第21話
さあ、忘れずに絵本を持って。
いつもの時間よりもっと早くから出かけると景色も変わってくるな。朝練してる時よりは遅いか。
前の家の犬は朝ごはんがまだみたいであくびをしながらその時を待っている。
「よしっ!いってきます!」
今日は遠回りして、朝一でふゆみんに会いに行く。
絵本は重たいから学校持ってくと大変でしょ。
いつもの道と反対方向に歩く。いっても5分くらいだ。よく遊んだ道を通り抜け、ふゆみんの家が見えてきた。
目の前に立つと、少し緊張するな。
一息ついて、インターホンを押す。
「はーい!」
「あ、あの、おはようございます。ふゆみんを、あ、みらいさんを迎えにきました。優子です。」
「あら、優子ちゃん。お久しぶりね。今開けるね。」
がちゃんとインターホンの切る音がして、ドアが開く音がし、声の主が出てきた。
「おはよう、今みらいが準備してるみたいだけど、時間かかるかもしれないわ。調子が悪そうだったから。ぜひ上がって。」
「わかりました。ありがとうございます。」
玄関に上がると以前と変わらない下駄箱や写真立てがあった。相変わらずふゆみんの親は旅行が好きなようだ。変なフィギュアが増えている。
ドアが開く音がしたと思い目を向けると部屋着のふゆみんと目があった。
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