第19話 魔深と魔本

 俺たちは馬車を大きめのものに新調してから隣国を出発した。


 のんびりと馬車に揺られる俺たちは順調に南下していく。

 アルトリカは揺れる馬車の中で器用に紅茶を嗜み、羽々斗は周囲を警戒し、マナは運転席で剣の手入れをしている。

 そして俺と神崎は……魔本の精とにらめっこしていた。


 馬車の荷台、荷物のなかにあいたスペースを見つけて、そこで魔本を広げて置いてある。その真上に魔本の精霊、というか小悪魔が召喚されている。

 魔本の精霊フェアリであるという小悪魔は、丁寧にお辞儀をする。


「それじゃあ、改めてこの魔本の取り扱い方を説明します」

「よ、よろしくおねがいします!」


 神崎はあわせてぺこりと頭を下げた。


「さて、この魔本があなたに付与する能力は三つ。即ち、交渉、記録、召喚です」


 交渉、それはつまり魔物に自らの召喚獣としてかしずいてほしいとお願いすることだ。

 実はこの魔本には、魔本の精を覗いて一切の魔物、悪魔が記録されていない。

 あのマイゴッドは、最初からチートアイテムを渡すつもりなどなかったらしい。


「まずは交渉。あなたはこれから道中の魔物に片っ端から声をかけて、召喚獣になってもらうようにしないといけないのよ」

「こ、交渉……」


 どうやらこの魔本を持つと、どれほど低級な魔物とでもコミュニケーションが取れるようになるらしい。脳波で会話するイメージで、脳に直接語りかけられ、逆に語りかけることができる。


「まあ交渉っていっても、基本的に相手をぶっ飛ばして『死にたくなかったら私と契約しろ』って言えば大抵の魔物は契約するわ。あと強い奴なら勝てば勝手に服従してくれる」

「ぶ、ぶっ飛ばす」

「中々バイオレンスだな」


 まあ魔物ともなればそういうものなのだろうか。


「次に記録。契約とも言うわね。この本を使えば、使用者と服従者で魔術的な契約を交わすことが出来るわ。服従者は何があっても使用者に危害を加えられないし、流れ弾だって魔本、というか私が結界を張って防ぐわ」

「めちゃくちゃ強力な魔物でも大丈夫なのか?」

「私は魔本の精。この魔本の管理者でもあるの。この魔本に記録されている服従者の魔力も、私が掌握できるから」


 つまり、魔物を蓄える程にこの魔本と精霊は力を増すというわけだ。

 少なくとも、魔本に記載されている魔物が全員で反旗を翻しでもしない限りは精霊が力負けすることはない。


「次に召喚。これはそのままね。記録されている魔物を召喚することが出来るわ。ただ、召喚獣はよほど律儀な性格の奴じゃない限り、あなたに信頼を置かないわ。召喚獣に真の実力を発揮してほしいなら、試行錯誤することね」

「え、えと、具体的にはなにをしたら……」

「そうね、お供えものとか? 遊んであげたりとか……まあその都度アドバイスはしてあげるわ。中間管理職の辛いところね。じゃあとりあえずはここまでね」


 小悪魔は返事をする間も無く開かれた本の中に飛び込んだ。

 1ページ目。0番目の魔物、名もなき羽。

 この魔本に宿る精霊であり、この本そのものの魂ともいえる。この本に中にある魔物は全てが彼女を通して管理することが出来る。


「ふぅ……緊張した」

「お疲れ、神崎ちゃん」


 神崎は緊張の糸を緩ませ、息を吐いた。


「おなかすいた……」

「ああ、そろそろ昼飯時かな」


 俺は立ち上がり、荷台の戸になっているところを開ける。

 新調した馬車の荷台には窓があり、客席と会話が出来るようになっている。


「羽々斗、羽々斗?」

「どうした彩人」

「そろそろお昼ご飯が欲しいなぁって」

「分かった。少し早いが昼食にしよう」


 馬車をとめて昼食の準備。

 羽々斗が米を炊き、マナが肉を焼き、レーナが野菜を刻む。

 すると料理の香りに釣られたのか、ゴブリンやコボルトの集団が草むらから飛び出した。


「あっ、初心者向けコースだ。神崎ちゃん」

「は、はい!」


 神崎は慌てて折りたたみ椅子から立ち上がる。

 俺も神崎の身を守るために横につき、馬車の中から察知したアルトリカが飛び出す。


「食前の軽い運動と行きましょうか」


 神崎の左右を護るように、俺とアルトリカは配置する。

 敵は数体のゴブリンとコボルト。この程度なら、マナの監督がなくともなんとかこなせるようになってきたところだ。


「その前に、神崎ちゃん、どう?」

「えっと……」


 神崎は魔本を開き、魔本の魔力を借りて会話を試みる。


「ニク! ニク、クウ! ニンゲン、クウ!」

「クイコロス! コロシテタベル! ミナゴロシ!」


「あの、駄目そうです」


 気象穏やかな魔物ならば、戦闘前に会話や餌で釣ることで交渉成立して契約にこじつけられるパターンがあるらしい。

 しかし今回は蛮性窮まる魔物なので、今回は力づくとなる。


「アルトリカ、できれば生け捕りってことで」

「面倒ですけど、分かりましたわ」


 アルトリカが前に出て、俺はそれに続く。

 急接近するアルトリカに対し、威嚇するゴブリンやコボルト。

 しかしそれはアルトリカの挙動になんら影響を及ぼさず、軽やかなステップで踏み込み、ゴブリンの一体の喉を剣で貫いた。


 続いて小さな盾と剣を備えるコボルト二匹が飛び掛る。

 振るわれる剣をサイドステップで回避し、剣を持つ腕を切り裂く。

 もう一匹が盾を構えたまま突進するが、くるりと回転して背面に回りこんだところで首筋に一太刀浴びせる。

 刃が骨と神経にまで届いたのか、突進コボルトは動かなくなった。

 それを見たコボルトたちは怯んで後ずさる。


「ふふ、他愛もありませんわね」


 俺も負けて入られない。

 じりじりと距離をつめてくるゴブリンに踏み込む。

 両手持ちした剣を振るい、渾身の力でゴブリンの剣を弾く。

 そのまま立ち止まらずにすぐさま方手持ちに切り替え、すれ違いざまに横腹を切り裂く。

 大抵の相手はこの二撃で倒せるようになった。名づけて二撃必殺。


「さて、次は……」


 残るはゴブリンが三体とコボルトが一体。

 盾持ちコボルトを中心に、ゴブリンが左右に広がってこちらを囲むような陣形を取っている。意外と戦略的だ。


「ふむ……」


 本来なら中央突破だが、盾持ちでは時間を食って左右から袋叩きにされるだろう。

 ここは端から手早く処理する。

 左のゴブリンへと突き進むと、ゴブリンは迎え撃って剣を振り下ろす。

 俺は途中でさらに加速し、相手の剣が振り下ろされる前に懐に飛び込み、腕を斬り飛ばす。

 後ずさるゴブリンを容赦なく一刀両断し、すぐに振り返る。

 予想通り、右側のゴブリンがこちらの背面を狙っていたので、バックステップで回避、すぐに踏み込み、刺突で腹をかっ裂く。


「生け捕りは、思ったより難しいな」


 致命傷となると難しいが、多少の傷なら魔本の中で回復させられるらしい。

 手早くコボルトともう一匹のゴブリンを無力化したいところ。


「俺もなかなかやるようになった……ん?」


 自画自賛していると、妙にゴブリンどもの様子がおかしい。

 よく見れば、残るは目の前のゴブリンとコボルトのみだった。

 さすがに不利と見て、こちらを警戒しながら徐々に後ずさっている。


「逃がしませんわよ」


 二匹が振り返ると、そこにはアルトリカ。

 そして前方には俺。退路は断たれた。


「神崎ちゃん、そろそろいける?」

「や、やってみます」


 と、神崎は恐る恐る二匹に近づく。


「エッ、ヤバクネ。コレ死ヌデショ」

「えっと……あの、できれば私と契約してくれませんか?」

「エッ?」

「わ、私魔獣使いでして」

「助ケテクレルノカ!?」

「あ、あのとりあえず武器を捨ててもらっていいですか……」


 ゴブリンとコボルトは武器を投げ捨てる。

 すると魔本が輝き、精霊が現れる。


「ふむ、こちらの要求に応じたってことは、契約成立と見ましょう」


 すると二匹の足元に紫色の魔法陣が展開される。

 そして下から紫色にライトアップされたかと思うと、光と共に二匹の姿も消失した。


「おめでとう、初捕獲ね」

「ほ、捕獲」

「ほら、2ページ目を開いて。ここに追記されたでしょう?」


 神崎がページを開く。俺も横から覗き込むと、確かに先ほどのゴブリンとコボルトが記載されていた。きちんと名前も表記されている。


「なるほど、便利な。あ、あそこのゴブリンは?」

「瀕死のモンスターも大抵は死にたくなさで契約に答えてくれるわ。会話もままならないみたいだからこっちでやっとくわ」

「便利な」

「不思議ですわね」


 アルトリカも興味を持ったようで反対側から覗き込んでいる。

 さすがマイゴッドの用意した魔本だ。利便さが半端ない。

 この調子で魔物を収集していけば、良い戦力となるのだろう。


「彩人さーん! 昼食が出来ましたよー!」

「あー、分かった、今行く。神崎ちゃん、アルトリカ、行こう」


 隣国から出発してからまだ数時間。神崎は魔獣使いとしての一歩を踏み出したのだった。



「彩人」


 昼食を終えて休んでいると、羽々斗はいつもの鉄面皮で俺を呼んだ。


「この先、妖の山林とその付近では魔物が多く出没する。生息する魔物も協力になる。これまでのようにはいかないだろう」


 羽々斗は真剣な表情だ。恐らく俺がゴブリンやコボルト程度を難なくあしらっている俺の慢心を危惧しているのだろう。


「特に山林の国の人間は妖怪と友好的な分、外部の存在のことはあまり快く思っていない。人間相手とはいえ注意してくれ」

「注意しないと、例えばどうなる?」

部外者よそものは妖怪への捧げ者にされると聞いたことがある」

「なるほど」


 妖怪への捧げ者。やはり人間を食うのか。その上で人間と共存しているというのは不思議なことだ。是非中身を知りたい。

 ふと傍らの神崎がキラキラさせた瞳をこちらに見せた。


「彩人さんがお話してくださった世界みたいですね」

「ああ、あれか」


 一緒に風呂に入った時の、俺が知っている御伽噺を聞かせたときに似たような世界の話をしていたのを思い出す。

 そう言われてみれば人間と妖怪の共存する世界、まさにそのものだ。


「もしかしたら、あの御伽噺の世界があるかもしれない、ですね?」


 目を輝かせる神崎になんだか親近感というか、仲間意識を感じてしまう。

 自然と笑みが零れ、頭を撫でる。


「ふふっ、そうだな。そうだと嬉しいんだけどな」

「きっとそう、ですよ」


 神崎を撫でていると、それに羨望のまなざしを向けていたマナが。


「彩人さん私も神崎ちゃん撫でたいです!」


 すると神崎は身体を震わせてこちらに擦り寄ってくる。可愛い。

 どうやら神崎は今のところ俺以外の人間が苦手のようだ。特にマナやレーナのことは避けているように見える。


「マナは騒がしいですもの。仕方ありませんわ」


 と、俺の左に座るアルトリカが紅茶に合わせるクッキーを神崎に差し出す。


「あ、ありがとうござい、ます」

「いい子ですわね。ああいう溌剌な性格は苦手なのでしょう?」

「…………」

「気にすることはありませんわ。静かにお茶を嗜む方が、レディとしては正解ですもの」


 神崎はアルトリカから受け取ったクッキーをちまちまと食べ始める。

 昼食後の休憩と、マナとの練習を経て、再び俺たちは出発した。


 さて、それから数日、ゴブリン、コボルト、スライム、またそれらの亜種も含め、一通り平原地帯のモンスターとは契約を終えた神崎。

 またマナの基礎トレとレーナからアクロバティックな動きを教わった結果、常人離れしたアクロバティックさを身につけ始めた頃合、馬車は山林の入り口に辿り着いた。


 到着したのは夜。

 夜の山林に入るのは危険ということで、今日はこの辺りで野営ということになった。





 こんばんは、神崎です。

 彩人さんのおかげで、ハラハラドキドキの冒険をしています。

 やっぱりあの人は私の救世主様でした。

 あの神はあまり好きになれないけれど、それでもあの地獄から救ってくださった恩人です。

 だから、精一杯お役に立ちたいと思います。

 

「よし……神崎ちゃん、お願いしちゃっていいですか?」

「は、はい」


 私はマナ、レーナ、そしてアルトリカさんたちと一緒に馬車の裏側に居ます。

 この馬車の向こう側には、彩人さんと羽々斗さんがいます。今頃テントの設置と見張りをしていると思います。

 どうして女性が全員こちら側に隠れているのかというと……。


「それじゃあ、行きます」


 私は魔本を開き、自分の生命力を僅かに消耗させて、魔本の魔力を循環させます。あとは魔物の名前を呼ぶだけで、魔本の精がこの本の中の魔物を召喚してくれます。


「来たれ、スライム!」


 魔本が紫色の強い光を放ち、私の目の前の地面にも紫色の光で描かれた魔法陣が展開されます。

 すると、うっすらとした像が見る間にしっかりとして、青色のプルプルとした塊が出現し、紫色の光は収まります。


「えと、それじゃあスライムさん、お願いしていい、ですか?」


 スライムさんは身を震わせたかと思うと、マナさんの方に向かっていきます。


「わー、本当に召喚出来るんですね。すごいなぁ」


 マナさんが感想を漏らしている間にも、スライムさんはマナさんの足元から這いず上がっていきます。


「冷たっ!」


 マナさんの体が刺激で跳ねますが、それでもスライムはじわりじわりと、身体の表面を舐るように這いずっていきます。

 足首、ふくらはぎ、膝、太腿、服ごと飲みこみ、やがて腰の辺りまでくると、くすぐったくて仕方が無いのか、マナさんは身をくねらせて、艶やかな声を漏らし始めるのです。


「んっ……ふふっ、にゅるにゅるが……あっ!」


 特に腰周りは念入りに、とスライムさんには言い聞かせています。

 スライムさんが隅々までそのぬらぬらとした身を行き渡らせるほどに、マナさんの声は熱を帯び、いつもの活発さがうって変わって艶かしくなります。

 この時のマナさんは静かで安心できます。


「ね、ねえ、もう十分だと思うよ?」

「そう、ですか。じゃあ、スライムさん」


 スライムは再び這い上がっていきます。腹と背中、脇腹、そして胸の膨らみへと上昇していきます。


「ふ、ふふ、くすぐったい!」


 この辺りだとくすぐりたがってまた騒がしくなってしまうので、脇はそこそこに、背中と胸を重点的に攻めます。

 すると一変してマナさんは顔を見る見るうちに頬を紅潮させて、涙目になりながら静まるのです。

 ところでマナさんは服の上から見るよりも、豊かなお胸をお持ちのようです。個人的にちょっと妬ましいので、やはり攻めます。


「こ、神崎ちゃん。なんかこの子、胸ばっかり……」

「マナさんは谷間に汗をかきやすいみたい、なので」


 嘘です。というか、マナさんの汗をかきやすい部分なんて知らないです。


「そんなことなっ……んはぁっ!」


 マナさんの声が一際大きく響きます。もしかしたら彩人さんのほうにまで届いてしまったかもしれません。

 立っているのもやっとのようなので、残る首と顔、頭をささっと這わせ、スライムさんは地面に流れ落ちました。


「ふあぁ……」


 恍惚とした表情と虚ろな瞳のまま、マナさんは水溜りならぬスライム溜まりにへたり込んでしまいました。

 少し胸がすっとしました。


「それじゃあ次は……」

「私ね。ほらマナ、見張り交代!」

「へっ、あっ、はい……」


 生まれたての小鹿のように足をがくがくとさせながらも、なんとか立ち上がって馬車の中へ入っていきます。

 あの中で身体を拭き、着替えてから見張り役に回ります。


 何を行っているのかと言えば、早い話が洗浄です。

 スライムさんは雑食性で、基本的になんでも消化して魔力に変換することが出来ます。

 なので、体の汚れや埃、雑菌なども食べさせることで、シャワーを浴びるのと同じ結果を得られるのです。

 ボディソープのようにさわやかな香りとまでは行きませんが、水辺のないところでも良い感じにさっぱりできます

 ちなみに服ごとスライムさんを浴びれば、同時に洗濯の代わりも出来て一石二鳥です。


「きゃはは! くすぐったい!」


 レーナさんは全身洗い終わるまでひたすらくすぐったがります。

 腰周りはさすがに反応がちょっと違うみたいですが、基本的に同じのようです。最終的には笑いつかれてぐったりしています。


「は、はは……ひひっ……な、慣れないわね」

「次は私ですわね」


 アルトリカさんはなぜか慣れているようです。

 始まりから終わり、腰周りも胸周りも、背中も脇も毅然とした態度でいます。

 あの人が言うには中級エステくらいで、もうちょっと改良の余地があると言われました。がんばりたいと思います。


「お疲れ様ですわ、神崎」

「アルトリカさんは、どうして平気、なんですか?」

「一流の貴族が受ける最高級のエステはこの比ではありませんわ。あっ、神崎、スライムエステを経営してみたらいかが?」


 アルトリカさんはとても大きな貴族の人で、カリスマ? がすごい。

 私にとても優しくしてくれるので、彩人さんの次に好きです。

 たまにこうやってお金を稼ぐ方法を提案してくれます。


「まあ、精進なさいな。余裕を持って、無理をしない程度にね」

「はい、ありがとうございます」

「ふふ、礼儀の正しい子は好きですわよ」


 アルトリカさんは私の頭に手を伸ばして、即座に戻した。


「失礼、まだ拭いていませんでしたわ」

「えへへ、お疲れ様でした。ゆっくりおやすみ、ください」


 よし、次は彩人さんと羽々斗さんです。

 この調子で、もっと彩人さんたちのお役に立とうと思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る