第61話 新しい街 3
とりあえず、その翌日、リアル時間で言えばだいたい6時間後のこと、僕はログインをしてクロエさんのところに行ってみた。
今の時間はまだ人がそんなに多くない。だからすぐに僕の番がまわってきた。
「クロエさん、それでどうなりました?」
「えーと、とりあえず10万本なら保管できるということです」
「そうですか。それじゃあ、残りはどうしましょうか?」
「それなら、お手数ですが、10日に一度くらいの頻度で来て、売ってください」
「それくらいなら、いいかな。わかりました。それじゃあ、ポーションを売りたいのでお願いします」
「わかりました。少し待っていてください」
それから、10万本ものポーションを取り出し、それをクロエさんがすべて確認していた。それが確認し終わるのに数時間かかった。
限度が10万なんで、ポーションと劣化ポーションそれぞれ5万ずつ売った。
それで今回は、750万ゴールドになった。
つまり、今の所持金の半分の額になったってことだ。
ってことは今あるポーションだけで、750万かける70だから、えーと、5億2500万?
やばいな。ポーションが宝に見えるよ。今更だけど。
躊躇いなく作っていたからな。
「やっぱり、10万本は多いですね。それで、申し訳ないのですが」
「ん?どうかしましたか?」
「その、次からは10万本ではなく、最大でも1万本にしてください」
「それはいいのですが、それだと10日より早くきた方がいいですか?」
「いえ、そこは、最初通り10日でいいです。というかこれくらいあれば、保ちそうですから」
「そうですか。それじゃあ、次は10日後くらいにきますね」
「はい、待ってますね」
僕はギルドから出て、次の街に向かおうとした。そしてあることに気づいた。
「あのー、クロエさん?」
「はい?何か問題でもありましたか?」
「いえ、そうではないのですが……」
「それじゃあ、なんですか?」
「ここから、一番近い街ってどこですが?それで、どうやって行きますか?」
「そんなことですか?!って零さんはそういう人でしたね」
それから、一番近い街と一番大きい街の行き方を教えてくれた。僕はお礼をクロエさんに言い、一番近い街に向かって出発した。
街を出る前に宿はちゃんとチェックアウトを済ませた。
その道中は、モンスターに何度も遭遇したが、それをすべて、新しく買った鉄板を使い、倒していった。
それ以外は特にめんどうなこともなく、あっけなく街に着いた。
街に着いたら、とりあえず宿を探した。
今までいた街で最高級の宿に泊まっていたから、それ以下の宿にはもう泊まれなくなっている。だから、少しでもいい宿を探しているのだ。
それにお金に関しては気にすることはないから、どんな高級な宿にも泊まれる。
そして、今までいた街の宿よりも良い宿を見つけることができた。だからすぐにチェックインをした。
部屋に入り、ゆっくり休んでから僕はログアウトをした。
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