第7話
あぁ、なぜだ。この完璧な僕に煩わしい感情が生まれてしまうとは。どう考えても簡単な小テストを前に考え込んでしまう。これが周辺が浮かれたり、あざわらったり、恥じらったりする恋なのか。
「まさかこの僕が...。」一目惚れをするなんて。
恥じらいと好意の否認と容認が混ざり合う。
そんなことを考えると教師の声がかかり、あっけなく容易だったはずのテストが終わる。
回収している生徒が自分の回答を見て、少し驚いていた。無理もないはずだ。いつもの僕なら回答は必ず埋まっている。今回は白の目立つ紙になった。
最後の授業が終わり、いつも通りストレートに帰路につく。だが心は大惨事だ。
この感情に踏ん切りをつけるにはただ一つ。
「伝えるしかない。」
帰り道に向けて呟くと自分の中心に火がついた。
経験のない僕だが、自信しかない。僕が負けるわけないからだ。
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