依頼#8対決(前編)



レンと執事は、石田がいる岸谷邸へ向かった。岸谷邸の門にはレンが来ることが分かっていたかの様に執事が待機していた。『レン・ザード・レックス様ですね。石田様より伺っております。どうぞこちへ』と若い執事が案内する。レンは、執事に車で待機するように言うと一人で執事の後を追った。執事は、レンを客間に案内すると『石田様をお呼びして参ります。しばらくここでお待ちください。』と執事は、頭を下げ静かに部屋を出て行った。

それから数分後、ドアがゆっくり開き石田とさっきの執事が入って来た。『これは、レックス様、お待たせして申し訳ございません。社長の方は、どうしても抜け出せない会議が有りまして、今回も私がお伺いします。』と石田が笑顔で言った。『そうですか、どうしてもお嬢さんのお父上と話したい事があったのですが、では伝言お願いできますか?』『何でしょう?』石田がメモ帳を取りだしながら言った。

『『身近にお嬢様と貴方を狙う者がいるかも知れません。御用心してくださいと』』レンの顔からは既に笑顔が消えており殺気の満ちた顔で石田を見ていた。

石田は、一瞬鋭い目付きでレンを睨んだが、直ぐ笑顔に戻り『分かりました。そうお伝えしときます。』とつくり笑いを浮かべながら言った。『じゃおじさん僕帰るから』と笑顔でレンは、客間室を後にした。

石田は、近くにいた執事に合図すると執事が無線でどこかに連絡した。

レンは、懷からリボルバーを取りだし、駆け足で玄関に向かった。後ろから数人の足音がレンを追って来る。外に待機させていた車に乗ると『出して!』とレンの一言で猛スピードで車が走り出した。レンは車内で残弾を確認してるとフロントガラスに銃弾が命中した。『レン様、お怪我は?』と執事が猛スピードで車を操作しながら言った。『大丈夫だよ、おでこを少し打っただけ、そのままスピード出しててね。』と言うとレンは、背中からショトガンを取りだし『ちょっとむかついたから、反撃するね♪』と慣れた手つきでショトガンの弾をリロードしたのち、窓を開け上半身をだし、後ろから追いかけて来る車に発射した。数時間カーチェイスしていると後ろからから攻撃してくる殺し屋の銃弾がレンが乗る車の後輪を撃ち抜いた。『レン様、これ以上は、横転してしまいます。』と執事が言った。『えっそうなの?じゃどこかの広場で止まってよそこで片付けるから。』とレンは、ショトガンの弾を込めながら言った。『分かりました。』と執事は、返事すると近くの広場に入った。レンと執事は、車を盾にして隠れると、数台の車が入って来た。

石田や殺し屋達が車から降りて『さぁ観念して死んでくさいよ。最強の殺し屋さん』と笑いながら石田が言った。

『やっぱりおじさんが茉音のお父上を殺ったんだ。』とレンが車に身を隠しながら言った。

『えぇ殺りましたよ。今から貴方とそしてお嬢様を殺りますがね!私の部下がお嬢様連れて来ましたよ。』と言いながら車のドアを開けると男が一人死んでいた。石田は、焦っていると向こうから走って来た石田の部下が『ボス、お嬢様達が仲間を一人倒し向こうの廃墟へ殺し屋の女と一緒に逃げました。』と息を荒らげながら言った。石田は、男の死体からハンドガンを取ると『お前達は、部下を集め奴を殺れ、お前達は、私とお嬢様を狩ります。』と殺し屋達に指示した。石田は、数人の殺し屋達を連れて茉音とアイリが逃げた廃墟へ向かった。

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