第75話 ハイポーション
今日からはハイポーションを作っていこうと思う。何が必要か、レシピを確認してから、集めに行こうと思う。
それでレシピを確認してみたところ。
・ハイポーションの作り方
・材料
・水
・薬草
・スライムの核
・作り方はポーションと同じ。ただスライムの核を追加で入れるだけ。
「は?」
そんな声が出てしまうような内容だった。簡単に書きすぎだろ!ついそう思ってしまう。
でもポーションと同じなら、楽でいいけど。
そんなことより、スライムの核ってどうやって手に入れるんだろ?これが一番の謎だ。このゲームにダンジョンを除いてドロップという概念がないからな。
だけどスライムって核を破壊しないと倒せない。つまり倒したとき、核は手に入らないということになる。
それは、またダンジョンに行き、ドロップするのを粘るということになる。
ほんとめんどくさいんだけど。というか、なんでこのゲームはイライラすることを強要してくるのかな?
まあ、悪あがきってことでギルドに行って、聞いてからにしますかね。もしかしたら、ダンジョンに行かなくても手に入るかもしれないし。
そんなことがあり、とりあえずギルドに来てみたが、誰に聞けばいいだろうか?ここではある意味有名人になってしまったから、あまり顔を見られないようにしないとな。フードを被ったりはしない。そっちの方が逆に怪しいからな。
それに、周りの目があるところでは前みたいに話しかけてくる奴はいないだろうし。
それで聞くのは、買取をやっている受け付けでいいかな?
ということで買取の受け付けに向かった。
買取の受け付けはそんなに混んでなく、少しだけ列ができている程度で長く並ばずに僕の番が回ってきた。
「次の方——って今話題の人じゃないですか。今日はなんの買取ですか?」
「そういうことはいいので。買取ではなくて——」
「そらなら、他で——」
「待って下さい!少しだけでも聞いて下さい。それに買い取れそうなものもありますから」
「わかりました。それで何ですか?」
「えーと、スライムの核についてなんですが、どうすれば手に入りますか?」
僕はそう言いながら、ダンジョンで手に入れてそのままにしていたアイテムを出していった。
「スライムの核ですか。それなら、2通りの方法があります。まずはダンジョンでのドロップです」
「やっぱり、ダンジョンですか」
「はい、少々私もこの方法を推します」
会話をしながらも受け付けの人は手を止めずに鑑定していった。
「それで、もう1つ方法は?」
「それはスライムから直接奪う方法です」
「え?そんなことできるんですか?」
「はい、スライムの本体は核なので確認さえ、取り出してしまえば討伐もできますよ」
「それなら、その方がいいのでは?」
「いえ、これには欠点がありまして。この方法で取り出した核は水分があれば、すぐスライムが再生してしまうのです。しかし、ダンジョンでドロップした核はそれがありません」
「それなら、水に近づけなければ」
「いえ、外に保管しとくだけでも再生します」
「え?じゃあ、どうすれば?」
「袋などに入れ、絶対に水分が入らないように保管するか、砕くかですね」
「砕いても大丈夫なんですか?」
「ええ、大丈夫ですが、やっぱり砕いた方が効果は落ちますね。と、鑑定の方が終わりました。合計でこれですね」
そこには、1万ゴールドと書かれていた。さすがに少なすぎると思ったが、文句をつけて注目されるのはまずいから我慢する。まあ、珍しいものもありませんでしたし、あのボスからも何も出ませんでしたしね。
まあ、仕方ないと言えば仕方ないですからね。
「いろいろとありがとうございました」
そう言って僕はギルドから出て行き、街の外に向かって行った。
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