第三話 かんざし

 文久ぶんきゅう二年十月(※1862年11月ごろ)のある夕刻、私は横浜の本町通りでヴラドの日本見物に付き合わされていた。

 異人の一人歩きは危険だと何度も言っているのに私の忠告を聞こうともしないから、こちらの気の休まる暇がない。


「日本の品物は見ていて飽きないものが多いですね。着物ひとつとっても良くできています」

「ブラド、見ているのもいいが早く歩いてくれ。もうすぐ暗くなるから屋敷に戻るなり港崎みよさきに入るなりしないと攘夷浪士に襲われるぞ」

「あ、あそこのお店もおもしろそうですよ」

「人の話を聞けーーーっ!」

 またふらふらと別の店に吸い寄せられるヴラドをあわてて追いかける。まったくこいつの勝手気ままさはとんでもなさ過ぎる。許されるなら縄でつないでおきたいくらいだ。

 ヴラドが足を止めたのは飾り職人が出しているこじんまりとした店だった。私が追いついたとき、彼女は熱心に陳列された商品を眺めていた。

「ハア、ハア……。お前、本当に自分の危険性がわかってないな……」

「この細工も実に手が込んでいる……。手先の器用さでは世界でも一、二をあらそうのではないでしょうか」

「だから人の話を……いや、もういい」

 ヴラドが見ている細工物さいくものは確かによくできていた。横浜はできたばかりの新しい町と聞いていたが、もうこれだけの腕を持つ職人がやってくるのだろうか。それか、江戸の大店おおだなが異人の反応を見て商売になるかはかるために、店の腕のいいのをひとまず送り込んでいるのかもしれない。

 熱心に品物を眺めていたヴラドが、急にひょいと顔を上げて私を見つめてきた。

「なんだ?」

「ここの品物にくらべて、サツキの髪飾りは素っ気ないですね。一番華やかなのが私のあげたリボンってどういうことですか。それにその頭に挿している、カンザシ、といいましたか? いくら何でも地味すぎます」

「ああ、私はべつにこれでいいんだよ」

 後ろ髪に手をやりながらぶすっとして答える。私が挿しているのは鉄製の、飾り気のない玉簪たまかんざしだ。べつに洒落っけが目的ではないのでこれでいいと思っている。

 すると、なぜだかヴラドがため息をついた。ちょっと大げさなくらい盛大に。

「サツキ、私が買ってあげますから今すぐ別のを挿しなさい。あなたはもう少し自分の身なりに気を使うべきです」

「いらんと言っているだろう。しつこいぞお前も」

「でないとここから動きませんよ。ええ一歩もです」

「なっ、バカバカ! もうすぐ夜になるんだぞ、本当に急がないと危険なんだ」

「べつにかまいませんよ。それにサツキが受け取ってくれればすぐにでも動きます。あなたにも損は何もないでしょう」

「損とかの問題じゃない。ブラドお前なあ、あんまりわがままを言うなら無理矢理にでも引きずっていくぞ」

「ほう、どうぞやってみてください。本当にできるのなら」

「むぐっ……」

 さ、どうぞ、とヴラドはすまして笑っている。

 そんなに私を困らせて楽しいんだろうか、この異人は。

 顔を上げて西の空をみた。赤い陽は海面に達し夕闇はもうすぐそこだ。ここで強情の張り合いをしていてもしかたがない。

「わかった。わかった。だが、なるべく安物を一本だけだぞ。異人からものを送られたとなると奉行所がうるさいんだ」

「店主さん、この店で一番高い良い品をください」

「おおいっ!」

 さいわいその店は普通の町人相手に商っているらしく、目の玉の飛び出るような高い品は置いてなかった。一律三百文の品の中から、最後はヴラドが選んで一本を買っていた。

「はいサツキ、どうぞ」

「言っておくが今回限りだからな。二度はないぞ」

「はいはい、いいから早く取り替えてください」

 挿していた玉簪を抜いて、美しい銀細工のついた花簪はなかんざしに付け替える。いつも挿しているものとはまったく違うため、頭の後ろにちょっと重みを感じる。

「ん、と、これでいいか?」

「とても似合っています。さすが私の見立てですね」

 喜色満面という顔でヴラドがうなずいている。自分では見えないので、ヴラドの見立てがどれほどのものなのかはわからない。

「お前手鏡とか持ってないか? どうなっているのか見てみたい」

「すみませんね。私、鏡は持ち歩いていないんです」

「む? そうなのか、意外だな。てっきり四六時中自分の身なりを確認しないといられないたぐいかと思った」

「最近サツキも言葉に遠慮がなくなってきましたね……。まあ、私が誰よりも美しいのは鏡など見なくてもわかっていますから」

「ああわかったわかった」

 胸を張って言うヴラドにあきれながら返す。よくまあそんな自分に自信がもてるものだ。

 全くの誇大妄想とも言えないあたりがすごい。

「それよりサツキは持っていないんですか? 手鏡」

「私があんなもの持ち歩くわけ無いだろ」

「それは女性としてどうなんですかね」

「お前が言うなお前が」

 と、こんな言い合いをしている場合ではなかった。ヴラドの願いは叶えてやったのだから、早く移動しないと。

「買うものは買ったのだし、長居は無用だ。早く行くぞ」

「あ! なんだか急にあそこの小間物屋でも立ち止まりたくなってきました」

「二度はないと言っただろう。ほら行くぞ!」

 私はまたもどこかへ立ち寄ろうとするヴラドをせき立てた。

 

 

「む?」

 鼻先に違和感を覚えて、私は歩みを止めた。港崎みよさきまでもう二、三町と言うところだった。

 このあたりは横浜の中でも特に新しくできたばかりの町屋で、まだ建てている途中の家も混在している。昼間なら威勢の良い金槌の音やかんなで木を削る音が絶えない場所だが、もう刻限が遅いので職人は一人も見あたらない。

 とうに陽は没し残光が当たりをわずかに照らすだけになっていたから、真新しい柱だけの家や建具がそこらにうっちゃられて暗闇に沈んでいる姿はもの寂しさを感じさせた。

 そのかわりに私たちの歩く町屋の通りだけは人も多くにぎやかだった。大半はこれから港崎に向かうだろう男で、酔客すいきゃくも何人か加わっている。遠くに見える遊郭には一つ、また一つと行灯に火がともされ明かりを増やし始めていた。

「どうしたんです、サツキ」

 隣を歩いていたヴラドもまた歩みを止める。答えようとしたとき、漂ってきた風から疑いが確信に変わった。

 大気に火薬のにおいが混じってる。


「伏せろっ!」


 言うと同時にヴラドを地面へ押し倒した。その上に覆いかぶさりながら私もできうるかぎり身体を低くする。

 直後、火薬の爆発する音とともに何かが頭上をかすめた。一拍おいて悲鳴が上がる。人々が慌てふためいて身を伏せたり逃げ出したりした。

 身体の下でヴラドを守りながら首だけ上げて周囲を見渡す。私から見て右奥五十間ごじっけんほど、造りかけの二階屋から殺気を感じる。潜んでいるだろう射手はまだ次の装填はすませてないはずだった。

 撃ったらすぐに移動すればいいものを、と考えながらすぐに得物を投擲した。薄暗いがこの距離なら外す気遣いはない。数瞬後、悲鳴こそ上がらなかったものの敵に当たった気配を感じる。やがて、二階屋から何者かが飛び出してくるのが見えた。

 ぎりっと奥歯をかみしめる。本当はすぐにでも敵を追いかけたがったが、いまはヴラドがいる。ほかに仲間がいるかも知れないし、周囲も混乱したままだ。動くわけにはいかない。

 まだ動くなよ、と下のヴラドにささやきながらあたりの気配を探り続けた。

 やがて銃の射手は黄昏にまぎれてどこかへと去っていった。周囲にほかの殺気もない。銃声も一発だったためか、おそれて散った人々も再び通りにもどってきた。

「もういいぞ。大丈夫だ」

 そう言って私は体を起こした。

 ヴラドに手を差し出すと、礼を言ってしっかりと握り返してくる。

「ありがとう、助かりました」

 もっと混乱してるかと思ったが、意外にヴラドは落ち着いていた。服に付いた砂埃を手ではらいながら言う。

「やれやれ、ひどい目にあいましたね」

「急に押し倒してすまなかったな」

「いえいえ、助けてくれてありがとうございます。サツキがいなかったらどうなっていたか……それにしてもなぜ狙撃されると気づいたのです?」

「においだよ。風に乗って火薬のにおいがしたからな」

「……いや、そんなさらりと言われても困るのですが。銃の射程で火薬のにおいがわかるのですか?」

周囲二百間にひゃっけんくらいならなんとかな」

 ヴラドが驚いたようにまゆを上げた。それから笑みを浮かべる。

「あなたが私の護衛で良かったです。この国の役人はどうやらきちんと選んでくれたようですね」

「なんだいままで信頼してなかったのか」

「剣の腕が立つと言ってもどの程度のものか正直よくわかりませんでしたからね」

「あまり頼られても困るが、ま、たいていの相手なら守ってやれるから安心していいぞ」

「ありがとう。期待してますよ」

 ヴラドがめずらしく邪気のない笑顔を浮かべるので驚いた。普段からこういう顔をしていればもうちょっと守ってやろうという気になるのに、もったいない。そう思いながら見ていると、急にヴラドが不思議そうに首をかしげる。

「ところでサツキ、頭のカンザシはどうしました?」

「む?」

 言われて頭の後ろに手をやると、たしかに先ほどまで挿していたかんざしが無い。

 どこかにやった覚えはないのだが……。


「あ」


 そうだ、さっき、敵の射手を、反撃するために、髪から、引き抜いて。

 そのまま、敵に向かって、投げて、


「あ~~~~~~~~~!!!」









「すまん! ほんっとうにすまん!」


 港崎遊郭みよさきゆうかくにある高い見世みせの座敷で私は平謝りに謝っていた。ヴラドはふだんと変わらない微苦笑を浮かべている。

「ですからもう気にしてないですよ。命を助けてもらったのに、文句があるはず無いでしょう」

「いや、今回のことはどう考えても私が悪い。つい、いつもの癖でとっさに投げてしまったんだ」

 ヴラドからもらった花簪はなかんざしを、あろうことか敵の射手をしとめるのに投げてしまったとは不覚にもほどがあった。むろん今更あの簪を取り戻すことなどできないし、仮に取り戻せてもヴラドだって人を刺したものをいつまでも持ってもらいたくはないだろう。私だって嫌だ。

 そんなわけで、ヴラドにはいくら謝っても謝り足りないのだった。襲われた場所からこの店に来て落ち着くまで私はずっと謝りたおしていた。

 ヴラドが不思議そうな顔で私に訊ねてくる。

「でも少し意外ですね。サツキはあまり喜んでいる風には見えませんでしたが、そんなにあのカンザシが惜しかったのですか」

「それとこれとは別の話だ。人から贈られたものを、こともあろうに武器に使って失くしてしまうなんて……ほんっっとうにすまん!」

「気にしなくていいと言っているのに……。まあずいぶんと真面目なことで」

 あきれつつもどこかおもしろがっているようにヴラドは言う。あつらえられた膳の上から徳利とっくりを手に取り、中から葡萄酒を猪口に注いだ。

 横浜は開港してから日が浅く、店によっては異国の文化をよくわからないままこうして出す店も多かった。ここではないが、聞いた話では葡萄酒やビイルと言う麦からつくる酒を燗酒のように温めて出してしまい異人から怒られた店もあるらしい。ヴラドはこう言うことはあまり気にしないたちらしく、日本の酒のようにぐいぐい飲んでいる。

 杯を干してから、ヴラドは楽しげに笑った。

「では、どうでしょう。サツキがそんなに申し訳ないと思っているのなら、代わりに何か私のお願いを聞いてください」

「む」

 すこし戸惑った。いつもなら一にも二もなくうなずくところだが、相手がヴラドだ。ここで承知すると何をされるかわかったものではない。

 だが、正直それだけのことをしてしまったとも思う。償えるだけの償いはしたいが……。

 悩んでいると、ヴラドがあきれたようにため息をついた。

「おやできませんか……。やはりサツキの謝罪はその程度だったようですね」

「いや、違う、違うぞ!」

「では、お願いを聞いてくれますか?」

「む……、うむ、わかった」

 うなずくとヴラドが念を押してくる。

「本当ですね? どんな願いでもですよ」

「わ、わかった、どんな願いでも、きく」

「一度だけですか?」

「む?」

「一度だけで、サツキの謝意は全部表せるのですか?」

「……わかった、では、何でも、二つ……」

「たった二つですか?」

「ああもうわかった! 三つだ! 三つ聞いてやる。だがそこまでだぞ!」

 ヴラドが満面の笑みを浮かべ両手を打ち鳴らした。二つの目は期待に輝いている。

「約束ですよ! さてさて何をしてもらいましょうか。ああ、いくらでも、百万通りでも思いつきますね」

 嬉々として思考を巡らしているヴラドに、私はいちおう念のため注意した。

「……言っておくが、淫らな願いは無しだぞ」

「え?」

 急転直下、ヴラドがこの世の終わりでも見たような顔になる。

「それでは頼むことがなくなってしまいます」

「全部いやらしいことだったのか!?」

 まさかとは思ったが言っておいて良かった。いったいなにを『お願い』するつもりだったんだこいつは。

 不満たっぷりにヴラドが言う。

「なんでも聞いてくれると言ったじゃないですか」

「いやらしいことは論外だ。簪のことは申し訳ないと思っているが、それとこれとは別の話だ。絶対やらんぞ」

「むう……やれやれ、しかたないですね」

 さも仕方なさげにヴラドが言う。どう考えても私の方が正しいと思うのだが。

「ではちょっと考えさせてください。あ、ちなみにお願いを聞くのは今日中ではないですよね」

「む? まあ、それはいつでもいいぞ」

「では三つバラけてたのむこともありなわけですね」

 楽しそうにに考え始めるヴラドに、なんだか申し訳ないという気持ちはどこかにいってしまった。

 とんでもないことを頼まれなければいいのだが……。

 やがてヴラドが、ぽん、と両手を合わせて言った。

「決めました、一つ目のお願いを」

 聞きたくなかったが聞かないわけにもいかないので訊ねる。

「いったいなんだ?」

「実は今夜、寺町の方で賭場とばが開かれるそうなのです。前から日本のgaming house ――博打場に行って見たいと思っていたんですよ。警護役として一緒についてきてもらえませんか?」

「だーーーめーーーだーーーーっ!! 絶対だめだっ!」

 いったい何を言い出すんだこいつは。

 畳をバンバン叩きながら怒鳴った。

「お前賭場がどういう場所だかわかっているのか!? 遊ぶ場所じゃないんだぞ! というかそんな話どこで聞いたんだ」

「昨夜の港崎で女の子たちが教えてくれたんですよ。賭場の場所も時間も。いいじゃないですか、ついてきてくださいよ」

「いかんいかいんいかん! 危険すぎる。だいたいお前バクチは強いのか?」

「いえ、生来の運が悪いせいでとても弱いです。合理的な勝負ではいくらでも戦えますが、運否天賦が関わってくるものはからっきしで。ま、神に嫌われているのでしょうね、私は」

 ヴラドはそういって肩をすくめる。あきれはてて、頭をかかえた。

「~~~~っ、弱いくせにそんなところ遊びに行ってどうするんだ」

「勝てるかどうかではなく楽しいからいくんです。もちろん勝つのが一番楽しいですが。それに私なら一年中ぶっつづけで遊んでも身ぐるみはがされるようなことありませんよ」

「危険といったのはだな、博打に負けるからだけじゃないぞ。というか身ぐるみはがされるとかよくそんな日本語知っているな」

「昨日寝た娘が話してました。『あたいもお父っつあんが博打の借金で首が回らなくなって家畑取られて、しかたなくここまで売られてきた』のだと……」

「いきなりそんな重たい話をするな! お前について港崎行くたび泣かなきゃいけなくなる!」

 くっそ、聞きたくなかった。聞かなければ済むというものでもないが。

「とにかくダメだ。おまえは知らないだろうが、日本の賭場というのは侠客きょうかく(※江戸時代のヤクザのこと)というのが仕切っている本当に危ない場所なんだ。あいつらはいざとなれば客を傷つけることなんかへとも思ってないし、お上も恐れない。なかには平然とたてつくやつだっているんだ。年中縄張り争いで殺し合っているから腕もめっぽう立つ。そうでなくても異人は嫌われているというのに、お前が行くのは危険すぎる! ヘタすると身ぐるみはがされるだけじゃすまないぞ!」

「大丈夫ですよ。そのために五月を連れていくんじゃないですか」

「私はお前の雇われ用心棒じゃないっ!」

 大声で怒鳴ると、ヴラドが不満げな顔をする。あらぬ方を向いて、ぽつりとつぶやいた。

「カンザシ……」

「むっ」

「カ・ン・ザ・シ」

「むぐぐっ……」

「はあ、何でも言うことを聞いてくれるといったのに、サツキの言葉はウソだったようですね」

 私は何も言えない。

 ずるい、卑怯だ。

「……いや、これでも刀を帯びてる身だ。武士に二言はない」

「フフ、ブシに二言はない、ときましたか。つくづくサツキはおもしろいですね……。ではサツキ、賭場に連れてってくれるんですね」

「……………わかった」

「ありがとう。それでこそサツキです」

 ヴラドは愉快そうに酒を干す。私は全く愉快じゃない

「言っておくがひとつ約束してくれ、絶対に賭場で面倒はおこすなよ、。侠客は自分のシノギに誇りを持っている。怒らせたらあとが大変なんだ」

「フフ、わかっていますよ」

「不安だ……」

 なんだか想像以上にとんでもない約束をしてしまった気がするが……、もうしかたがないので、私も腹をくくった。





 その後、私の不安は的中した。案の定ヴラドのせいでひどい目にあわされた。

 

 ヴラドが賭場のイカサマに気付いて勝ちまくってしまったために、賭場を開いていた侠客に追いまわされるハメになった。結局ヴラドを守るために、侠客の一家をひとつ、つぶさなければならなかった。

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