第17話 〝序章″

ドッペルゲンガー:Doppelgängerの序章


《世界の世界》


世界は、未だに一つになることはなく、いかに自国の利を得ることができるかを目的に、絶え間ない争いが繰り広げられていた。


その欲望には際限がなく、おそらくこの世界を全て自分のものにしたものが現れることがあったとしても、違う星を得る欲望が生まれ、その欲望は、果てしなく広がるのみで、いつしか銀河系を超え、宇宙のように広がっていき続けるのではとさえ思われた。


何なのだ?

この人類という存在は?


この世界の歴史を見ても、生きるためにとの理由で、自分で勝手に決めた領土を守るために、いかに領土を広げるかを主に争ってきた。

ある時は、自分の信仰を守る為であったりしても、争いを正当化し、争うようになる。

そしていつしかその背景には必ずお金というものが、しっかりとこびりついており、裕福であることを得る為の、うねるように成長し続ける、欲望という怪物の成長記録であったのは間違いない。


そして、今もその流れの中にいる。


企業もまた同じようなものだ。

名目は、それぞれ違うかもしれないが、結局、金を稼ぐということのために最果てなく成長をし続けようとする。


この世界の縮図のようだ。


その先に何があるというのか…

戦争という手段の代わりに、ビジネスという手段に切り替えただけなのだ。


やがて、その欲望の果てに、人類は滅亡するのだろう。


それが、この世界にとって、良いことなのか良くないことなのか答えは見つからない。


そう、答えは見つからないのだ…


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