第19話
「…………何の話ですか?」
しばらくして、リザベルの書こと人間体の
その顔には先程まで浮かべていた笑顔とは異なる何処か寂しげな微笑みだった。
「いやね。さっき妹から聞いたんだけど……。あなたの過去についての事とか。それと、王宮や聖騎士達の目的とか……」
私が核心に迫った言葉を言い放つと、リザベルの表情が徐々に曇っていき、そして―――――
「……そう……です、か……」
何処か悲しげな瞳で私を一瞥すると人間体から魔導書の姿に戻り、突如として姿を消した。
「ちょ、ちょっと――――!」
突然の事で正直戸惑ったが、まあ、あの子の事だからそのうち戻って来るだろうと思い、とりあえずテレビの電源を入れてしばらくニュースなりバラエティなり鑑賞して待つ事にした。
だが、数時間経ってもあの子は帰って来ず、代わりに妹からリザベルの書が王宮の地下に戻ってきたという知らせだった。
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