028_毎晩飽きるまでいい女を抱きまくってやったさ
いま目の前には俺の奴隷である男が5人に女が3人がいる。
しっかりと遊ばせただけあって、誰もが肌の色艶も良い感じだ。
何処かの3人娘と違って痩せこけていたり……あれは病気じゃなくて飢えていたのか?
流石に飢えは『回復』魔法じゃ治らないって、謎が解けたな。
しかし何で飢えていたんだ。
宿代を払って自分たちの食べる分がなかったのか?
と言うか、それくらい自己申告してくれよな。
まぁいい、死んでなければなんとでもなるし、今はこっちが問題だ。
「バルド、十分遊んだだろ。
そろそろ仕事の時間だ」
「これが最後だと思って、毎晩飽きるまでいい女を抱きまくってやったさ」
くくくっ。
昔の俺なら嫉妬に狂って殺していたかもしれないが、今の俺は賢者だ。
広い心を持って許す。
「出来ればそこの3人にもお相手願いたいところなんだが」
「ふざけないで、あんたに興味ないわ」
「つれないねぇ、今日にでも死ぬかもしれないんだ、やっとこうぜ」
俺がダメ出しする前に、ちっぱい魔術師のお断りが出た。
相変わらずフードで顔は良く見えないが、微かに見える口と顎のラインは中々エロティカな雰囲気だ。
やっぱりロリとは違うのだよロリとは。
いつでも命令出来ると思うと、そのきつめの口調も中々どうして良いものに聞こえてくる。
いつかその口でごにょごにょしてくれるとありがたい。
だが今はまだ俺の経験値は低い。
余りに拙いと小馬鹿にされる可能性があるからな。
それはそれで「ありがとうございます」というのが紳士というものだが、絶対に2人だけの秘密でなければならない。
まかり間違って他の奴隷に広まろうものなら――それどころか外に漏れようものなら、全員を殺す必要があるだろう。
まぁ、楽しみは取っておくことにしよう。
「それで今度は俺たちに何をさせようっていうんだ。
出来れば3層とかは勘弁して欲しいんだが」
「次は簡単だ。
俺の町から南に向かう街道沿いに出没する盗賊退治だ」
ここに来る前、南からの流通が滞ると商業ギルドのカロッソから陳情があった。
俺が始末すれば早いが、どうせ次々出てくるんだ、そこまで構っていられない。
盗賊はどうやら南の領から流れ込んでくるらしく、所謂いたちごっこというやつだな。
傭兵ギルドに依頼して討伐が行われたらしいが、思ったよりも手強く、なかなか仕事が進まないらしい。
ここはバルドたちに、魔物相手に生き延びた腕前を発揮して貰うとしよう。
「なんかまっとうな仕事だな」
「安心しろ、その内に好きなだけ暴れさせてやる」
「いや、暴れるのが好きって訳じゃないんだが……」
「取り敢えず装備はこれを使え」
俺は『時空鞄』から『生成』魔法の練習がてらに作った装備品を周囲にばらまく。
知識があって技がある。
それでも経験がないとやっぱり上手く出来ないとわかった。
魔法を唱えるだけならそれほど難しくもないが、何かを作り込むとなるとちょっとしたコツのようなものが必要だ。
おかげで似たような武器がいっぱい出来たが、統一された装備はそれだけで相手を威圧する効果があるので、結果オーライと言えよう。
「こいつはすげぇ……業物じゃないか」
「ちょっと、何よこの馬鹿げた魔力蓄積率と魔力伝導率は……」
バルドもちっぱい魔術師もその他大勢も、中々満足そうだ。
素材自体は普通の鉄とクロムだが、魔法と現代知識を合わせて作った為にどちらの世界のステンレスよりも強度が出ていた。
なにせ分子配列まで均等化して結合力を高めているからな。
そんな事が出来るのも魔法のおかげで、ロリィ様々と言ったところか。
武器には本来の性能である切れ味や丈夫さと言った性能以外に、魔力適性がある。
魔力適正とは、魔力蓄積率と魔力伝導率の2つを示す。
ちっぱい魔術師が言った魔力蓄積率とは武器の大きさに対する魔力保有量で、仮に本人の魔力が無くなっても、武器の魔力を用いて魔法を使う事が出来る。
また、武器自体に魔法陣を刻印し、魔法効果を発動させることも可能だ。
所謂魔剣という奴だな。
変わって魔力伝導率とは、武器に魔力を充填する際の効率になる。
一言で言えば100の魔力を使って50の魔力が充填できれば50パーセントの伝導率となる。
当然高い方がロスなく魔力を利用できる。
ただ、充填だけでなく武器から魔力を引き出す時にもかかわってくるので、前例で言えば引き出す時には25の魔力になってしまう為、魔力保有量以上に重要視されていた。
この時、失われた魔力が何になっているか。
熱になっている訳ではないので、この辺を突き詰めると面白いことが分かるかもしれない。
ただ、この世界でもエネルギー保存の法則がまかり通るとは限らないが。
ちなみに今回渡した武器は熟練魔術師ほどの魔力保有量で、魔力伝導率は80パーセントと言ったとこか。
仮に値段を付けるなら金貨100枚、平均的な平民の過程がで5年は暮らしていける金額だ。
これを売って資金を作れば色々と煩わしいことは減ると思うが、将来の敵に渡る事を考えれば、量産品的なレベルで売るのは辞めた方が良いだろう。
こちらが力を付ける前に、敵に力が付いては本末転倒だ。
それに、
困るとしたら借金を肩代わりしているカロッソと、俺の資産を管理しているフーガくらいだ。
まぁ、いつか一品物で素晴らしいのが出来たら、国が傾くほどの金額で売ってみるのも面白いかも知れない。
『魔力炉』は文化的な生活をする為に俺が欲しかったから用意したけど、町を発展させる為の資金なら、町人が稼ぐのが筋だろう。
その為の手伝いくらいはしてやるが、俺がいなくなっても自立できないようでは困る。
「習作だが、今の装備よりはマシだろ」
「こんな上等なもんがあるなら、ダンジョンに放り込む前にくれよ!」
「あの後に練習したのさ。
一応褒美のつもりだ」
「練習って、あなたねぇ……
普通に生涯を掛けても出来る様になるレベルの魔法技術じゃないわよ」
「俺は天才だからな」
正確には『魔力の理』のおかげなので、俺が凄いわけではないが。
「それで、盗賊退治だって言うんだ、そいつらが集めたお宝はどうすればいい?」
「それが褒美だ、好きに使え」
「女もか?」
「あぁ、好きにしていい。
その代わりその3人には手を出すなよ、いずれは俺の相手をしてもらう」
ちっぱい魔術師を筆頭に、3人は身を守るような仕草を見せるが、隷属魔法の支配下にある限り確定した未来なのだ、諦めるが良い。
それに、こんな身近なところで、知った顔の奴らが夜には喘ぎ声を上げているとか、想像するだけで俺の精神が持たない。
世の中のリア充どもは良く平気なものだ。
やはりこれは経験値の差か。
であれば早いところ経験を積み重ねる必要がある。
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