私はBL小説が好きなのですが、数々読んできたそのようなお話の中でヒロカワ様のこのお話は、記憶に残る一作です。
素直になれない拓馬と、何回でも挑戦をする喜田…薔薇香りに満たされる部屋という麗しい情景とそこに存在する男たちへの違和感と同時に起こるロマンティックさ…「最高」という言葉では表せないほどに素晴らしいです。
短い文章の中で、多くの情報を違和感なく組み込んでいる点、そして、話し方の中に性格を表現している点が文章の特徴としては好きでした。それ以外にもあるのですが、この二点が最も好きでした。
読んでいて、ときめき、胸の奥が締め付けられる感覚を覚えました。何度読んでも飽きない作品だと思います。オススメしたい作品です。