第37話 現実
ログアウトするともう深夜の1時を過ぎていた。 だから今日はこのまま寝て今日に備えることにした。
翌朝、僕は目が覚めたらあることに気付いた。
「そういえば、槍術ってどんなスキルなんだろ?」
覚えられたことが嬉しくてそんなことすっかり忘れていた。
今すぐやりたいがとりあえずは腹ごしらえをしないとやっていけないから、朝食を摂ることにした。
ただ時間がもう8時を過ぎているから、両親はいないんだよな。まあ、保存食でもいいか。
そう思い、リビングに行った。すると結がいた。
「ちょ、なんで結がいるんだよ!」
「なんでっておばさんに頼まれたのよ。息子にご飯食べさせておいてって」
「なんでそんなことになってんだよ!今までそんなことなかっただろ!」
「そりゃあ、俊が最近ゲームにハマっているからでしょ?心配なんじゃないの?」
「うっ、確かにそうだが、でもちゃんと3食は食べてるよ!」
「でも今日は寝坊してるじゃない。だから心配なんでしょ」
何故ここまで結につっかかっているのは、ただ結に女子力があると思えないからだ!
だって考えてもみろよ。腐女子で趣味に生きるやつの料理なんて……あれ?ラノベとかで下手そうな奴って大抵上手かったりしてるイメージがあるんだけど。もしかして結も上手だったりする?
いやいや、僕は騙されんぞ!そんなのはラノベ内でのことだ!現実にそんなことあってたまるか!でも少しくらいなら期待してもいいよね?
「それでなんのために来たんだ?」
「ああ、それは俊がちゃんと食べたか見ておけばいいらしいからそれが済んだら帰るよ」
「えーと、結さんが作ってくれるのではないのですか?」
「はあ?私が料理を作れると思ってるの?」
やっぱりかあ!少しくらいは期待を裏切って料理くらいできろよな!それに結の手料理に少し期待してたのに、現実はやっぱり現実だったな。
「いいえ、思ってません!」
「あんたさあ、それはひどいんじゃないのかな?」
「事実なんだろ?」
「それでもオブラートに包むくらいはしようよ」
まあ、そんなことで僕は結に見守られながら、朝食のカップメンを食べたのだった。
結は僕が食べ終わると本当に帰ってしまった。
うん、やっぱり現実は辛いな。
そう思いながら、現実逃避をするべくログインした。
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