が興味なければ、入ってなんて来ませんし。



—更に1時間後。



僕は予定を思い出し、店を閉める準備に取り掛かった。やることは、看板を回収することと戸締まりをすることくらいしかないけど。


それと並べてあるポーションを一応アイテムボックスにしまっておく。


そして、店内には棚などだけしかない状態にして、僕はログアウトした。


営業1日目は、客0人という結果に終わった。




—営業2日目。


昨日と同じように、開店の準備をして、僕は店内で客を待っていた。


今日は、前回より時間あるため、少しだけ期待ができる。


そう思い、待っていたが、誰もくることはなかった。


途中から、ただ待っているのも暇になり、ずっとポーションを作っていた。ただ、いつでも客が来てもいいように集中しすぎない程度に作業を行っていた。まあ、複製するだけだから、作業になっている。


そして営業2日目も来店者0人のまま、僕がログアウトする時間になってしまった。


まあ、誰も来ないおかげでポーションが1時間に約10万本のペースで作ることができたから良かったけど、やっぱり誰も来ないのはちょっと寂しい。




そして、営業を開始してから3日目ついに来客があった。

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