第20話

翌日の早朝、じんじんする頭とともに起床した。

泣いている間に寝てしまったようだ。少し体を起こすが、力が入らずまたベッドに体を委ねてしまう。

「きつ...。」

また目頭が熱くなり涙が出そうになるが、グッと堪える。

まずは私の匂いがする服を着替えなきゃ。這いつくばってようやく自分の力で立ってみる。シャワー浴びたい。とりあえずやるか。それから学校行くか決めよう。

親には調子悪いとしか言ってない。風邪かもねとか言いつつごまかしが効かなくなってくるのが怖い。

ようやくたどり着いた浴室で、考えを巡らす。

「はー...。」

シャワーの蛇口をひねり、頭からお湯を浴びる。

小さなため息しか出すことのできない頭の中はこれからの大きな不安の文字で埋め尽くされている。

将来はどうなるのか。自分はどうしたいのか。これからどうすればいいのか。


何もしたくない。

頭は思考を拒否し、現実しか見られなくなっていた。

考えられなくなったときは考えなくてもいいように他のことをしないと。

学校行くか、遅刻なんてどうでもいいわ。

落ちるとこまで落ちてやる。

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