第3話 最初の配属店舗
「あなたの最初の店舗は武蔵小杉店だったわよね」
「はい……」
新卒で入社し集合研修が終わったあと、武蔵小杉店に配属された。武蔵小杉店は駅から徒歩5分にある複合施設に入っている。その2階は医療モールになっていてクローバー薬局はその一角にある。内科、耳鼻科、整形外科、眼科の各クリニックから処方箋を応需していた。
「あそこの薬局長は木村君よね」
「はい」
「木村君は世話焼きだから、いろいろやらせてもらえたんじゃないの?」
「地域活動もやらせてもらえたし、勉強会も行かせてもらって、おかげで認定薬剤師にもなる事ができましたし、かかりつけ薬剤師になる条件を満たす事ができました」
「それで、武蔵小杉店には2年半だったかしら?」
「そうです。その後、みなとみらい店に移動になりました」
久美子さんの口調が少し落ち着いた様子に感じたので、伏せていた目を上げて久美子さんの顔を見上げると、怒り顔から眉間にしわを寄せていた。
「そういえば、新卒なのに異動するのは珍しいわね。えっと確か、異動になったのは……」
「美紀の代わりに来ました」
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