ランサー 第4話

夏休み初日。

昼過ぎに杉本がうちにきた。夏休みの間は俺の部屋でゲーム作りをすることにしていた。

「おおー、これが水原ちゃんの部屋かー。」

杉本は部屋に入るなりキョロキョロ辺りを見回していた。

「おい、あんまりいろいろ見んなよ。」

ジロリと杉本を見る。

「ちょいちょい、そんな怒んないでよ。はい、おとなしくしてます。」

部屋の真ん中には折りたたみテーブルを置き、G-engineの入門書とノートPCを用意しておいていた。

「あ、これ俺ももってるよ、この前買ったんだ。今日持ってきた。」

杉本はリュックから本を取り出した。同じ本だった。

「今日はこれ読みながらこの本に載ってる練習用のゲームをつくってみようかな、て思ってたんだ。パソコン俺もおいていい?」

「ああ。じゃあわからないところがあったら聞けよ、俺はゲームの企画考えてるから。」

「オッケー!」

テーブルを囲んであぐらをかきながら二人それぞれ作業をはじめた。

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