第36話 素材集め
今日もいい天気。さて、砦の修繕の前に、まずは迎撃システムを仮構築してしまおう。
その為の材料は……結構必要だね。まずはいくつかの石材、鉱石、核となる魔石用の鉱物。その他あれこれ。
んじゃまずは、どこに行けばそれらが手に入るか、検索先生よろしく。検索結果は地図に投影。
……結構散らばってるね。でも! ブランシュを守る為にはやらなくては!!
まずは外側に使う石材と鉱石の採掘からかな。一番近い場所で……結構離れてるね。
「じゃあ、今日はこの西側の山に行こうか」
「ピイ」
もちろん、ブランシュも連れて行く。まだ小さいから、お留守番なんてさせられないし、何より離れていたくない。心配だもん。
行き先も決まった事だし、ご飯食べて身支度して、いざ出発。もちろん、ほうきで飛んでいくよ。
目指す場所は、デンセットから南西に百キロ近く離れた山。鉱山なんだけど、まだ開発が進んでいない場所みたい。人が入った形跡がまったくないよ。
本来なら鉱山は領主の持ち物で、許可を得た人しか採掘出来ないんだけど、鉱山があるって知らなければ許可のもらいようがない。
という言い訳を心の中でしておいて、いざ採掘へ。
「どの辺りだろう……」
地図の縮尺を変えて、検索先生の指示通りに進んでいく。山道を歩くのは疲れるから、ほうきのままで低空飛行中。
こういう時、ほうきって小回りきいていいよね。足下も心配しないでいいし。馬だと、乗ったまま山に登るのは危険な場合もあるから。
ゆっくりと進むと、あった。地図と重ね合わせると、ちょうど鉱石の採掘場所だ。
地表から少し掘り進んだ場所にあるみたい。どうしようか。ほうきから下りて掘削魔法で掘るか、このまま下りずに魔法で掘るか。
「面倒だから、このままでいこうか」
ちなみに、ブランシュは私の懐で寝ている。まだ赤ちゃんだから、たくさん寝ないといけないからね。
という訳で、ブランシュを起こす訳にもいかないので、ほうきに乗ったままで掘削魔法を使う。……決して面倒からではないよ。
こんな感じで、山のあちこちで石材やら鉱石やらを採掘した。砦からここまで片道約一時間、採掘に要した時間が合計で三時間。ただいまお昼の時間です。
山裾の良さげな平地に下りて、テントを出す。砦でもテント生活だけど、出しっぱなしにはしないで出かける時は収納している。現状、砦にセキュリティシステムは何もないから、盗まれちゃうかもしれないから。
なので、ここでもテントを出してお昼休憩です。動いたので、昼はがっつりお肉を食べる。鶏に似たさっぱりした感じの肉を、数種類の香草で味付けした焼き肉。野菜と一緒にオーブンで焼いてあって、大変おいしいです。
そういえば、ブランシュはまだ生まれたばかりなのに、私と同じものを食べているけど、大丈夫なのか? ……大丈夫らしい。いつものように「ピイ」と鳴いている。
さすが幻獣と言ったところ?
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