ラスボスメーカー 第8話
大学の講義は真面目に受けていた。
今までは真面目じゃなかったのか、というとそうではないが今の自分と比べると真面目じゃなかった、と言えるかもしれない。高校のときも不真面目に受けていたことはないが今と比べると不真面目だとも言えるかもしれない。
とくに講義が終わってから先生に質問にいくということ。これは高校のころはしたこともなかった。大学になってからなにか意識的にしているわけではないが、自然と、あくまで気づいたら質問をするようになっていた。
そんなことをしていると同じ学年の生徒の中で、あいつ変わってるな、みたいな雰囲気で見られるようなことがあった。気にしてはいなかったが。
植村はこの間、周りの生徒が自分のレベルとあっていないことで落ち込んでいた(端的にいうとそういうことだ)。
これは俺にも若干あった。
ただ若干だった。植村ほどではなかった。
不思議だったのは情報系の学科、つまりコンピューターサイエンスを学ぶ学科であるにも関わらずパソコンに詳しくない、ひどいとパソコンはそんなに使えない、スマホで大丈夫だから、という生徒もいた。
うそだろ、というのが正直な感想。
なんでこの学科にきたんだよ、と。
聞きたくはなるが、それは聞かない、ある程度予想はつく。パソコンが詳しければ就職も苦労しないだろう、というそういうことだろう。(そしてそれは多分そんなに間違ってはいない。)
と、俺もそういう状況に若干の落胆がありつつも、何人かはやはり俺と杉本と同じようにすでにプログラミングを独学で学んできている生徒もいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます