Jewels 第21話

後日談。

Jewelsは無事リリースされた。

言語は英語、日本語を用意していた。使い方や遊び方はストアの説明ページに詳細を記載することで対応とした。本当は専用のサイトでも用意するのがいいのだろうが、そこまでは手が回らなかった。

で、どうだったの、という話なんだが、これがさっぱりだったのだ。

アプリをインストールしてくれる人もほとんどいない、という状況だった。

「まあこんなもんかもなー、しゃあない。」

杉本が言っていた。

まあまあ面白いか、なんて心のどこかで思っていたわけだが世の中はそんなに甘くはない。逆にここでなにかの間違いでJewelsがどかーんと流行ってもそれはそれでおかしな話だし、ゲーム作るのって簡単だ、なんて勘違いするわけにもいかない。現に、俺自身自分の技術力のなさは痛感しているわけだから。

とはいえ。

ランサー、Jewelsと作ってきてひとつひとつ自分の中で積み上がっているものもあるのに気づいていた。それらを振り返りつつ大事にしつつまた次に進んでいかないと、そう思っていた。たしかに倦怠期はいつの間にかどっかにいっていた。

植村の言う通り、そんなもんなんだ、と俺も気がついた。

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