第3話 神様への気持ち
神様にあの話をされてから僕は神社へ行かなくなった。
神様が消えるのが嫌だったから。
でも、すごく寂しかった。
寂しさに耐えられなくて僕は神社へ行ってしまった。
『どうしてまた来たの?来ないでと言ったのに』
「ごめんなさい、神様。僕、どうしても神様に会いたくて…だって凄く寂しくて…」
『ならほんの少しなら会話してあげる』
「ホント!?でも…大丈夫。神様にちょっと話したいことがあっただけなんだ。この話をしたら…もう、来ないから」
『ならはやく話して』
「うん。わかった。えっと…僕、神様のことが好き。神様と毎日会う度にどんどん好きになっていくんだ。だって神様、すごく可愛いから。でも僕は神様と仲良くなったらダメだから最後に気持ちだけでも伝えないとって思って…あっ大丈夫だよ!!もう来ないから」
「ふざけないで。あなた…」
神様は怒った様子だった。
どうしたんだろう。
「神…様…?どうしたの?」
「あなたは私のことを消したいの?」
「え?どういうこと?」
「もう1つ。神の掟を教えるわ。神はね告白されたら、告白してきたやつが人間だった場合、その人間の記憶を消さなくちゃいけないの。神様に関する記憶をね」
「僕が神様のことを忘れるってこと?」
「えぇそうよ。それからもう1つ。記憶を消したと同時に私は消えなくちゃいけないの。記憶を消した時点で人間干渉しているから」
「そんな…!!僕のせいで…君が…」
「えぇそうよ。だからさようなら。人間と話すのもそこそこ楽しかったわ」
神様はそう言って笑った。
僕は神様の笑顔を初めてみた。
神様の笑顔はとても素敵だった。
神様に恋 ぺんなす @feka
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