第8話

 ドラゴンを私が倒してから数週間が経ったある日。


 私は何気なくテレビの電源を入れた瞬間、頭を抱えた。


 何故なら、例のドラゴンを倒した時の映像を切り取った私の顔写真がより鮮明せんめいになって、テレビ一面に映されている上に、『政府はこの少女を“雪姫”と呼称こしょう!』と表示されていたからだ。


「いやぁ~……有名になると大変になるものですなあ~……って、ごふっ!!?」


 背後から元凶でもあるリザベルが話し掛けて来る。

 とりあえず、ニヤニヤと意地の悪い顔(魔導書の状態なので表情は見えないが)をしているであろうリザベルに一発重い一撃を打ち込んだ。


 そんな事をしている内にニュースの内容は進み。

 『国王は調査隊を結成し、この少女の捜索を開始』の文字が――――――


 何だか、どんどん厄介な事になっていくなぁ……。


 この時はまだ、自分がどれ程の状況に巻き込まれているのか知る由も無かった。


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