第26話

今日は冬木はいないのか。

机の上には彼女のためにかき集めた進学の資料が並んでいる。

これらは全部、面接や作品での採用がある大学たちだ。

彼女が見れば、学力ではなく志があればなんでもできることをわかってくれるかと思っていた。

自分での可能性を自分で決めないで欲しい。

彼女は彼女自身を信じて欲しい。


教室についても席にはいない。

人としっかり向き合わないと、できない仕事が教師である。

だが、いつも離れていく生徒と、回らない思考がついてくる。

いつも重要なことを考えようとすると、考えがうまくいかない。


はあ、彼女の心がわかる奴はいないか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る