第39話 ドラゴン討伐 2
ログアウトした後には母親も帰ってきていたので、結はいなかった。
ちなみに昼の時もいなかった。なんか残念だ。
それで夕食を済まし、風呂にも入り、勉強もして、22時を過ぎた頃、僕は再びログインした。
それで今日やることは盾を使ってモンスターを討伐できるか試すのだ。
討伐するのは槍の時と同じく、レッドタートルを倒そうと思う。前回のことでレッドタートルの倒し方はわかったからな。
そう言うわけで、クロエさんのところにやって来た。
「ダメです」
会ってそうそうにそんなことを言われた。
「いや、まだ何も言ってませんよ」
「いえ、零さんのことですから、また無茶なことを提案してくると思ったので」
「いえ、そんなことはしませんよ。ただまたレッドタートルを討伐してこようと思いまして」
「やっぱり、危ないことをしようとしてるじゃないですか!」
「なんでそうなるんです?前も倒したじゃないですか」
「そう言う慢心が危ないんです!」
「大丈夫ですって。それにクエストを発行してくれないなら、勝手に行きますし」
「どうぞご自由に」
「え?いいんですか?」
「ええ、こちらでは買い取りを行いませんので」
「ああ、べつに問題ないですよ」
そう言い、僕は歩き出した。
「え?」
「ん?どうかしましたか?」
「いや、お金が欲しくてやるんじゃないですか?」
「お金のためではありません。それにまだ貯金がありますし」
「あ、ちょっと待ってください!」
「なんですか?」
「えーと、えーと。あ、そうだ。昨日ちょうどレッドタートルは狩り尽くされたんでいません」
なんかかなり怪しいけどここは乗っておくか。
「そうなんですか」
「そうなんですよ。それに討伐系のクエストはもうAランク以上しか残ってませんし」
「そうなんですか」
「はい、そんなんですよ」
「なら、勝手モンスターでも探して倒します」
「え?ちょっとなんでそこまでするんですか!」
「僕のの目的はモンスターを狩ることにあるので」
「え?ってそうじゃなくてほんと今はやめてください」
「どうしてそこまで必死なんですか?」
「それは、そのー……」
「はあ、はっきり言ってくれないとわかりませんよ」
「じゃあ、行くって言いませんか?」
「話の内容によるよ」
「ちゃんと行かないって約束してください」
「それなら、勝手行ってくるわ」
「わかりました!言いますか、待ってください!」
「ありがとうございます」
「はあ、まったく。それで今はドラゴンを討伐しようとして失敗したせいで活発に動き回り出してしまって町の外は危ないんです。だから街の外には出ないでください」
「ふむ、僕には関係ないな。じゃあ、行ってくるか」
「って、話聞いてました?!街から出ないでっていいましたよね?!」
「そこまで、僕の自由を奪わなくていいじゃないですか!」
そういうと口をだしてこなくなった。なので僕は街の外に向かった。
でも街の外に行くと、特にドラゴンらしい生物はいなかった。それに簡単に街の外に出られたし。やっぱり嘘だったか。
まあ、そんなこと気にせずモンスターで盾の性能でも試してみますか。
そう思い、モンスターを探し始めた。
それから、すぐにゴブリンを見つけた。
でも槍の時みたいな失敗はしない。ちゃんと盾に体が隠れるようにして突進をする。
ただ、突進をするとき、少し進み辛さを感じた。でもちゃんと隠していたおかげでゴブリンは木っ端微塵になったけど、僕は特になにもなかった。
盾の方でもちゃんとダメージは入るみたいなのでよかった。
実験は成功したから、今日はもう何もしなくていいな。
そう思いギルドに帰るとクロエさんが嘘をついたことを謝罪してきた。ドラゴンにそういった動き出す素振りはしてないとのことだった。
そこまでして討伐に行ってほしくないのかよと思った。
そんな感じでこの日も複製でポーションを限界まで作り、ログアウトした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます