第5話 ベッドへ

 猫を引き取って一ヶ月、猫が風邪を引いていたり、寄生虫が出たり、耳に虫がいたりと健康とは言えない状態だった。そのため、その間の夜はケージで過ごさせていた。ようやく病院通いも終わり、夜もケージには入れないことにした。

 猫はどこで寝るだろう。今まで寝ていたケージだろうか。それとも猫用ベッドだろうか。本当はわたしのベッドへ来てほしい。一緒に寝ることが夢なのだ。しかし猫の気持ちを尊重しよう。どこで寝ようともウチの可愛い子に変わりはない。

 そして夜になった。わたしは電気を消す。


「おやすみ」


 猫に声をかけ、わたしはベッドへと向かう。そして横になる。すると、猫がわたしのベッドへやってきた!一所懸命ベッドをよじ登ると、わたしにピッタリとくっついて寝始めた。

 夢が叶った!あぁ、なんて可愛いのだろう。猫を潰さないよう、少し緊張して眠る。これから毎日幸せだ!

 そう思ったのは一歳位までだった。今ではベッドの奪いあいが続いている。

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