第三章 乱れ髪、くしけずる君
「長さはおまかせで……」
「前みたいな感じね」
「はい。あと夏休み中なんで……色を入れてみたいんですけど……できますか?」
「学校じゃ禁止?」
「えへ、まあ……」
「了解、じゃあ気持ち茶系ね。ブリーチなしで、軽くいれるから。良子さんベリショだし、お安くしとくよ」
(やった!)
ガッツポーツを、おくびにも出さず、
「ありがとうございます」
すまして答えるが、うれしさ余った腕が勝手にクロスを押しあげてしまう。
バツが悪そうに赤らめた顔を落とすと、鏡の下に並べられたファッション誌を手にして、パララとめくってみせる。
右の手首に、シルバーに輝くブレスレット。
「今日、店長休みだしね」
美容師は手ぎわよくハサミを進めつつ、ささやくように言った。
す、と窓から日光が差しこみ、椅子の良子は思わず正面の鏡に目を向ける。
鏡の向こうの景色は、飾り棚が渡されたすりガラスの窓、色めく整髪剤やチューブ、ローションを透過して、さんざめく採光がまぶしかった。
歩道の通行人を映すスクリーンには、〈テンプテーション〉と、欧文の店名が読みとれる。
じっと鏡を見つめて、深くため息。
ほおに貼った絆創膏が、嫌でも目につく。
(最悪だ……)
憂鬱に、胸がつまる。
「それ、どうしたの?」
「あ……これ……」
良子は胸の奥で、二度目の快哉を叫んだ。
(きた! この流れ……)
あの災難も、まんざら役に立たなかったわけじゃない。
駆けめぐる
『ちょっと犬とじゃれてて』
『犬飼ってるの?』
『ええ、そうなんです。犬の匂いが、髪についちゃって困ります』
クロスの下で、こぶしを握って息を吸う――その時、受付で電話を取ったスタッフが、横やりの声を投げてきた。
「
スタッフの女性が子機を渡すと、良子を担当中の美容師は、
「ちょっとごめんね」
機先を制せられ、あけっ放しの口をようやく閉じると、良子はまたも嘆息して、空調の効いた店内を見渡した。
紅白の色づかいを基調とした
人気店も、平日の三時という予約時間ではガラ空きだ。
電話を終えて、結城は戻ってくるなり、
「ごめんね、お待たせ」
すぐに、後ろ髪をリスタートした。
「今日は、
「バイトなんです。明日、顔見にいく予定なんですけど」
「バイト?」
「ええと、喫茶店らしいです」
「へえ、偉いんだね」
サキサキと、流れる手さばきでハサミが走り、あたりさわりのない会話が戻る。
元はと言えば、この店を紹介したのは菊花であった。
あのころ――。
落ちつきなく美容室をかえる友人が、
「行きつけにした」
という話を聞いたのが、今年のはじめ。
よくまとまった菊花のクセっ毛を見るにつけ、
「あたしも、やって欲しい」
良子の思いは
卒業間近の中学校生活のなかで、長らく悩まされてきたヘアスタイル問題に、決着をつけておきたかったと言ってもいい。それほど良子の髪は、妙なところに三カ所もあるつむじのせいで、まるで反抗期を体現するかのようにトゲトゲしていた。
いざ足を踏み入れると、有線放送の洋楽や着飾った客層、シャンプーやコンディショナーの香りまで――近所のおじいちゃん理容師に「女の子は、おかっぱが一番かわいいねえ」と言われて育った良子にとって、あらゆる意味で新鮮だった。
その場で菊花が推薦し、試みに座ったハネっかえりの髪を魔法のように従順に仕立てたのが、結城だ。
以来、自分の散髪以外にも、菊花につきあって来店するなど、足しげく通うようになっている。
今日の良子はもちろん私服で、淡い花柄のワンピースだった。
着慣れた休日ファッションである指定ジャージのまま部屋を出たあと、思いなおして、あわてて着替えたのだ。
ジャージで入店する客はいないが、そもそも着られない理由もあった。
「少しトップを持ちあげたほうがまとまると思うよ、やってみていいかな?」
「はい、お願いします」
輝く白銀に染め抜かれ、刈りそろえた結城の頭が、良子の顔から十センチばかりのところで止まった。
シンプルな櫛と大きな手指で、耳まわりの髪をしごくように押さえると、細かくハサミをいれていく。
射るような視線で手先を滑らせる、端正な横顔。
頭頂部に手を伸ばすと、結城の革パンツの腰が目の前に踊り、良子は挙動不審になる。
細い腰まわりに革製シザーケース、涼しげなグレーのシャツにピンクのネクタイをひっかけ、洗濯バサミのようなクリップで、ボタンの並ぶ前立に留めている。
この美容師――いつも同じ服装なのだが、色の組みあわせだけが違っている。ファッション通販サイトの、色替えシミュレーターのようなワードローブなのだ。
前回、来店したときには、黄色いシャツに青いネクタイ、制服なのかと思いきや、受付の美容師はアロハシャツなど着ている。
「……どうかな、こんな感じ」
「えっ……あ、いいと思います。これでお願いします」
「よし、じゃあこんな感じで仕上げていくよ。カット終わったら染めるから、もうちょっと時間かかるけど、大丈夫?」
「はい、今日は補習無いんで、全然大丈夫です」
「補習?」
「あ……」
完全に墓穴である。
結城は笑いを押し殺しつつ指で髪をはさむと、よどみなく生き物のようにハサミを入れていく。
後ろ頭を柔らかく支えられて、耳の上の地帯を切り始めると、うなじにやさしく手が触れた。
良子の頬は赤く染まる。
ハサミが前髪にかかるころには、まぶたが自然と閉じあわさって、
(なるように、なれ)
やけぎみの吐息をもらすと、恍惚と陶酔に身をまかせた。
体から、犬の臭いがする――。
しばらく彼女を悩ませ、性格までも内向的に変えつつある、苦悩の正体がこれだった。
いつからなのか、犬の臭いだと気がついたのはなぜなのか、はっきりしないが、もはやそれは問題ではなかった。
たかが臭い――と、他人が聞けば思うかも知れないが、年ごろの娘がかかえる悩みとしては、死活にかかわる。
散髪の接触、というのは至近距離なのだ。
極力、他人との距離をとるクセ――比喩的な意味ではなく――がついてしまった良子にとって「近づきたいが、近づけない」というジレンマは、ついに「犬を飼う」という、ライフスタイルまでも変えるほどの、究極的な葛藤となって顕在化したのだ。
だがそれも、肝心の本人に伝えないのでは、無意味きわまる。
(ひょっとすると、気づかれてないかも……)
ということだ。
やぶへびになるのが、怖い。
ならば、どうすると言うのか――。
(もう、どうにでもなれ……)
理想通りに進まぬ現実に投げやりになると、寝不足ともあいまって睡魔が襲い、抵抗するつもりなどみじんもない良子は、あっさりと眠りの淵に落ちていった。
意識は後退し、
滞留する犬の臭気は、あの二日前の森をたぐりよせた。
刻々と夕闇のせまる樹海を――。
あの時――。
子犬は腕のなかで、小刻みに震え続けていた。
群鳥が飛び去っても、ショックが消えないのだろう。
飼い主も、知らず震えていたが、それでも――。
それでも、視線は一ヶ所に縫いつけられたままだった。
木々を渡る涼風のなか。
平安絵巻から抜け出た、幻影のような巫女。
黒髪をなびくにまかせて、広場をすべる足運び。
夏草に、カラスたちの残した羽根が、黒々と舞い踊っていた。
ふと、赤い袴が腰をかがめ、ついで指先を灌木の下生えに伸ばすと、慎重な手つきで花の茎をつまむ。
中央がこんもりと黄色く、白い花弁が取り巻いている花を、白魚のような手指が摘みとった。
姿勢を戻し、今度は良子に目を据えて、ゆったりと歩む姿から、いつのまにか光は霧散していた。
どこまでも、たおやかな一挙手一投足を――目をそらせば彼女が、はかなく消えてしまうかのように――見つめる
やがておだやかな息づかいが感じられるほど近づくと、巫女は良子の正面に立った。
かすかに高く、こころよい声。
――その犬。
「え……?」
「震えているわ。かわいそうに」
「……はい、あの、急に鳥が……」
「わかっています」
巫女は震える鼻先に、摘みとった花を静かにかざした。
しめった鼻をくんくんさせ、やがてうっとりと忘我の表情を浮かべる。
良子にも、リンゴに似た芳香が強く感じられた。
「
「あ、はい……」
本当だった。
気がつくと良子も、あれほど呼吸の浅くなっていた千代丸でさえも、深くゆっくりと香りを吸いこんでいる。
良子は子犬を片手に抱えたまま手を伸ばすと、花を受けとった。
凶事に汚された心が、深く呼吸するたび清浄に満たされていく。
顔をあげると、巫女はとうに袴をめぐらせて、
「あの、ありがとうございました……!」
「礼を言われる筋では、ありません」
「あれは……あの大群は……」
「それ以上、話さぬように」
良子はその行動とは裏腹な、突き放すような言葉におし黙った。
つややかな口もとに神秘をたたえた巫女は、変転する雲のようにフワリと向きなおると、
「問われれば、ここでは真実を伝えるしかありません。しかしそれでは、」
巫女は広場の中央に鎮座する冷たい岩に、とまどう一瞥をくれた。その一瞬のしぐさだけは、良子とさほど変わらぬ少女のものだ。
和装した女性の年齢を推し量るのは難しい。
「立ち去りなさい。帰りは心配ありません」
「……ここに入っては……いけなかったんでしょうか?」
「そうです」
断定的に。
「ここは神聖なる
判然としない。
腕のなかの犬とともに、きょとんとした顔が並ぶ。
「さあ、早く帰りなさい。まもなく陽が落ちます。そうなれば、」
良子は一歩あとじさった。
真剣な口ぶりがわかるからだ。
さきほどの災禍と考えあわせれば、これが脅し文句でないことは子供でもわかる。
巫女は侵入者の背後に広がる薄闇に、ふっと視線を泳がせた。
物憂げな瞳を閉じて。
自嘲の声音。
「鎮守の森に、
良子はつられて周囲を見渡すと、なるほど手のなかのものと同じ白い花が、ところどころに群生しているのが見てとれた。先ほどまで気がつかなかっただけだ。
「あの、あなたは……」
振り向くと、夕闇が満たす樹林のなか、彼女はすでに姿を消していた。
やっとの思いで帰宅した良子は、待ちかまえていた千鶴にこっぴどく叱られた。
「だから森に近づいちゃいけないと言ったでしょう……!」
「どうして森だって、わかったの?」
「その格好、誰にでもわかる!」
良子の顔には、あちこちに小さな引っかきキズができていた。
着ていた物も無事ではない。
どうやら千代丸が森に入ってしまい、それを探しまわったせいで傷だらけになった――という誤解で納得されたらしい。それならそれで、カラスのことは説明する気にならない良子だった。
帰宅した父は、娘よりも飼い犬を心配し、
「この子に、なにかあったらどうする!」
と、妙な叱られ方をした。
その日は眠れなかった。
次の日――つまり昨日も、うまく寝つけなかった。
良子の自室に置かれた涙滴型のテーブルには、いまも白い花を飾った一輪挿しがある。
巫女は多くを語らなかったが、思い返せば終止苦しげに何かを訴える表情だった。
何を伝えたかったのか――。
怯えきった千代丸の顔――。
あの小さな瞳は、良子を見つめて震えていた。
彼女の腕のなかにあって、なお。
恐怖に身を縮めていたのだ――。
――良子さん。
「良子さん?」
「……はい?」
「コーヒーと日本茶、どっちがいい?」
「どっちでも……いえ、コーヒー、お願いします」
「砂糖いくつですか?」
「ええと、み……二つでいいです」
結城はゴム手袋をはずして「十分くらい、時間おくからね」と、コーヒーサイフォンのある店の奥へ消えた。
うたたねの間に、カラーの作業は終わっていたらしい。
隣りの席には、先ほどまではいなかった、ご近所の奥さんとおぼしき五十がらみの婦人が、アロハの美容師によって施術の最中だった。
すっかり眠りこけていた良子は、またも恥じいったように顔を紅潮させると、まじまじと鏡を見て、せめてよだれを垂らしていないかどうかをチェックした。
良子の髪はカラーリング剤を塗られて、コーティングされたように光っている。
コーヒーを運んできた結城は、
「肩とか首、こってる?」
とたずねた。
見ると隣りの奥さんは、アロハと世間話に興じながら、整骨院さながらに肩や頭をマッサージの最中だった。
「いえ、私はいいです」
きっぱり断ると、コーヒーカップに手を伸ばす。
婦人のほかには客もなく、退屈な待ち時間に、良子はふと忘却の淵に沈みかけていた夢の一端をすくい上げていた。
「結城さん、西区のほうにある、森のこと知ってます?」
「森って神社の……鎮守の森のことかい」
「あ、そうです。そこで……カラスに襲われちゃって……そのときのキズなんです、これ」
「そうなの? 気をつけないとダメだよ、どうしてあんなトコに入ったの?」
「え……?」
良子は違和感を感じて、足もとにモップをかけ始めた結城を見た。
結城の言う「あんなトコ」に、良子の知らない事情を、知っているような手応えがあったからだ。
無言に代わって答えたのは、意外にも隣りの婦人だった。
「あそこは昔からいろんな話があってね……」
「おっ、美代子グーグルですね」
美代子という名前なのか、婦人はカラーリング中にヒマを持てあましたらしく、良子の話に便乗してきた。ゴム手袋をつけて作業中のアロハも、その尻馬に乗ったようだ。
良子は見ず知らずの婦人と話すことに、やや抵抗を覚えたが、結局は好奇心がまさった。
「いろんな、ってどういう……?」
「昔ったってね、私の子供のころだから二十年くらい前だけどね」
「美代子さん、サバ読み過ぎですよ」
「ひとこと多いねえ、ショウくんは」
マヌカンふうの婦人は、もともと入れられていた赤い染料を、髪が伸びたので追加にきた、といった様子だ。
ショウくんと呼ばれた長髪の美容師は、いたずらっぽく笑った。
結城と同じくらいに若く、二十歳そこそこに見える。
あいかわらずモップで床の切り髪を集めてながら裏手へ向かう結城、かの横やりの女性美容師は、カウンターでパソコンの帳簿作業をしていた。
手すき時間の有効活用といったところだが、夕方からは仕事帰りの来客で、また混みあうのだ。
「あそこ入っちゃいけないわ、お嬢さん。私は昔からよく知ってるけど、ヘンなウワサいっぱいあるよ」
「西町って、お祭りのときしか行ったことないです」
「そうね、ずっとあそこね、お祭りは。照峰さんがあったからね」
照峰さん、とは森の北端にある神社のことであろう。
「あの森がね。まあ昔は子供がいなくなったとか、お化けがでるとか、ウワサって言ってもそんな話だけどね。でもお化けは本当らしいよ」
「見た人いるんですか?」
「前にねえ、照峰さんがお父さんの代だったころの、助手の人がいるんだって」
「神社の助手の人が……お化けを見たんですか?」
美代子という名前らしい婦人は、違う違うというように手をヒラヒラと振った。
美容師たちは、おのおの仕事に没頭している。客同士でしゃべってくれれば、こんなにラクなことは無いからだ。
「違うのよ。その人が幽霊なんだって。何年も前に亡くなってるの、その人は。火事のとき」
「神社で火事があったんですか?」
いかにも年配の女性らしく、口達者だが要領を得ない話しぶりに、良子はすぐになじんだ。良子の母と大差ない。
「そうそう……いや違うのよ! 森でね、森のなか、だいぶ焼けたらしいわよ。何年か前よ、最近。といってもあなたは小さいころかもね」
良子は脳内に、不自然に拓けた円形の広場を再生し、なにか納得がいったような顔つきになって、質問を重ねた。
どうやら事情通、といった感じの婦人である。
「お父さんの代……って。今は、誰が神主さんなんですか?」
「それはほら、あの子よ、まだ小さいのにねえ。ああ小さくもないのかしらねえ、もう。お嬢さんと同じくらいの子よ、ちょっとお名前が出てこないわ。ショウくん、知らない?」
いや僕はわかんないですねえ、とカラーリング剤を美代子の頭に塗りたくり、美容師はボンヤリ答えた。
「そう……なんだったかしらね。そう、お嬢さん、耳はいいほうかしらね」
「はあ……? よく聞こえますけど」
「良かったわね。うちの父さんなんて、若いのに聞こえないのか、聞いてないフリなのか」
けたたましい笑いが止むのを、待つこと深呼吸一回ぶん、聞き手がいたことを思いだしたように、婦人は語りを再開し、
「夜中にね、境内のそばを通ると、森の中から琴を鳴らすのが聞こえるんですって」
「琴……って楽器ですか」
「そう、そのことよ! 耳のいい人は聞こえるんだって。で、とっても上手なんだけど、それは火事で亡くなった助手の人が弾いてたのと、まったく同じなんだっていうのよ、ウワサよ」
「へええ、こわいですね」
会話は、そこで打ち切られた。
告げられていた時間がきたのか、裏手から戻った結城は良子のクロスを脱がせると、洗髪コーナーへうながした。美代子は話題への興味をたちまち失ったのか「マッサージって一回だけなのかしら」などとたずねている。
良子は洗髪コーナーのイスに仰向けになると、結城に髪をゆだねた。
シャンプーとトリートメントを終えて鏡のイスに戻った良子を、ドライヤーでセットしていく。
念入りに前髪を整えてから、折りたたみのバックミラーをかざし、後ろ髪を見せるために、あわせ鏡で、
「いかがですか」
「あ、はい、オーケーです」
結城の仕上げに「依存などない」とばかりに答える。
クロスを取り去ると、花柄のワンピースが染めたての髪によく似合った。
「かわいいね、それ」
「どうも」
会計に向かう軽い足どりへ、唐突に美代子が、
「あかるちゃんだわ」
「え……?」
「神社の跡取り。あんまり愛想もない子でね。あかるちゃんよ確か、名前よ。あの子も大変よね」
といった。
ガシャン! 物騒な物音が響いた。
のろのろと、結城が、落としたドライヤーを拾いあげている。
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