第27話 武器購入 2

口論?を繰り広げた後はかなり身が低くなってしまってこちらがやり辛い。


「それで、今日はどういった装備をお探しで?」


「あのー、そのしゃべり方やめてくれませんか?」


「いえ、さっきは失礼をしましたし、せっかく来ていただいたので帰って欲しくないんですよ」


「いや、帰りませんから。まだ欲しいものも買えてませんし」


「そうですか。ありがとうございます。それでどういった装備をお探しで?」


「はあ、もうそれでいいです。今日は、槍を買おうかと思ってきたのです」


「そうですか。あのー、失礼を承知で聞くのですが、槍術のスキルは持っていますでしょうか?」


「?いえ、持っていませんが?」


「はあ!?そんなで買いに来るじゃねぇよ!」


「え?」


「はっ!これは失礼しました。どうも興奮するとこんな口調になってしまって」


「いえ、いいんですけど。槍術って必要なんですか?」


「はあ!そんなことも知らないのかよ!おっと、失礼しました。それについては実際に体験した方がわかると思いますので少し待っていてください」


うん。興奮した時よりも、丁寧な方がいいな。あまり興奮させない方がいいな。


それから、槍を持って戻ってきた。


「この槍を持ってみてください」


「?はい、わかりました」


槍は手渡しで受け取ろうとしたが、重すぎて落としてしまった。


「え?こんなの持ち上がるんですか?」


「ええ、持ち上がりますよ。そこで必要になってくるのが槍術というスキルなんです」


「えっと、どういうことですか?」


「槍術のスキルの効果の中に武器を持つ時に補正がかかってこれくらいなら持ち上がるようになるのです」


「へえ。ってことは店主も槍術を持っているんですか?」


「いえ、私の場合は、ジョブの鍛冶師の補正と素の力で持っています」


「へえ、そうなんですか。それでどうすれば槍術を手に入れられるのですか?」


「槍を持ち続けるしか方法はありません」


「え?それって無理なんじゃ」


「そこで出て来るのが、この木製の槍です。たぶんさっきのよりは、持てると思いますよ」


そう言って渡された木製の槍を持ってみたが、かろうじて持てるって感じだった。


「は、はい。なんとか持てます」


「まずはそれで持つ練習をしてください。それで槍術を手に入れたらまた来てください。その木製の槍は貸します。ただし、壊したりしたら弁償してください」


「は、はい、わかりました。それでこれはいくらなんですか?」


「えーと500ゴールドです」


「わかりました。それではいろいろとありがとうございました」


そう言って店を後にした。


ちなみ槍は、外に出た後すぐにアイテムボックスにしまった。



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