序章
其処にある風景
暗い。覚えのない場所。
おぞましいほど暗い人型の影。
対峙するのは
見慣れた顔。
「----ッ」
「----!」
何か言い争うように言葉を交わしている。
次の瞬間、影が彼に何かを振りかざすように襲い掛かる。
意味がないと分かっていても名を叫ぶ。
その瞬間、彼から赤い飛沫が飛び散り
力なく倒れていく。
反転するかのように
赤く染まった視界。
ああ、まただ。
いつからかだろうか。
この光景を
繰り返し
見続けることになったのは。
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