一章 開かれた径

其処にある風景

暗い。覚えのない場所。


おぞましいほど

暗い人型の影。

対峙するのは

見慣れた姿。


何か言い争うように言葉を交わしている。

次の瞬間、影が彼に何かを振りかざすように襲い掛かる。



意味がないと分かっていても名前を叫ぶ。



これがいつも見ていた







光景だった。










――――ッ!!!





それはただの一部にしか過ぎなかった。




影と友の間を割って入るように現れた存在。

どこからやってきたのか分からない唐突なモノ。

けれどそれは

陰に差し込む一筋の光のように

凛としていて、美しかった。





だからこそ僕には


貴方が必要なのだと思いました。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る