第27話

いつもお昼過ぎにあの女性は読み聞かせをしていた。今もやっているはずだ。

優子だけは学校に行かせようと思い、一人で行けると話したら、

「うーん、まだ、心配。」

「もう大丈夫だから、優子はしっかり部活も勉強もして!」

「...わかった。」

流石にお昼から外で徘徊してたら学校に報告されちゃうのでは?と考え、私服に着替える。

玄関で優子と合流し、お母さんに気付かれないように優子と同時にいってきますを言う。


とっくに登った太陽を見ながら

「気をつけるんだよ。」

とおばあちゃんのような言葉を残した優子とお別れした。

「ありがとう優子、また学校で。」


私は自分自身が行くべき道を急いだ。

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