第2話序章黒歴史(DarknessHistory)
序章黒歴史(DarknessHistory)
天神暦七十六年
海岸
少年が海岸で倒れていた。
一人の身元不明人が海岸に流れ着き意識も記憶も無かった。
数日後透き通るエメラルドブルーの海に少年が倒れていた。
破れた少年が着ていた黒コートに全身傷だらけで倒れていた。
同暦
馬が走っている、何頭も追って白い砂浜は砂塵が待っていた。
帝国側の甲冑を着た兵が慌てて血相を変えて馬を引いていた。
「追え!政府の犬を殺せ!」
帝国の黒い甲冑を着た男が何人も馬を走らせ、その走る音は倒れている俺にも分かる。
海岸で馬が走る音が聞こえる。
「クソッ!おっさんも、ったく、あああっ」
「頭に血が上ると思考が鈍る。なぁ?ツヴァイ・・・・御前も歳だ」
(ツヴァイとはツヴェルフのあだ名兼幼名。本人はとりわけ毛嫌いしている名だが、気に入ってザーロック達上の世代の人達がおもしろがって呼んでいる。)
ツヴェルフは走る中馬から銀に輝く太刀を取り出した。
金に細工された鞘に銀の波紋に美しく打ち直された剣で聖剣エクスカリバーの改良で銀の十字架をぶら下げた鞘に刀身は、ピンクサファイアを加工しオリハルコンと組み合わせをして刀身を厚くした。
ツヴェルフがさっと手を回した。
「行くよ!おっさん」
女の声が聞こえ馬の走る音が聞こえる。
馬が二頭・・・三頭・・・・追っ手か何かと戦う様子がうかがえる。
女が剣を抜いた。
「らぁぁっ!」
何かがが斬られ剣の刃から血が零れ落ちる。
女が砂浜を走っていった。
「アースウィンドウ」
槍で三回突き帝国兵がなぎ倒され白い砂浜が赤く染まる。
黒髪ドレッドヘアーのおっさんが槍を構え馬に跨がって帝国兵を突く。
「なんじゃ、もんじゃ?」
戸惑いながらも馬を走らせ海岸に着くと少年が俯せに倒れていた。
「な~にが?」
女とおっさんが馬を止めて荷台から荷物を小屋に下ろして帝国兵や帝国の黒フードのモンスターが仰山砂浜に現れ女もおっさんも武器を構えた。
帝国将軍のガレリアが来た。
「おおう、政府の犬がッ!」
ガレリアは大剣を振り回して女は剣の鞘を納めた。
おっさんも槍を突きつけた。
「犬がぁッ!」
獰猛の攻撃に女は宙に飛び剣を一瞬で抜き背後に回り首に剣をあてた。
「シューヴェルト・ケーニヒ」
剣と鞘で将軍を討った。
女の剣に将軍は血にまみれ倒れた。おっさんは頭を抱えた。
「でな、ツヴェルフ・・・・フフフ・・・・将軍は討った。お、俺も本国に戻るぞ」
「へーいはーい」
ツヴェルフは馬に乗ろうとした時、目に写った少年は息絶えようとしていた。
ツヴェルフが馬を下りて少年を片手で抱いて小屋に入った。
「うっせぇー、おっさんは後ろ見てなぁ」
と言われるままおっさんは後ろを向きツヴェルフの柔らかい唇が少年の乾いた唇にキスをした。
少年は息を吹き返した。
「ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、ウウウウウ・・・・・がぁっ!」
海水を吐き深呼吸した。
体温が冷えて震えが止まらない。
少年は辺りを見渡した。
「えっ!えぇ?アンタ?少年?餓鬼?私キスしたの?」
ツヴェルフは焚き火を焚いてコートを木に掛けて少年に火を渡した。
おっさんが部屋に入りケータイを取り出して部屋の外に出て本国政府庁に電話した。
「だす。だす・・・もしもし?ザーロックです。どうもどうも乙です。政府庁ガンダルディキア騎士局のハーディアス様に繋げますか?」
待つこと五分後・・・・電話に出たハーディアスがザーロックの回線を繋いだ。
「おう、乙だ。ザーロック太尉。で?電話したの何故だ?」
「つーか、ハーディアス卿に言うわ!少年を見つけた。少年を本国輸送?ん?」
「ガハハハハハ・・・・・わりぃー少年を送る。中央政府局に行けばええんか?」
「ふー、俺は少年を送る。ってか、ハーディアス!海岸DONだけ遠いんだ」
「わりぃー、ほんま。すまん。ギボンヌ。んじゃぁーよろよろ」
電話が切れてケータイをコートに入れて小屋に入るとツヴェルフが素裸で何も身に付けずに少年を抱いて暖めていた。
小屋は明かりを灯して海岸沖から離れた小さな四畳半の小屋で三人が顔を合わせた。
「・・・・・・・・」
無言で少年は狼狽し疲れ切っていた。
火を焚きツヴェルフは恥知らず素裸で少年の手を引っ張り自分の胸に顔を押しつけた。
「ん?」
何も反応せずただただ少年はツヴェルフの白い巨大で柔らかい胸を触りホッとした。
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・おおおおおお!」
驚きで背を打ちツヴェルフも少年が初めてしゃべった。
「話したか。んで名は?」
分からない。
名を聞かれても尋ねられても知らないし思い出せない。
ツヴェルフは少年を余所に服を着て甲冑を着て白銀の鎧で荷台に寝ていたブリュンを呼びに行った。
「おい、ブリュン指揮官!少年を見といて」
「はいぽー、お嬢さん」
お嬢さんと呼ぶのは政府関係者だ。
ブリュンは階級こそ准尉で、東洋本部を主に主任に持ち先日帰郷した後今回の任に就いた。
ブリュンは言われるまもなくして小屋に入った。
「うぇ、人?どーしたん?」
驚いた東洋人と西洋人のハーフで、短髪の金髪で黒コートを来て下駄を履き刀を差して小屋に明かりでザーロックと少年は四畳半居つまっていた。
「名ぐらい言えよ、餓鬼か?クソか?」
「お、俺・・・ですから名は・・・・名は・・・知らない!」
「ああっ!」
首元を掴み壁に押し当てツヴェルフは少年を背負い投げで投げた。
ブリュンは手を差し伸べようとするが少年は起き上がりぐったり下を向いた。
「痛ててて・・・何する気がか?」
「記憶NAI?MAJI?うっけーる」
少年を投げたツヴェルフは、ザーロックは酒に酔いブリュンも長旅で疲れて干してあった魚の干物を炙り酒して食べて満月を見ていた。
ザーロックも肩がこり欠伸しながらその日は夜が明けた。
少年は何も思い出せず小屋に居た。
(ファーストキスの相手が記憶喪失の少年?童貞?オワタwwwwww)
ツヴェルフは、何を思ったのか中央政府庁局執務長のフェンサーに電話で話した。
「おっす。フェンサーさん」
「うん。何々拾いもの?ネタ?ホテル?メシ?SEX?ん?何だ言えよ、俺はクソ忙しんだけど御前の相手は後だ。要用言うとなぁ、どこに居る?」
「はぁ?海岸だし、帝国からこっちに来るルート教えてくんねぇか?」
「目上だぜ、言葉ぐらいしっかりしぃ、なぁ?ツヴァイ・・・てめぇのママの名をあだ名で呼ぶがaaaaaaa、つーか、俺もうクソクソクソ忙しいツヴァイ?戻れよ」
「うっせぇーよ、戻るけど政府局は?中央の連中は頭が固い臭い汚い3Kだからぁ、良いから?少年の記録合ったら探せ」
「てすてす。」
電話が切れた。
政府管理局所史録資料室に行きフェンサーは、段ボールに積まれた資料を漁るのを辞めて黒いコートを着て白いシャツに紅いネクタイで靴を履き大剣を担いで中庭を出て行ったフェンサー。
その頃身元不明人に集まった三人は小さな明かりで、どうするかを話していた。
この海岸はリークされていた。
「お、おい、おい、ザーロック隊長~ッ!帝国兵に囲まれて居るんすよ。ん?」
心配であるとブリュンは思い刀を持ったまま窓を覗いた。
「あっ、うぐぐ・・・あああ」
ツヴェルフから剣を抜き取り、少年は外を飛び出して帝国兵を斬り倒した。
「クロス・トラインデント・グレイヴ!」
剣で上下敵を斬り、宙に飛び神速の速さで眩い閃光を放ち4フィート先の敵を全て倒し、砂嵐が舞い連続剣の斬撃は素人では出来ない。
「アンタ何者?」
思われても仕方が無い。
ツヴェルフは剣を鞘に納めた。
少年はうつむき倒れかけて荷台から積んであった食料を少年に渡した。
「おおおお!ジーザス!ジーザス!ジーザス!シャローム!シャローム!」
少年の目の色が輝き積んであった食料である水・米・肉・魚・チーズ・干物を食べて満足して自分に対して説明した。
「怪しいモノじゃありません。俺は記憶喪失で流れ着いていた。名前は?ルミル・・・ルミルと言ったかな?さぁ~分かんないね。何せ、記憶喪失だから」
「だとさ・・・んで保護者は?未成年を保護するのに政府がクソ鬱陶しい法律で誰が面度見るんだよ?ああっ?私は無理よ!こんな少年を仮にもし犯してみろよ、人の外道だよ」
「真朋や」
ザーロックが酒を飲んで馬を馬小屋に鎖を繋げブリュンも寝ずに少年を見張っていた。
「で、よ・・・明日出発だ。」
地図を出して海岸は地図には無く政府庁中央政府間に行くには通る場所は、要塞都市グレイ・ラザンディッツに行く用がある。
そこは世界の要塞断崖絶壁の崖を切り拓き港町もある。
貿易の主要航路であり、一先ず少年を荷台に載せて後ろにブリュン・少年を見張るツヴェルフ。
馬を引くザーロックと決めて海岸を出発した。
同暦同月
身元不明のルミルを乗せて政府に向かった。
(何で私がこんなお守りしなきゃ行けないのよ!)
ツヴェルフは心でそう思い少年は馬に揺られながら何度もツヴェルフの胸に当たって「触る」のではなく当たってしまい少年ことルミルは政府に引き渡すまでは秘密裏にした。
要塞都市は山を登る。
馬に負担をかけるのは止めて馬を引きづって登ることになるとツヴェルフは荷台から剣を持ち深く険しい山を上り下りかれこれ数十時間して要塞都市に入ると、インデックスの墓標が立っていた。
港町は船が停泊して連絡船も泊まっていた。
政府―グレイ行きも一時間に二本だ。
「あぁ~着いた。着いた」
ザーロックは、露店に少年達を置いてきて大神殿に入るのに道を歩いた。
「行くよ、おっさんは気にするな」
「おう」
ツヴェルフは、ルミルを神殿に案内した。
ブリュンは一足先に連絡船に乗り政府の大審議帝国議会に行くのに去っていた。
大神殿 ダーヴァンベルグ大神殿
大神殿の中は天井が明るく教会・図書館・牢獄・研究室・マンション複合型出入り口は一つしか無い。
ツヴェルフがドアを叩いた。
コンコンコンコンコン
「は~い」
ドアを開けて神殿には人が混み合っていた。
薄緑色のフードをかぶらされ中に入った俺を司祭のダジェリンはアッと驚いて拍手した。
「お子さん大きいね~アナタの子かしら?お相手は?ご祝辞を申し上げます」
「ちげーよ、大体私はこの年でこんな子産める訳ねぇだろ!」
ダジェリンは肩まで長い青髪に白いベールを着て神殿の掲示板があった。
ツヴェルフは、「騎士録第七八〇巻」(政府庁古代記録編纂室編纂著者IG)を探しに地下二十五階層の古代記録エリアに案内された。
中に広く書物が無造作に置かれ積んであった。
ダジェリンは、松明で明るくして古代記録エリアの土階段を下りて書物が本棚以外に研究者や一般人が読み散らかしていた。
「ですよ。私の業務は本を元に戻す。案じないでください・・・・私の脳には、百億冊覚えているので本は返すだけです。加えてここの神殿のオーナーですから好きに使ってください。では・・・・用がある時は階段を上り右の廊下を渡ってエントランスの呼び鈴を鳴らしてください」
司祭は忙しく戻り残された二人は、書物を一巻ずつ借りて調べていた。
神殿内 応接司祭室
ザーロックにダジェリンは司祭室で、少年についてと政府が密かに探している剣を探していること、セフィリアが復活した事を会談した。
「はぁー私が席を外している間そういうことですかぁ~ザーロックさん。私もそれは用心していました。で、これを・・・・書物ですが、現在と五百年前が酷似していることにお気づきですか?」
「おおう」
ダジェリンは神妙な顔でザーロックも剣の地図を探していた。
確かに五百年前と同じだが世界は変わっている。
(新世界エヴンディアス・旧世界エルセリウス・現行世界シャローアーメス・平行世界ソフィアグレイヴ)以下の地図にそれぞれ航路がある。
ザーロックはソファーに座り酒を飲んで、ダジェリンは紅茶を飲んでいた。
司祭でありながらも錬金術師で、政府に雇われ国家錬金術師で「天空の錬金術師」の名で知られている。
大神殿は、天まで届く巨大な神殿で、Knghits0fDarknessの歴代霊廟がある。
蒼天八極神の墓碑も管理して四十万人ほどの安置所は広い。
司祭は、魔女の牢獄も管理して魔女殺しには、魔法が有効と知っている。
ザーロックも不眠で眠たそうに酒を飲み鉄格子から外の景色は変わらないが、ダジェリンは執務室の部屋に案内した。
「どーもどうも」
「こちらへ・・・・」
ダジェリン司祭は、少年についての身元の書類をザーロックに渡した。
「なぁ?ダジェリン?政府に戻ってこねぇか?」
「いいや。私は政府に戻るつもりはありません。ですが、少年は気になります。彼は英雄ダイン・ヴェスタニエに酷似しています。」
本棚にはダイン・ヴェスタニエ書伝Ⅰ~Ⅹを取り出してザーロック宛に書簡を出した。
《貴殿殿に送るが、私は政府庁政府騎士団第四艇魔術技師軍ダジェリンです。少年の件はお引き受け致します。覇剣の有可をお捜しでしょうか?剣は少年の所に還る。セフィリアを倒す手として、少年が希望に非ず》
書簡を羊皮紙にサインで書きザーロックは書簡を握り部屋を出て行った。
「良いのです。私は・・・・」
司祭の疲れがたまりすぎて部屋に寝込んでいると呼び鈴が鳴り記録エリアに戻ると、ツヴェルフと少年が《暗黒歴史》を開けてしまい少年の思い出したくない記憶が鮮烈に頭を走り出して激痛がハンマーに打たれた衝撃に気を失っていた。
「やっぱぁさぁー無理ジャネェ?」
「ほい?っつーか、政府に居るガイアスさんは?」
ガイアスとは古に活躍した七剣の剣士だが、政府の神聖八極神の一人で、現在はルーラシア王国総統の立場で動いている。
ザーロックは挟まれていて一人市街地を歩いていた。
ゴツン
「んにゃ?」
「すいません」
黒フードの長身の男がザーロックに謝った。
「おや?」
「セフィリアァッ!」
ザーロックは驚き尻餅をつきセフィリアも五百年前英雄ダイン・ヴェスタニエとの死闘の末に倒されたが、再び蘇り相変わらず姿形はその当時のままだ。
「お、お前が居るなんて聞いてねぇ!」
「なぁ?ザーロック今宵黒歴史が動く。さぁ・・・・闇の始まりだ」
「あっ、そう・・・」
セフィリアは、混沌の力を宿し現在まで世界中を歩き回り一人一人に兵を蓄えていた。
以前より、かつての騎士は死に滅びこの要塞に来たのは少年に会うためだ。
「俺はその子に合うのが筋だ。退け、ザーロック」
「お、おう、」
いつ腰が低くなったのかというと古いが、ザーロックは騎士においての戦いを仲裁する平和思想に身も心もそうはしている。
セフィリアは一つの躰に光と闇の能力がある。
銀髪の悪魔と恐れられ、実はルミルという少年が記憶を失い世界的な大戦にてセフィリアと戦った。
銀髪の悪魔に致命傷を追わせた。
「んじゃ・・・」
「ダインか・・・年が経ち英雄も消えたぁ」
ザーロックは港町まで行き船の定期券を購入した。
「すいやせん、すいやー、すいやぁー、」
「ん?」
船は政府庁連絡船が停泊している。
その頃だ。
大神殿に一人の男が来た。
先日魂の監獄から脱獄して少年の実兄スピウェルが神殿に来た。
「キタァァァァァァァァァァッ!」
スピウェルが空気を吸ってボロボロの黒コートを来てボサボサの茶髪に無精髭が顔全体で、剃りたいが美容室が無く神殿まで歩いた。
「お、ダジェリン!」
ダジェリン司祭は、スピウェルを見て神殿に入らせた。
少年の手を引っ張るツヴェルフに舌鼓した男は、巨大な水晶玉が浮かび記憶魔法を実行した。
《ケル・ウニーモアソィ・ジーパサザッテルハー・ヴェエロ》
三回詠唱し、少年は頭の雷が爆発し脳内の記憶が水晶玉にフラッシュバックで蘇ろうとしていた。頭がジリジリ痛み床に倒れ込んだ。
「やはり、か・・・・・」
憤慨した男は記憶魔法を使い少年が最期に見た映像が浮かんだ。
「ほー、俺ン家の霊廟に来たのか。ん?ヴェスタニエ家は英雄だが、ダイン・ヴェスタニエがそんなにえらいか?今どき英雄は存在しない。」
「だよなぁっ!くっ、痛ててて・・・」
少年は起き上がり黒コートを着て神殿の奥に向かった。
「黒歴史だ。ハハハハハ・・・・ハハハハハハハハハハハハハ」
そうだ、黒歴史だ。
俺は誰なのかも分からない。
大体この大人は誰だ。
「オー、オー、アンタ誰だ?」
「はっ?俺はスピウェル・バスター・ウィンスレット・アームズ・ヴェスタニエ!御前の兄だよ、所属は聖騎士第五艇ウーゼ班隊長だ。ガッハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
そうは言われても訳分からない。
少年は俯き加減に神殿の奥に入っていきダジェリンが、大神殿の奥に《ダラム》《アロンダイト》《オーディン》《シグルト》《ファフニール》が氷漬けに厳重保管されていた。
少年に魅せた司祭は、鍵をポケットに忍ばせて多くの謎がある剣を見て思い出したようだ。
「な、なん、なん、なんじゃあああ」
少年に何かが思い起こそうと頭の中を駆けめぐるのをスピウェルは、欠伸しながら弟を見つめていた。
(家族は四人。一番年が離れている大兄オルヴァ・レオンハート・ピクセル・ヴェスタニエ・スピウェル・バスター・ウィンスレット・アームズ・ヴェスタニエ・姉に当たる人物で政府に勤めガンダルディキア三大天剣聖師の一人ワーゲルロー・グランスレッジ・ナナリー・エルガー・ヴェスタニエ・そして・・・・最期の家族で本作の主人公セヴェーレ・グランエッジ・ヴェスタニエ)の記憶が今は無いが、スピウェルは、頭を掻きながら白い不毛だらけで神殿から離れて外に出ると眩しい日差しが射す。
「姉ちゃん?嬢ちゃん?餓鬼を頼む」
「えぇ・・は、はい」
スピウェルがどうして来たのか分からないが、理由は知らないが港町から連絡船に乗って政府に戻った。
政府船には、多くの役人や騎士が乗船していた。
「お、おー、おー、まだか?」
政府の給料で購入した最先端技術の叡智スマホで時間を見ていた。
「ガンダルディキア行き・・・・・ガンダルディキア行き009分」
繰り返します。
「ガンダルディキア行き・・・・・ガンダルディキア行き009分」
繰り返します。
ザーロックは、樽に腰掛けコンビニで売っていた風俗専門誌“セクテントリオン”を片手に分厚い雑誌で全誌カラーでギャルから人妻のプレイからコスプレや3P・4Pなどが掲載されて読んでいた。
「ええなぁ・・・ええなぁ・・・やっぱぁ~リイちゃんセアラちゃんに俺のをぶっ込みたいが、俺には妻子ある身・・・・男はいつでも死ぬまでSEXすることが男の責務。夢やロマン」
港町からの商船が行き来し、神殿から行った斬り帰ってこないので心配になるので、雑誌を持ちながら神殿の中に足を踏み入れた。
「YOYOYOYOYO・・・YAHYAHYAHYAH・・・・」
ザーロックも巨大な神殿のミサの最中で、ツヴェルフがひょっこり座っていた。
「あっ、おっさん来たのか?」
「っつーか、またそれ買ったの?ってか、おっさんこそ性欲たまりすぎジャネェ?」
「おう、あぁ・・・」
ツヴェルフとザーロックが会話してるとダジェリンが少年を連れてきた。
「こらぁ、こりゃぁ、毎度すんまへん」
「そうですよ。少年の記憶は見られません。あっ、でもアレですよ。少年こそヴェスタニエ家の人間です。確か?エメフィール様にお会いしましたか?」
「あっ?」
ダジェリンは、元政府三賢人の一人隠者の
少年の記憶を戻す道は、存在として創造の航路(クリエイティブライン)のレメリア大陸”ハワド”と呼ばれる場所がある。
そこに行かないか?の提案に渋ったツヴェルフとザーロックだが、少年を見た。
「有り難いお話だが、フッ。ハハハハ・・・・いやぁ~どうする?ねぇ?」
「はっ?ん?ん?ん?私は政府が連れて来いっつんだったら政府まで行く」
「あっ、そう・・・」
司祭には正直神殿から出て行く少年の保護について審議をかけた。
「ほー、ほー、ん?ああっ!」
「ん?」
「で、でも、逆に言ってみな?ルミルを政府に連れてそれからエメフィールにぶっ込むは?」
司祭は空気を吸いツヴェルフは少年に荷物をまとめていた。
ザーロックは人事担当の管理職の立場で今回は一方的な政府の決定で行くが神殿内は大勢の人でごった替えだ。
「おい、おい、おいおおお・・・・・そう」
司祭が部屋に戻り騎士録のパソコンOSソフトがSPECも対応遅れの時代に乗り遅れた旧時代の文明を掘り起こして席に座りデータを打ち込んだ。
「ああぁ・・・政府?ハーディアス卿か。ルーラシアの子。」
黙々と作業をしてその日のうちに政府行きの船のチケットを購入した。
「バーカ。アーホー。クーズ・キャンターマ。」
ザーロックの首を掴み甲板に叩き潰した。
「ゴハッ、ゴハッ、アア・・ウぅ・・・」
「おい、誰の差し金でコイツ居るんだ?」
「餓鬼か?御前は?クズか?クソ!」
船に乗っていた人物長い銀髪で長身の黒コート(セフィリア)。
世界最凶の悪魔であり、元々政府に所属していた騎士でツヴェルフ達も剣を見込まれたが、あの戦以降互いに恨むようになった。
それが気にくわないツヴェルフがザーロックを殴った。
「わ・・わりぃ・・・」
セフィリアが立ち上がってツヴェルフに肩を伸ばした。
「そー気に障るな。私はすぐに発つ。御前に言うが、『セヴェーレ・ヴェスタニエ?御前の恋敵がその少年だ!記憶が無い割には躰が剣に馴染んでいる。俺をぶっ殺そうとお考えてるんだったらYESだよ。いつでも刃を抜き俺を刺せるか?ん?』となぁ・・・・カカカッ。フフ」
「チッ、私は私でセヴェーレは彼?嘘よ、ね?」
セフィリアが消えて船が移動する。
ザーロック・ダジェリン・ルミルは船の中で政府があるガンダルディキア大陸に向かった。
「黒歴史だ・・・・」
ルミルが言う。
「え?」
ダジェリンは8年ぶりの政府に戻るのだ。
“黒歴史”と呼ぶ記憶がどうなのか政府に戻るまでは分からない。
ザーロックは槍を構えてダジェリンも政府の雇いで働き“黒歴史”を探っていた。
―――明かされる、黒歴史とは?
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