依頼#7エリナ行動開始



次の朝、レンと茉音は朝早くから学園に向かった。

アイリが昨日のうちに必要な道具や家具など、全て部室に運んでくれていた。茉音は、レンに指示しながら飾り付けなどをしていると、早くもカフェ部のドアが叩かれた。茉音は、元気よく返事をするとドアがゆっくり開き、木ノ下がおどおどした様子で入って来た。『岸谷さん、はかどってますか?』『えぇレン君が居ますし大丈夫です。』と茉音がカウンターを拭きながら言った。すると木ノ下がレンを探し目が会うとうっとりした。レンは、木ノ下のうっとりが面白くわざと『あっ、唯先生おはようございます。』と笑顔で言うと。木ノ下が嬉しさで跳び跳ねていた。

部室の準備がほぼ終わった頃チャイムがなった。『あっ』木ノ下は何か思い出したかの様に急いで部室を出ていく、レン達も急いで部室を後にする、レン達が教室に入ると『にぃ!』とエリナが飛び付いて来た。『エリナ、何故?』レンが驚いた顔で言った。『にぃが奴らに(女子達)狩(取)られないように、エリナが守ってあげる!』とエリナが笑顔で言った。『そっか♪ありがとう、エリナ♪』とレンは、エリナの頭を優しくさ撫でた。周りからはエリナとレンが並ぶと可愛い人形のようだと騒がれていた。

クラスの生徒に紹介もおわり授業が始まった。そして放課後、茉音はレンと共に部室に向かった。部室に入るとレンが昨日話していた執事が待っていた。執事は、レンと二人きりになり報告を始める。『社長の件ですが父親は、既にお亡くなりになられております。又、茉音様を狙う者が石田と言うことも分かりました。』『じゃ全ての黒幕は、あの秘書のオジさんなんだ。こっちが気ずいてない振りをして、少し泳がしてみようよ。いずれ大きな戦いになるかもね。だから少し仲間を集めといてよ。アウロにも声かけておいてよ。』レンが怒りに満ちた顔をしながら言った。執事は無言で頷くと茉音とレンに深く頭を下げ去って行った。

入れ違いにエリナが入って来た。『にぃ、エリナもこの部に入る!それと外にこの子達が並んでた。』とエリナの後ろから数人の女子生徒や男子生徒が『カフェやってますか?』とおそるおそる訪ねてきた。レンは、エリナの顔を見て一息付くとエリナと一緒に『へい♪らしゃい』と声揃えて言った。それを聞いた茉音が『それ、違うよ、いらしゃいませって言うんだよ。どこで覚えたのその言葉』と茉音が笑顔で言った。するとレンが『日本の美味しい寿司屋って本だよ』とレンが一冊の本を見せながら言った。それを見た茉音が笑い出した『それは寿司屋のほんでここはカフェ♪全然ジャンルが違うじゃない♪』と笑いこけていた。それを見たエリナが『ボクのレンを馬鹿にするな』と小声で言いながら腰のポーチからナイフを取りだし投げようと構えた、するとレンが優しくエリナの手を掴む。首を横に振りながら『護衛対象を殺しちゃだめだ、でもエリナのその気持ち凄く嬉しかったよ♪』とレンが笑顔で言った。エリナは頬を赤らめながら頷くとナイフをポーチに仕舞った。

『そっか知らなかったよ。じゃどうすればいいの?』レンが茉音に笑顔で聞いた。すると茉音は、優しく教えた。エリナも茉音の指示に従いながら店に来た生徒の対応した。カフェ部もそろそろ落ち着いた頃、レンはアイリに電話し学園に来てもらい、茉音とエリナを預けた。そしてレンは、執事と共に石田に会いに行った。

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