5話

「は?Cクラスがうちと戦争?」

翌日の学校、ちょうど昼休みが終わるくらいのときに霧島さんがそんなことを言い出した。

「……そう。明日の朝から。」

クラスの皆の顔も一様に驚きと疑問に染まる。

なんでいきなりAクラスに仕掛けてくるのだろう?彼我戦力の差はかなり開いている。普通にやればこちらが絶対的に有利だ。

「Cクラスはなんで攻めてくるんだい?」

そんな皆の疑問を代弁した台詞を言ったのは学年次席の久保だった。

「……向こうは”木下に屈辱的なことを言われた”と言っていた」

「はぁ?ふざけないでよ代表!私はそんなのいってないわよ!」

木下さんが完全否定していることを見ると向こうの勘違いかなにかだろうか?確かに木下さんは少し気が強い所はあるけど、Cクラス相手にいきなり喧嘩腰になったりはしないだろう。

「……とにかく作戦を練る」

こうして少しギクシャクしながらもAクラス初の試召戦争の作戦会議が始まった。



「といっても、こっちは守りに徹すればいいのでは?」

久保が真っ先に意見を言う。

まぁ普通はそうだよな。

何せ勝ったところでこっちにはまるで利点がない。ならCクラスが諦めるまで補給しながら守ってればいい、と言う考えだろう。

「……それは良くない」

霧島さんがすぐに否定する。

「……優子の誤解を早く解かないといけない」

「代表……」

「……だから優子がCクラス代表を倒してきて」

「えっ!?」

霧島さんらしい意見だった。

つまり、速攻で倒してその場で話し合って来いって事だろう。

「……戦後交渉も優子に任せる」

「代表!!ちょっと待ってよ!!」

…さすがに少し木下さんがかわいそうだ。

「つまり、木下さんを中心とした少数打撃隊を組むって事かな?」

俺も少し口を出す。

霧島さんが、コクリと頷く。

「人選は?」

「優子と愛子、あと宮下の三人」

え?俺もっすか?

「……久保は防衛について欲しいし、優子との仲も悪くないから」

「…本音は?」

「……前言ってたシステムが気になるから」

ですよねぇ~~

周りが??を浮かべているがこの際無視。



この後、戦力差があるからか、そこまで意見が出るわけでもなくこの作戦が本決まりしてしまった。


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ミリオタな男子のAクラスでの日常 @ss109nato

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