正式版開始編
第21話 正式スタート 1
今日は4月1日。Matchless Onlineが正式にスタートする日だ。
エイプリルフールだからってその情報が嘘ってことはない。
しかも今日はまだ学校が休みだから1日中できる。
はあ、この日をどれだけ待ったことか。
それより、誠がうざい。昨日からやらせろとか、お前の家に行くとか、どんだけやりたいんだよ。
まあ、すべて丁重にお断りしたから大丈夫だと思うけど、ほんとに大丈夫かな?
まあ、そんなこと気にしてたらできないよな。
ということで、そんなことはないと決めつけログインをした。
ログインすると見慣れた独房と風景ではなく、真っ白な空間が続いていた。
「へ?なんで白いの?」
「やあやあ、プレイヤー諸君はじめまして、かな?私は運営代表の佐藤だ。今回は、正式スタートに向けて追加されたことがあるからそれのお知らせだ。ああ、ちなみにこれは録画だからそちらからは話しかけられない」
そう言って目の前現れた人物?は話し始めた。
とういうか、どういうこと?
「なんでこんなことをしているかだが、公式サイトを見ないやつもいるだろうから、こんな方式を取らせてもらった。それとこの映像はβテストをしたプレイヤー用に作ったものだ。新規のプレイヤーには、増えたことを最初のチュートリアルで説明すればなんら問題はないからな」
はい、ここに公式サイトを見てないやつがいます。
こんなやつのためにここまでするのか。なんと言えばいいのやら。
「前置きが長くなってしまったが、追加要素を話していこうと思う。まず1つ目の追加要素は、リセット機能だ。これは多くのプレイヤーから寄せられた要望なのだけど。キャラクター変更するときに自殺しなければいけないのはヤダと言う意見がたくさんあったからだ。ただし、1回リセットとするとそのデータでは2度とプレイはできなくなるので注意が必要だ」
マジかよ。今更そんな機能追加しても遅えよ!もっと早く追加して欲しかったよ。
でも、別に消さなくても今のままで問題はないからいいんだけどね。
「2つ目の追加要素は、ユニークスキルだ。これはプレイヤーのオリジナルスキルになる。ただ他プレイヤーとかぶる場合もある。それとユニークスキルは変更不可能だ。つまりどんなにリセットしてもユニークスキルだけは変わらずスキル欄に載り続けるというわけだ。だから、ユニークスキルに合わせてステータスを振り直すのもひとつの手ではある」
ほう、それは面白いが、今のステータスから変えることはないだろうから、どんなスキルが手に入っても気にはしないな。
「3つ目の追加要素は、グループ機能だ。まあ、簡単に言うと、ギルドやクランと言ったりもするが、ギルドだとすでにあるからわかりづらいけど。グループを作ったり、入ったりすることができるようになった。それとグループにはレベルがあり、レベルを上げるといろいろな特典を使うことができるようになる」
ふむ、僕にはほとんど関係ないな。そもそも入っても何の役にも立たないだろうし。それに、こんなステータスじゃ、逆に迷惑しかかけないだろうし。
「4つ目の追加要素は、エリアの拡張だ。今まで行けなかったところに行けるようになった。βテストの時よりかなり広くなっているから、いろんな地をまわってほしい」
うーん、今まででも結構広かったのに、どれくらい広くなったんだろう?まあ、最初の街にはいない方がいいよな。たぶん人が増えていくだろうし。
「そして最後の追加要素がPK対策についてだ。このゲームの性質上、簡単にPKなどができてしまい、それに伴い、キャラの削除などが問題になってくると思う。だから、PKについてはできないようにしようと思っている。それとNPCにも攻撃はできないようにしてある。でもしばらくしたらそれも開放しようとは考えている。そういうのもプレイのひとつだからな」
まあ、確かに1回死んだだけでデータ削除だからな。それくらいの対策は重要だよな。でも、後々に開放はするんだな。まあ、そういうプレイをしたい人もいるしな。まあ、仕方ないところではあるけど、ちゃんと対策はして欲しい。
「以上が、今回の追加要素だ。他にもちょっとしたバク修正などがある。その辺は公式サイトで確認して欲しい。これが、本当の最後になるが、リアルでの今月末、4月30日に大型の討伐系のイベントを企画している。おそらく、このゲーム内にログインしているプレイヤー全員で戦っても勝てるかどうかわからないからグループを作ってグループのレベルをあげることをおすすめする。それでは私はこの辺で」
そういうと、目の前の人物はいなくなった。
一番最後にとんでもないことを告知してきたな。まあ、挑戦できたらしてみますか。
すると、選択する項目が出てきた。
・続きから→
・初めから→
そんなの、続きからに決まってるだろ。
そして、続きからを選択し、今度こそログインをした。
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